JP2004072233A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】胴内排紙部からの用紙の取り出し操作(従来、しゃがんで排紙部内を覗き込み、排紙の様子を見ながら取り出していた)をユーザーが自然体で行うことができるようにして、操作性の向上を図る。
【解決手段】胴内排紙部9を撮影するためのCCDカメラ2を内蔵させ、撮像画面を操作部1に付設した表示画面に映し出す。CCDカメラは、胴内排紙部9が作る空間の上部前方に設置し、オペレータが操作部1の液晶表示パネルに写し出された画面からバーチュアルに用紙の存在が分かるようにして用紙の取り出しを自然体で容易に行えるようにする。又CCDカメラによる撮影・表示動作を必要なタイミングで動作させる(オペレータがいないときや画像形成終了から所定時間経過後に動作させない)制御を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】胴内排紙部9を撮影するためのCCDカメラ2を内蔵させ、撮像画面を操作部1に付設した表示画面に映し出す。CCDカメラは、胴内排紙部9が作る空間の上部前方に設置し、オペレータが操作部1の液晶表示パネルに写し出された画面からバーチュアルに用紙の存在が分かるようにして用紙の取り出しを自然体で容易に行えるようにする。又CCDカメラによる撮影・表示動作を必要なタイミングで動作させる(オペレータがいないときや画像形成終了から所定時間経過後に動作させない)制御を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、胴内排紙部を有する画像処理装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ等)に関し、特定すると、胴内排紙部に排出された用紙の様子を知り、用紙を取り出す際のユーザーの操作性を向上させることを可能にする手段を備えた前記画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機においてコピー処理を経て排紙される用紙を装置本体から外側に張り出したトレイに排出するそれまでの方式(ウィング型)によらずに、本体の内側に設けた空間に排出する胴内排紙型のものが普及している。複写機における胴内排紙型の採用は、ディジタル化により原稿読み取り部と画像形成(作像)部の間を切り離すことが可能になり、その間を排紙空間としたことによるものである。ともかくも、胴内排紙型は、ウィング型に比べて、省スペース(水平面における)の利点があるが、装置本体内に設けた空間に排紙するため、ユーザーに排紙を気付かせるのが困難になる。特に、用紙が小さいとき、或いはファクシミリ機能を持つ複合機の場合には、受信したときにユーザーがいない場合もあり得ることから、用紙が排出されていることに気付かないという虞もあった。
【0003】
そこで、この問題を解消するために、特開2000−78330号が提案された。この従来例では、排紙部に用紙が存在するときに排紙部を照明することを解決手段とするもので、図7に示す構成をその一実施例として開示している。
図7に示すように、複写機本体105の上部にADF(自動原稿給送装置)106による読み取りを可能にした原稿読み取り部(原稿照明用光源107以外の詳細は図示せず)及び操作部101を設け、この原稿読み取り部等と本体105下部に設けた図示しない作像部及び給紙部等との間に胴内排紙部109を設けている。胴内排紙部109には、作像処理を終了し、排紙される用紙を受ける排紙トレイ103(なお、トレイには内部に排紙された用紙をユーザーが容易に取り出すことができるように切り欠きを持つ取り出し部110を設けている)を備えている。
このような構成により、胴内排紙部109内には周囲から光が差込まず、暗く内部の様子が見づらくなるので、ここを照明することにより、視認性の向上を図ろうとするものである。ここでは、光透過部材108により画像読み取り部の光源107からの光を胴内排紙部109に導き、排出された紙(コピー機能やファクシミリ機能により処理された出力用紙)を照明するようになっている。このような照明を排紙部に用紙が存在するときに行うことにより、この従来例では、胴内排紙部109への用紙の排出を気付きやすく、胴内排紙部109内の用紙の視認性を向上させることを可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、胴内排紙部に用紙が存在するときに排紙部を照明することにより、用紙の排出を気付きやすく、又用紙の視認性を向上させ、それにより排紙部からの用紙の取り出しを容易にしてユーザーによる用紙取り出し時の操作性の向上に一定の貢献をするものであるが、用紙取り出し時の操作性については胴内排紙が本質的に持つ問題点が残る。つまり、胴内排紙では、排出された用紙をユーザーが取り出す際に、胴内排紙であるがためにしゃがんで排紙部内を覗き込み、排紙部内の排紙の様子を見ながら取り出し操作を行うということを必要とする。この動作は、装置の前に立つユーザーが自然体で操作できるようする、というより望ましい操作形態を損なうものである。
本発明は、上述の従来技術における問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、画像処理に用いた紙の排紙場所として胴内に設けた排紙部を有する画像処理装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、複写機をベースにした多機能機、等)において、胴内排紙部からの用紙の取り出し操作をユーザーが自然体で行うことができるようにして、操作性の向上を図ることを可能とする手段を備えた前記画像処理装置を提供することにある。
また、操作性の向上をはかるという上記した目的を適えるために設けた手段がその機能を低下させることなく、必要なタイミングで働くように動作を制御することにより、よりパフォーマンスの高い装置を提供することをさらなる目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ビデオ信号により動作する表示画面を付設した入力操作部と、入力操作部の指示に従い画像を処理する画像処理部と、画像処理に用いた紙の排紙場所として胴内に設けた胴内排紙部を有する画像処理装置であって、前記胴内排紙部を撮影するためのCCDカメラを内蔵させ、該CCDカメラによる撮像画面を前記入力操作部に付設した表示画面に写し出す排紙状態撮影・表示手段を備えたことを特徴とする画像処理装置である。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像処理装置において、前記画像処理部が光源により照明された画像の読み取り手段を備えるときに、該光源を胴内排紙部を撮影するための照明に共用するようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された画像処理装置において、前記排紙状態撮影・表示手段を、胴内排紙部へ排紙が行われてから当該処理単位に対する画像処理が終了し、所定時間経過するまで動作させるようにする制御手段を備えたこと特徴とするものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3に記載された画像処理装置において、当該装置の近辺に人がいることを検知する人検知手段を設け、前記制御手段は人検知手段により人の存在を検知したときに排紙状態撮影・表示手段を動作させるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の画像処理装置を添付する図面とともに示す以下の実施形態に基づき説明する。以下では、本発明の画像処理装置に係わる実施形態として、デジタル複写機(ファクシミリ機能等を持つ複合型)へ実施した例を示すもので、先ず、本例の複写機の装置構成及びその動作及び機能の概略について、以下に説明をする。
図1は、本実施形態に係わる複写機の胴内排紙部に関する構成を概略図として示す。
図2は、図1に示した複写機の上部から見た斜視図を示す。
図3は、図1,2に示した複写機の使用時の状態を示す図である。
図4は、図1〜3に示した複写機の動作を制御する制御システムの概略ブロック図を示す。
この実施形態の複写機は、本体5の上部にADF(自動原稿給送装置)による読み取りを可能にした原稿読み取り部(原稿照明用光源7以外の図示は省略)及び入力操作部1を設ける。原稿読み取り部は、コピー/FAX原稿を読み取り、原稿の画像情報(光信号)を電気信号に変換する。
また、本体5のほぼ中央部に作像部(図示、省略)が配置され、その下部に給紙部(図示、省略)を設ける。作像部では、コピー/FAX等の画像信号をもとに生成された印字データにより給紙部からの用紙へ作像を行う。本体5下部に設けた作像部及び給紙部と、上部に設けた原稿読み取り部及び入力操作部1との間に設けた空間に胴内排紙部9を設け(図1〜3)、作像後の用紙をここに排紙する。
【0010】
原稿読み取り部では、光源7により照明された原稿をCCDイメージセンサにより光電読み取りを行うが、読み取り動作として、圧板(ブック原稿)/シートスルーモードの両モードの動作が可能な方式を採用することが可能である。なお、ブック原稿読み取りの動作には、スキャナによる走査が必須である。また、シートスルー読み取りの動作では、ADFの機能を用いて複数の原稿を連続して読み取る動作を可能とするものが好適である。
作像部は、電子写真方式による複写機に通常用いるプリントエンジンであり、レーザ書き込み装置、電子写真プロセス手段、定着装置等を内蔵している。給紙部は、複数段の給紙カセットを有しており、作像部に用紙を供給するもので、これも複写機に通常採用し得るものを用いる。
胴内排紙部9は、正面を除く三方の側面の中、普通二方或いは三方が側壁面によって、また、読み取り部と作像部によって上下が囲まれている。図1に示すように、胴内排紙部9の底部に排紙トレイ3を設け、排紙部を囲む側壁内には用紙搬送路が設けられ、作像部で作像を終えた用紙は、この側壁を通り、胴内排紙部9内に開口する胴内排紙口4から排紙トレイ3上に排出される。
【0011】
ここで、本実施形態の複写機におけるコピー機能を用いた動作について、圧板(ブック原稿)読み取りモードによる場合を例にとって説明する。
圧板(ブック原稿)読み取りの場合、ADFと一体の圧板を開放し、スキャナを用いた読み取りを行うためにスキャナ上部のコンタクトガラス面に原稿を載置する。圧板を閉じた後、ユーザーにより入力操作部1から複写枚数等の入力操作が行われ、スタートボタンが押下されると、光源7により照明された原稿のスキャナによる読み取りが開始され、読み取られた原稿の画像情報はCCDイメージセンサにより光電変換され、その後、出力側(作像部)で利用可能なディジタル画像信号として画像処理部で処理される。処理されたディジタル画像信号をもとに生成した印字データを用いて作像部で光書き込みにより感光体上に潜像を形成し、トナーによる顕像化、給紙部の給紙カセットから給送された用紙にトナー像の転写、用紙上に転写されたトナー像の定着といった一連の電子写真プロセスが施され、胴内排紙部9の排紙トレイ3上に排出される。
また、本実施形態の複写機におけるファクシミリ機能を用いた動作の場合は、ADFにセットした原稿をスキャナで読み取り、得た画像信号を2値化処理を経て、FAX信号として外部回線に送信する。一方、受信した画像情報を印刷出力する場合は、受信FAX信号をもとに印字データを生成し、その後は上記したコピー処理と同様に一連の電子写真プロセスにより作像を行い、排紙トレイ3上に排出する。
【0012】
ここで、図1〜3に示した複写機におけるコピー/FAX処理に係わる動作を制御する制御システムについて、図4の概略ブロック図を参照して説明する。
図4に示すシステム制御部20は、複写機全体の動作を制御するシステムコントローラとして機能するもので、内部にCPU、制御プログラムを格納するためのROM、制御プログラムに従い画像情報や制御情報を処理するためのワークメモリを提供するRAM等を備える。また、システムコントローラとして機能するシステム制御部20は、本例ではその制御下に入力操作部21(図1〜3に示す入力操作部1に当たる)、ADF22、原稿読み取り部23、画像メモリ24、画像処理部25、不揮発メモリ26、給紙部27、作像部28、定着部29、排紙部30、排紙完了認識部31、排紙部用紙有無検知部32、人体検知部33(図2,3に示す人体検知センサ15に当たる)、CCDカメラ34等をおき、上記で概略を説明したコピー/FAX処理に係わる動作を行わせる。
さらに、入力操作部21(図1〜3に示す入力操作部1に当たる)では、ユーザーが要求する動作条件等の指令を入力するための操作機能を持つほかに複写機側の状態等をユーザーに知らせることにより、ダイアログ方式の操作を実現可能とし、このための要素となるディスプレイ部11、例えば、LCD(液晶表示)パネル等の制御を必要とする。原稿読み取り部23では、読み取りに必要なスキャナや光源の制御を必要とする。また、本発明に特徴的な、胴内排紙部9に用紙が存在するときに給紙部の様子を撮影・表示する動作(後記で詳述)を制御するために、CCDカメラ34、ディスプレイ部11、排紙完了認識部31、排紙部用紙有無検知部32、人体検知部33を用いる。
【0013】
次に、本発明を特徴付ける、胴内排紙部9内の様子を撮影し、操作部の画面に写し出す手段に係わる実施形態を説明する。
本発明は、胴内排紙部からの用紙の取り出し操作をユーザー(オペレータ)が自然体でできるようにして、操作性の向上をはかることを目的とするものであり、そのための手段として、胴内排紙部を撮影するためのCCDカメラを内蔵させ、CCDカメラによる撮像画面を入力操作部に付設した表示画面に映し出す手段を備えることを特徴とするものである。
この胴内排紙部を撮影するためのCCDカメラは、作像後に排紙トレイへの用紙の排出やオペレータが排紙トレイから用紙を取り出す場合に邪魔にならない場所に配置することが必要である。さらに、胴内排紙部からの用紙の取り出し操作をユーザーが自然体でできるようにするためには、CCDカメラにより撮影された映像を入力操作部の画面に写し出し、オペレータがその画面を見たときに、排紙トレイに載置された用紙が存在する様子がバーチュアルに分かるような方向から撮影することができるようにすることが望ましい。
【0014】
上記実施形態(図1〜4)に示した複写機においては、胴内排紙部9内を撮影するCCDカメラ2は、胴内排紙部9が作る空間の上部前方、つまり入力操作部1に向かって立つオペレータ(図3参照)が胴内排紙部9に排出された用紙の存在を実感できるような画面の撮影ができる位置に配置する(図1参照)。このように配置されたCCDカメラ2により胴内排紙部9に排出された用紙の様子を撮影し、その映像を入力操作部1の液晶表示パネルの画面に写し出すと、図3に示すような表示画面になり、バーチュアルに用紙の存在が分かり、用紙の取り出し操作を容易にする。また、入力操作部1の液晶表示パネルを見るときの極めて自然な状態のまま、用紙を取り出すという操作を行うことが可能になる。
また、CCDカメラ2による撮影の際に、撮影光が不足する場合が考えられる。撮影用の光源を専用に設けることも可能であるが、ここでは原稿読み取り部に読み取りに用いる光源を撮影用光源として共用する。排紙部からの用紙を取り出す時には、作像が完了しているので、原稿読み取りが停止していると考えてよい場合に、この方法を採ることが有効である。撮影光を原稿読み取り部の光源7から得るために、光源7からの光を胴内排紙部9に導く必要があり、例えば、胴内排紙部9の上部において該排紙部に面する原稿読み取り部のケーシングに光透過部材8(透明部材或いは透過孔)を設けることにより実施し得る。
【0015】
次に、上記したCCDカメラ2により胴内排紙部9を撮影し操作部に写し出す動作を必要なタイミングで行わせるように制御することにより、無駄な動作に要する電力消費を抑制し、より高パフォーマンス化を図るようにした実施形態を示す。
本例では、ユーザーが要求したジョブ(画像形成処理)が終了し、所定時間経過するまでCCDカメラ2で撮影した胴内排紙部9の様子を操作部に写し出す動作を行うことにより、撮影・表示動作が不要に継続することを制限する。
図5は、本実施形態に係わる撮影・表示の制御フロー図を示す。
図5を参照して、システム制御部20(図4参照)で行う本例の撮影・表示制御動作を説明すると、まず、画像形成が終了したことを確認する(S1)。ここに、画像形成の終了は、排紙完了認識部31での認識結果を確認することによる。排紙完了認識部31では、例えば排紙部からの用紙の排出を検知するセンサによりページ画像の処理をチェックし、ユーザーの設定に従う排紙が行われたことを認識する処理を行う。
画像形成の終了が確認できたら(S1−YES)、CCDカメラ2による胴内排紙部9の撮影を開始し、撮影した画像を入力操作部21のLCDパネルに写し出す(S2)。このとき、光源として原稿読み取り部23の光源を利用する場合には、光源の点灯制御をする。
CCDカメラ2による撮影・表示動作は、開始から所定の時間が経ったら、終了させるので、撮影開始により計時を始めるタイマーを動かし、その後、タイマーに設定した所定時間経ったことを確認する(S3)。所定時間は通常ユーザーが排紙部から用紙を取り出すに十分な時間を設定するが、使用条件により異なる対応が必要となるから、ユーザーにより任意に設定できるようにする。
所定時間の経過が確認できたら(S3−YES)、CCDカメラ2による胴内排紙部9の撮影を終了させる。同時に、入力操作部21のLCDパネルに表示を終了させ、光源を点灯している場合には、光源を消灯し、このフローに従う制御動作を終える。
【0016】
次に、上記実施形態(図5)と同様の意図で、CCDカメラ2により胴内排紙部9を撮影し操作部に写し出す動作を必要なタイミングで行わせるように制御するさらに他の実施形態を示す。
本実施形態では、排紙部から用紙を取り出すためにユーザーが待機している状況を想定し、複写機の近辺に人(オペレータ)が存在するという条件を満たすときにCCDカメラによる撮影・表示動作を行い、いないときには動作をさせないような動作をさせる。
この動作を実現するためには、複写機の近辺に人が存在することを検知する人体検知部を設ける。この検知部は、図2,3に示すように、複写機の前に立って操作をするオペレータを検知できるような位置に設けた、例えば赤外線を利用したセンサよりなる人体検知部15(図4では人体検知部33がこれに当たる)が好適であり、この種の用途に用いる既知の手段を適用して実施し得る。
なお、以下に示す実施形態では、画像形成完了後に直ぐに排紙部から用紙を取り出す場合に、或いは画像形成完了後にオペレータがその場を離れており、しばらくして用紙を取り出すといった場合にも対応するように、排紙部に用紙があるかをチェックし、用紙があればCCDカメラによる撮影・表示動作を行うようにし、ないときには動作をさせないようにする。この点でも上記実施形態(図5)と相違する。排紙部に用紙があることを検知する手段としては、排紙部9に設けた排紙トレイ3に用紙有無検知部32を設けることにより実施し得る。
【0017】
図6は、本実施形態に係わる撮影・表示の制御フロー図を示す。
図6を参照して、システム制御部20(図4参照)で行う本例の撮影・表示制御動作を説明すると、まず、オペレータが複写機の前に立っているか否かを人体検知部15の検知結果により調べる(S11)。ここで、オペレータがいない(人が検知されない)場合には(S11−NO)、操作をする(この場合には、排紙部から用紙を取り出す)ためにオペレータが待機しているという状況ではないので、この制御フローを終了する。
他方、オペレータがいる(人が検知された)場合には(S11−YES)、オペレータが排紙部から用紙を取り出す操作を行うか否かを判断するために、排紙部に用紙があるか否かを調べる(S12)。排紙部の用紙の有無は、排紙部用紙有無検知部32での検知結果を確認することによる。排紙部用紙有無検知部32としては、例えば排紙トレイ3に設けた用紙の存在を検知するセンサを用いる。ここで、排紙部に用紙がない場合には(S12−NO)、オペレータは、排紙部から用紙を取り出す操作をするためにいるのではないから、CCDカメラによる撮影・表示制御動作を行わずに、この制御フローを終了する。
【0018】
ステップS12で排紙部に用紙がある場合には(S12−YES)、オペレータは、排紙部から用紙を取り出す操作をするためにいると判断して、CCDカメラによる撮影・表示動作を行うための手順を進行させる。
手順としては、無駄に撮影・表示動作を行わないように、画像形成が終了したことを確認する(S13)。画像形成の終了は、排紙完了認識部31での認識結果を確認することによる。排紙完了認識部31では、例えば排紙部からの用紙の排出を検知するセンサによりページ画像の処理をチェックし、ユーザーの設定に従う排紙が行われたことを認識する処理を行う。
画像形成の終了が確認できたら(S13−YES)、CCDカメラ2による胴内排紙部9の撮影を開始し、撮影した画像を入力操作部21のLCDパネルに表示する(S14)。このとき、光源として原稿読み取り部23の光源を利用する場合には、光源の点灯制御をする。
CCDカメラ2による撮影・表示動作は、開始から所定の時間が経ったら、終了させるので、撮影開始により計時を始めるタイマーを動かし、その後、タイマーに設定した所定時間経ったことを確認する(S15)。所定時間は通常ユーザーが排紙部から用紙を取り出すに十分な時間を設定するが、使用条件により異なる対応が必要となるから、ユーザーにより任意に設定できるようにする。
所定時間の経過が確認できたら(S15−YES)、CCDカメラ2による胴内排紙部9の撮影を終了させる。同時に、入力操作部21のLCDパネルに表示を終了させ、光源を点灯している場合には、光源を消灯し(S17)、このフローに従う制御動作を終える。
なお、ここでは、所定時間が経過する前に、ユーザーにより用紙が取り出された場合には、無駄に撮影・表示動作を行うことになるので、適当なタイミングで排紙部に用紙があるか否かを調べ(S16)、用紙無しが検知され、即ち用紙が取り出されたとみなされる場合には(S16−NO)、CCDカメラ2による撮影・表示動作を終了させ(S17)、このフローに従う制御動作を終える。
【0019】
【発明の効果】
(1) 請求項1,2の発明に対応する効果
胴内排紙部を撮影するためのCCDカメラを内蔵させ、CCDカメラによる撮像画面を入力操作部に付設した表示画面に映し出すことを可能にしたので、ユーザーは表示画面に写し出された排紙部内の様子を見ながら自然体で排出された用紙の取り出し操作を行うことができ、従来、しゃがんで胴内排紙部内を覗き込み、排紙部内の排紙の様子を見ながら取り出し操作を行わなければならなかったという不具合を解消することが可能になる。また、画像の読み取り手段に用いる光源を胴内排紙部を撮影するための照明に共用するようにしたので、撮影用の光源を新たに設けることによる不利益(胴内排紙部の機能を損なわないようなスペースの確保・設置、資源の低効率利用、コストアップ等)を回避し、高パフォーマンスの装置を提供することが可能になる。
【0020】
(2) 請求項3の発明に対応する効果
CCDカメラによる排紙状態撮影・表示動作を処理単位に対する画像処理が終了し、所定時間経過するまで行うようにしたので、撮影・表示動作が不要に継続することを制限でき、無駄な動作に要する電力消費を抑制し、より高パフォーマンス化を図ることが可能になる。
(3) 請求項4の発明に対応する効果
上記(2)の効果に加えて、画像処理装置の近辺に人(オペレータ)が存在するという条件を満たすときにCCDカメラによる撮影・表示動作を行い、いないときには動作をさせないような動作をさせるようにしたので、オペレータ不在時に撮影・表示動作をするという不要な動作を回避し、無駄な動作に要する電力消費を抑制し、さらに高パフォーマンス化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施形態に係わる複写機の胴内排紙部に関する構成の概略を示す。
【図2】図1に示した複写機を上部から見たときの斜視図を示す。
【図3】図1,2に示した複写機の使用時の状態を示す図である。
【図4】図1〜3に示した複写機の動作を制御する制御システムの概略ブロック図を示す。
【図5】図1〜4に示した複写機におけるCCDカメラ2による撮影・表示動作の制御フローを示す。
【図6】図1〜4に示した複写機におけるCCDカメラ2による撮影・表示動作の制御フローの他の実施形態を示す。
【図7】胴内排紙部を照明する手段を備えた複写機の従来例を示す。
【符号の説明】
1,21…入力操作部、 2,34…CCDカメラ、
3…排紙トレイ、 4…胴内排紙口、
5…装置本体、 7…光源、
8…光透過部材、 9…胴内排紙部、
11,21…ディスプレイ部(LCDパネル)、
15,33…人体検知部、 23…原稿読み取り部、
31…排紙完了認識部、 32…排紙部用紙有無検知部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、胴内排紙部を有する画像処理装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ等)に関し、特定すると、胴内排紙部に排出された用紙の様子を知り、用紙を取り出す際のユーザーの操作性を向上させることを可能にする手段を備えた前記画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機においてコピー処理を経て排紙される用紙を装置本体から外側に張り出したトレイに排出するそれまでの方式(ウィング型)によらずに、本体の内側に設けた空間に排出する胴内排紙型のものが普及している。複写機における胴内排紙型の採用は、ディジタル化により原稿読み取り部と画像形成(作像)部の間を切り離すことが可能になり、その間を排紙空間としたことによるものである。ともかくも、胴内排紙型は、ウィング型に比べて、省スペース(水平面における)の利点があるが、装置本体内に設けた空間に排紙するため、ユーザーに排紙を気付かせるのが困難になる。特に、用紙が小さいとき、或いはファクシミリ機能を持つ複合機の場合には、受信したときにユーザーがいない場合もあり得ることから、用紙が排出されていることに気付かないという虞もあった。
【0003】
そこで、この問題を解消するために、特開2000−78330号が提案された。この従来例では、排紙部に用紙が存在するときに排紙部を照明することを解決手段とするもので、図7に示す構成をその一実施例として開示している。
図7に示すように、複写機本体105の上部にADF(自動原稿給送装置)106による読み取りを可能にした原稿読み取り部(原稿照明用光源107以外の詳細は図示せず)及び操作部101を設け、この原稿読み取り部等と本体105下部に設けた図示しない作像部及び給紙部等との間に胴内排紙部109を設けている。胴内排紙部109には、作像処理を終了し、排紙される用紙を受ける排紙トレイ103(なお、トレイには内部に排紙された用紙をユーザーが容易に取り出すことができるように切り欠きを持つ取り出し部110を設けている)を備えている。
このような構成により、胴内排紙部109内には周囲から光が差込まず、暗く内部の様子が見づらくなるので、ここを照明することにより、視認性の向上を図ろうとするものである。ここでは、光透過部材108により画像読み取り部の光源107からの光を胴内排紙部109に導き、排出された紙(コピー機能やファクシミリ機能により処理された出力用紙)を照明するようになっている。このような照明を排紙部に用紙が存在するときに行うことにより、この従来例では、胴内排紙部109への用紙の排出を気付きやすく、胴内排紙部109内の用紙の視認性を向上させることを可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、胴内排紙部に用紙が存在するときに排紙部を照明することにより、用紙の排出を気付きやすく、又用紙の視認性を向上させ、それにより排紙部からの用紙の取り出しを容易にしてユーザーによる用紙取り出し時の操作性の向上に一定の貢献をするものであるが、用紙取り出し時の操作性については胴内排紙が本質的に持つ問題点が残る。つまり、胴内排紙では、排出された用紙をユーザーが取り出す際に、胴内排紙であるがためにしゃがんで排紙部内を覗き込み、排紙部内の排紙の様子を見ながら取り出し操作を行うということを必要とする。この動作は、装置の前に立つユーザーが自然体で操作できるようする、というより望ましい操作形態を損なうものである。
本発明は、上述の従来技術における問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、画像処理に用いた紙の排紙場所として胴内に設けた排紙部を有する画像処理装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、複写機をベースにした多機能機、等)において、胴内排紙部からの用紙の取り出し操作をユーザーが自然体で行うことができるようにして、操作性の向上を図ることを可能とする手段を備えた前記画像処理装置を提供することにある。
また、操作性の向上をはかるという上記した目的を適えるために設けた手段がその機能を低下させることなく、必要なタイミングで働くように動作を制御することにより、よりパフォーマンスの高い装置を提供することをさらなる目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ビデオ信号により動作する表示画面を付設した入力操作部と、入力操作部の指示に従い画像を処理する画像処理部と、画像処理に用いた紙の排紙場所として胴内に設けた胴内排紙部を有する画像処理装置であって、前記胴内排紙部を撮影するためのCCDカメラを内蔵させ、該CCDカメラによる撮像画面を前記入力操作部に付設した表示画面に写し出す排紙状態撮影・表示手段を備えたことを特徴とする画像処理装置である。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像処理装置において、前記画像処理部が光源により照明された画像の読み取り手段を備えるときに、該光源を胴内排紙部を撮影するための照明に共用するようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された画像処理装置において、前記排紙状態撮影・表示手段を、胴内排紙部へ排紙が行われてから当該処理単位に対する画像処理が終了し、所定時間経過するまで動作させるようにする制御手段を備えたこと特徴とするものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3に記載された画像処理装置において、当該装置の近辺に人がいることを検知する人検知手段を設け、前記制御手段は人検知手段により人の存在を検知したときに排紙状態撮影・表示手段を動作させるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の画像処理装置を添付する図面とともに示す以下の実施形態に基づき説明する。以下では、本発明の画像処理装置に係わる実施形態として、デジタル複写機(ファクシミリ機能等を持つ複合型)へ実施した例を示すもので、先ず、本例の複写機の装置構成及びその動作及び機能の概略について、以下に説明をする。
図1は、本実施形態に係わる複写機の胴内排紙部に関する構成を概略図として示す。
図2は、図1に示した複写機の上部から見た斜視図を示す。
図3は、図1,2に示した複写機の使用時の状態を示す図である。
図4は、図1〜3に示した複写機の動作を制御する制御システムの概略ブロック図を示す。
この実施形態の複写機は、本体5の上部にADF(自動原稿給送装置)による読み取りを可能にした原稿読み取り部(原稿照明用光源7以外の図示は省略)及び入力操作部1を設ける。原稿読み取り部は、コピー/FAX原稿を読み取り、原稿の画像情報(光信号)を電気信号に変換する。
また、本体5のほぼ中央部に作像部(図示、省略)が配置され、その下部に給紙部(図示、省略)を設ける。作像部では、コピー/FAX等の画像信号をもとに生成された印字データにより給紙部からの用紙へ作像を行う。本体5下部に設けた作像部及び給紙部と、上部に設けた原稿読み取り部及び入力操作部1との間に設けた空間に胴内排紙部9を設け(図1〜3)、作像後の用紙をここに排紙する。
【0010】
原稿読み取り部では、光源7により照明された原稿をCCDイメージセンサにより光電読み取りを行うが、読み取り動作として、圧板(ブック原稿)/シートスルーモードの両モードの動作が可能な方式を採用することが可能である。なお、ブック原稿読み取りの動作には、スキャナによる走査が必須である。また、シートスルー読み取りの動作では、ADFの機能を用いて複数の原稿を連続して読み取る動作を可能とするものが好適である。
作像部は、電子写真方式による複写機に通常用いるプリントエンジンであり、レーザ書き込み装置、電子写真プロセス手段、定着装置等を内蔵している。給紙部は、複数段の給紙カセットを有しており、作像部に用紙を供給するもので、これも複写機に通常採用し得るものを用いる。
胴内排紙部9は、正面を除く三方の側面の中、普通二方或いは三方が側壁面によって、また、読み取り部と作像部によって上下が囲まれている。図1に示すように、胴内排紙部9の底部に排紙トレイ3を設け、排紙部を囲む側壁内には用紙搬送路が設けられ、作像部で作像を終えた用紙は、この側壁を通り、胴内排紙部9内に開口する胴内排紙口4から排紙トレイ3上に排出される。
【0011】
ここで、本実施形態の複写機におけるコピー機能を用いた動作について、圧板(ブック原稿)読み取りモードによる場合を例にとって説明する。
圧板(ブック原稿)読み取りの場合、ADFと一体の圧板を開放し、スキャナを用いた読み取りを行うためにスキャナ上部のコンタクトガラス面に原稿を載置する。圧板を閉じた後、ユーザーにより入力操作部1から複写枚数等の入力操作が行われ、スタートボタンが押下されると、光源7により照明された原稿のスキャナによる読み取りが開始され、読み取られた原稿の画像情報はCCDイメージセンサにより光電変換され、その後、出力側(作像部)で利用可能なディジタル画像信号として画像処理部で処理される。処理されたディジタル画像信号をもとに生成した印字データを用いて作像部で光書き込みにより感光体上に潜像を形成し、トナーによる顕像化、給紙部の給紙カセットから給送された用紙にトナー像の転写、用紙上に転写されたトナー像の定着といった一連の電子写真プロセスが施され、胴内排紙部9の排紙トレイ3上に排出される。
また、本実施形態の複写機におけるファクシミリ機能を用いた動作の場合は、ADFにセットした原稿をスキャナで読み取り、得た画像信号を2値化処理を経て、FAX信号として外部回線に送信する。一方、受信した画像情報を印刷出力する場合は、受信FAX信号をもとに印字データを生成し、その後は上記したコピー処理と同様に一連の電子写真プロセスにより作像を行い、排紙トレイ3上に排出する。
【0012】
ここで、図1〜3に示した複写機におけるコピー/FAX処理に係わる動作を制御する制御システムについて、図4の概略ブロック図を参照して説明する。
図4に示すシステム制御部20は、複写機全体の動作を制御するシステムコントローラとして機能するもので、内部にCPU、制御プログラムを格納するためのROM、制御プログラムに従い画像情報や制御情報を処理するためのワークメモリを提供するRAM等を備える。また、システムコントローラとして機能するシステム制御部20は、本例ではその制御下に入力操作部21(図1〜3に示す入力操作部1に当たる)、ADF22、原稿読み取り部23、画像メモリ24、画像処理部25、不揮発メモリ26、給紙部27、作像部28、定着部29、排紙部30、排紙完了認識部31、排紙部用紙有無検知部32、人体検知部33(図2,3に示す人体検知センサ15に当たる)、CCDカメラ34等をおき、上記で概略を説明したコピー/FAX処理に係わる動作を行わせる。
さらに、入力操作部21(図1〜3に示す入力操作部1に当たる)では、ユーザーが要求する動作条件等の指令を入力するための操作機能を持つほかに複写機側の状態等をユーザーに知らせることにより、ダイアログ方式の操作を実現可能とし、このための要素となるディスプレイ部11、例えば、LCD(液晶表示)パネル等の制御を必要とする。原稿読み取り部23では、読み取りに必要なスキャナや光源の制御を必要とする。また、本発明に特徴的な、胴内排紙部9に用紙が存在するときに給紙部の様子を撮影・表示する動作(後記で詳述)を制御するために、CCDカメラ34、ディスプレイ部11、排紙完了認識部31、排紙部用紙有無検知部32、人体検知部33を用いる。
【0013】
次に、本発明を特徴付ける、胴内排紙部9内の様子を撮影し、操作部の画面に写し出す手段に係わる実施形態を説明する。
本発明は、胴内排紙部からの用紙の取り出し操作をユーザー(オペレータ)が自然体でできるようにして、操作性の向上をはかることを目的とするものであり、そのための手段として、胴内排紙部を撮影するためのCCDカメラを内蔵させ、CCDカメラによる撮像画面を入力操作部に付設した表示画面に映し出す手段を備えることを特徴とするものである。
この胴内排紙部を撮影するためのCCDカメラは、作像後に排紙トレイへの用紙の排出やオペレータが排紙トレイから用紙を取り出す場合に邪魔にならない場所に配置することが必要である。さらに、胴内排紙部からの用紙の取り出し操作をユーザーが自然体でできるようにするためには、CCDカメラにより撮影された映像を入力操作部の画面に写し出し、オペレータがその画面を見たときに、排紙トレイに載置された用紙が存在する様子がバーチュアルに分かるような方向から撮影することができるようにすることが望ましい。
【0014】
上記実施形態(図1〜4)に示した複写機においては、胴内排紙部9内を撮影するCCDカメラ2は、胴内排紙部9が作る空間の上部前方、つまり入力操作部1に向かって立つオペレータ(図3参照)が胴内排紙部9に排出された用紙の存在を実感できるような画面の撮影ができる位置に配置する(図1参照)。このように配置されたCCDカメラ2により胴内排紙部9に排出された用紙の様子を撮影し、その映像を入力操作部1の液晶表示パネルの画面に写し出すと、図3に示すような表示画面になり、バーチュアルに用紙の存在が分かり、用紙の取り出し操作を容易にする。また、入力操作部1の液晶表示パネルを見るときの極めて自然な状態のまま、用紙を取り出すという操作を行うことが可能になる。
また、CCDカメラ2による撮影の際に、撮影光が不足する場合が考えられる。撮影用の光源を専用に設けることも可能であるが、ここでは原稿読み取り部に読み取りに用いる光源を撮影用光源として共用する。排紙部からの用紙を取り出す時には、作像が完了しているので、原稿読み取りが停止していると考えてよい場合に、この方法を採ることが有効である。撮影光を原稿読み取り部の光源7から得るために、光源7からの光を胴内排紙部9に導く必要があり、例えば、胴内排紙部9の上部において該排紙部に面する原稿読み取り部のケーシングに光透過部材8(透明部材或いは透過孔)を設けることにより実施し得る。
【0015】
次に、上記したCCDカメラ2により胴内排紙部9を撮影し操作部に写し出す動作を必要なタイミングで行わせるように制御することにより、無駄な動作に要する電力消費を抑制し、より高パフォーマンス化を図るようにした実施形態を示す。
本例では、ユーザーが要求したジョブ(画像形成処理)が終了し、所定時間経過するまでCCDカメラ2で撮影した胴内排紙部9の様子を操作部に写し出す動作を行うことにより、撮影・表示動作が不要に継続することを制限する。
図5は、本実施形態に係わる撮影・表示の制御フロー図を示す。
図5を参照して、システム制御部20(図4参照)で行う本例の撮影・表示制御動作を説明すると、まず、画像形成が終了したことを確認する(S1)。ここに、画像形成の終了は、排紙完了認識部31での認識結果を確認することによる。排紙完了認識部31では、例えば排紙部からの用紙の排出を検知するセンサによりページ画像の処理をチェックし、ユーザーの設定に従う排紙が行われたことを認識する処理を行う。
画像形成の終了が確認できたら(S1−YES)、CCDカメラ2による胴内排紙部9の撮影を開始し、撮影した画像を入力操作部21のLCDパネルに写し出す(S2)。このとき、光源として原稿読み取り部23の光源を利用する場合には、光源の点灯制御をする。
CCDカメラ2による撮影・表示動作は、開始から所定の時間が経ったら、終了させるので、撮影開始により計時を始めるタイマーを動かし、その後、タイマーに設定した所定時間経ったことを確認する(S3)。所定時間は通常ユーザーが排紙部から用紙を取り出すに十分な時間を設定するが、使用条件により異なる対応が必要となるから、ユーザーにより任意に設定できるようにする。
所定時間の経過が確認できたら(S3−YES)、CCDカメラ2による胴内排紙部9の撮影を終了させる。同時に、入力操作部21のLCDパネルに表示を終了させ、光源を点灯している場合には、光源を消灯し、このフローに従う制御動作を終える。
【0016】
次に、上記実施形態(図5)と同様の意図で、CCDカメラ2により胴内排紙部9を撮影し操作部に写し出す動作を必要なタイミングで行わせるように制御するさらに他の実施形態を示す。
本実施形態では、排紙部から用紙を取り出すためにユーザーが待機している状況を想定し、複写機の近辺に人(オペレータ)が存在するという条件を満たすときにCCDカメラによる撮影・表示動作を行い、いないときには動作をさせないような動作をさせる。
この動作を実現するためには、複写機の近辺に人が存在することを検知する人体検知部を設ける。この検知部は、図2,3に示すように、複写機の前に立って操作をするオペレータを検知できるような位置に設けた、例えば赤外線を利用したセンサよりなる人体検知部15(図4では人体検知部33がこれに当たる)が好適であり、この種の用途に用いる既知の手段を適用して実施し得る。
なお、以下に示す実施形態では、画像形成完了後に直ぐに排紙部から用紙を取り出す場合に、或いは画像形成完了後にオペレータがその場を離れており、しばらくして用紙を取り出すといった場合にも対応するように、排紙部に用紙があるかをチェックし、用紙があればCCDカメラによる撮影・表示動作を行うようにし、ないときには動作をさせないようにする。この点でも上記実施形態(図5)と相違する。排紙部に用紙があることを検知する手段としては、排紙部9に設けた排紙トレイ3に用紙有無検知部32を設けることにより実施し得る。
【0017】
図6は、本実施形態に係わる撮影・表示の制御フロー図を示す。
図6を参照して、システム制御部20(図4参照)で行う本例の撮影・表示制御動作を説明すると、まず、オペレータが複写機の前に立っているか否かを人体検知部15の検知結果により調べる(S11)。ここで、オペレータがいない(人が検知されない)場合には(S11−NO)、操作をする(この場合には、排紙部から用紙を取り出す)ためにオペレータが待機しているという状況ではないので、この制御フローを終了する。
他方、オペレータがいる(人が検知された)場合には(S11−YES)、オペレータが排紙部から用紙を取り出す操作を行うか否かを判断するために、排紙部に用紙があるか否かを調べる(S12)。排紙部の用紙の有無は、排紙部用紙有無検知部32での検知結果を確認することによる。排紙部用紙有無検知部32としては、例えば排紙トレイ3に設けた用紙の存在を検知するセンサを用いる。ここで、排紙部に用紙がない場合には(S12−NO)、オペレータは、排紙部から用紙を取り出す操作をするためにいるのではないから、CCDカメラによる撮影・表示制御動作を行わずに、この制御フローを終了する。
【0018】
ステップS12で排紙部に用紙がある場合には(S12−YES)、オペレータは、排紙部から用紙を取り出す操作をするためにいると判断して、CCDカメラによる撮影・表示動作を行うための手順を進行させる。
手順としては、無駄に撮影・表示動作を行わないように、画像形成が終了したことを確認する(S13)。画像形成の終了は、排紙完了認識部31での認識結果を確認することによる。排紙完了認識部31では、例えば排紙部からの用紙の排出を検知するセンサによりページ画像の処理をチェックし、ユーザーの設定に従う排紙が行われたことを認識する処理を行う。
画像形成の終了が確認できたら(S13−YES)、CCDカメラ2による胴内排紙部9の撮影を開始し、撮影した画像を入力操作部21のLCDパネルに表示する(S14)。このとき、光源として原稿読み取り部23の光源を利用する場合には、光源の点灯制御をする。
CCDカメラ2による撮影・表示動作は、開始から所定の時間が経ったら、終了させるので、撮影開始により計時を始めるタイマーを動かし、その後、タイマーに設定した所定時間経ったことを確認する(S15)。所定時間は通常ユーザーが排紙部から用紙を取り出すに十分な時間を設定するが、使用条件により異なる対応が必要となるから、ユーザーにより任意に設定できるようにする。
所定時間の経過が確認できたら(S15−YES)、CCDカメラ2による胴内排紙部9の撮影を終了させる。同時に、入力操作部21のLCDパネルに表示を終了させ、光源を点灯している場合には、光源を消灯し(S17)、このフローに従う制御動作を終える。
なお、ここでは、所定時間が経過する前に、ユーザーにより用紙が取り出された場合には、無駄に撮影・表示動作を行うことになるので、適当なタイミングで排紙部に用紙があるか否かを調べ(S16)、用紙無しが検知され、即ち用紙が取り出されたとみなされる場合には(S16−NO)、CCDカメラ2による撮影・表示動作を終了させ(S17)、このフローに従う制御動作を終える。
【0019】
【発明の効果】
(1) 請求項1,2の発明に対応する効果
胴内排紙部を撮影するためのCCDカメラを内蔵させ、CCDカメラによる撮像画面を入力操作部に付設した表示画面に映し出すことを可能にしたので、ユーザーは表示画面に写し出された排紙部内の様子を見ながら自然体で排出された用紙の取り出し操作を行うことができ、従来、しゃがんで胴内排紙部内を覗き込み、排紙部内の排紙の様子を見ながら取り出し操作を行わなければならなかったという不具合を解消することが可能になる。また、画像の読み取り手段に用いる光源を胴内排紙部を撮影するための照明に共用するようにしたので、撮影用の光源を新たに設けることによる不利益(胴内排紙部の機能を損なわないようなスペースの確保・設置、資源の低効率利用、コストアップ等)を回避し、高パフォーマンスの装置を提供することが可能になる。
【0020】
(2) 請求項3の発明に対応する効果
CCDカメラによる排紙状態撮影・表示動作を処理単位に対する画像処理が終了し、所定時間経過するまで行うようにしたので、撮影・表示動作が不要に継続することを制限でき、無駄な動作に要する電力消費を抑制し、より高パフォーマンス化を図ることが可能になる。
(3) 請求項4の発明に対応する効果
上記(2)の効果に加えて、画像処理装置の近辺に人(オペレータ)が存在するという条件を満たすときにCCDカメラによる撮影・表示動作を行い、いないときには動作をさせないような動作をさせるようにしたので、オペレータ不在時に撮影・表示動作をするという不要な動作を回避し、無駄な動作に要する電力消費を抑制し、さらに高パフォーマンス化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施形態に係わる複写機の胴内排紙部に関する構成の概略を示す。
【図2】図1に示した複写機を上部から見たときの斜視図を示す。
【図3】図1,2に示した複写機の使用時の状態を示す図である。
【図4】図1〜3に示した複写機の動作を制御する制御システムの概略ブロック図を示す。
【図5】図1〜4に示した複写機におけるCCDカメラ2による撮影・表示動作の制御フローを示す。
【図6】図1〜4に示した複写機におけるCCDカメラ2による撮影・表示動作の制御フローの他の実施形態を示す。
【図7】胴内排紙部を照明する手段を備えた複写機の従来例を示す。
【符号の説明】
1,21…入力操作部、 2,34…CCDカメラ、
3…排紙トレイ、 4…胴内排紙口、
5…装置本体、 7…光源、
8…光透過部材、 9…胴内排紙部、
11,21…ディスプレイ部(LCDパネル)、
15,33…人体検知部、 23…原稿読み取り部、
31…排紙完了認識部、 32…排紙部用紙有無検知部。
Claims (4)
- ビデオ信号により動作する表示画面を付設した入力操作部と、入力操作部の指示に従い画像を処理する画像処理部と、画像処理に用いた紙の排紙場所として胴内に設けた胴内排紙部を有する画像処理装置であって、前記胴内排紙部を撮影するためのCCDカメラを内蔵させ、該CCDカメラによる撮像画面を前記入力操作部に付設した表示画面に写し出す排紙状態撮影・表示手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1に記載された画像処理装置において、前記画像処理部が光源により照明された画像の読み取り手段を備えるときに、該光源を胴内排紙部を撮影するための照明に共用するようにしたことを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1又は2に記載された画像処理装置において、前記排紙状態撮影・表示手段を、胴内排紙部へ排紙が行われてから当該処理単位に対する画像処理が終了し、所定時間経過するまで動作させるようにする制御手段を備えたこと特徴とする画像処理装置。
- 請求項3に記載された画像処理装置において、当該装置の近辺に人がいることを検知する人検知手段を設け、前記制御手段は人検知手段により人の存在を検知したときに排紙状態撮影・表示手段を動作させるようにしたことを特徴とする画像処理装置。
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2002
- 2002-08-02 JP JP2002225916A patent/JP2004072233A/ja active Pending
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