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JP2002364852A - コンベクションオーブン - Google Patents

コンベクションオーブン

Info

Publication number
JP2002364852A
JP2002364852A JP2001171203A JP2001171203A JP2002364852A JP 2002364852 A JP2002364852 A JP 2002364852A JP 2001171203 A JP2001171203 A JP 2001171203A JP 2001171203 A JP2001171203 A JP 2001171203A JP 2002364852 A JP2002364852 A JP 2002364852A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
heating chamber
fan
convection oven
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001171203A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Shimizu
敏夫 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2001171203A priority Critical patent/JP2002364852A/ja
Publication of JP2002364852A publication Critical patent/JP2002364852A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より安価で、且つ確実な調理が可能なコンベ
クションオーブンを提供することである。 【解決手段】 加熱空間を有する加熱室2と、空気を加
熱する加熱手段43と、前記加熱手段により加熱された
空気を前記加熱室内の前記加熱空間に供給する加熱空気
供給部4と、を備えたコンベクションオーブン1におい
て、前記加熱室内へ水を霧状にして噴射するポンプ54
を備え、前記加熱手段は、前記ポンプにより噴射される
霧状の水を蒸気とし、前記加熱空気供給部は、加熱され
た空気とともに前記蒸気を前記加熱室内の前記加熱空間
に上方より供給するように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被調理物を熱風に
よって加熱して焼き上げるコンベクションオーブンに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、被調理物が配置されたトレーを、
加熱室内に複数同時に装着して焼成処理を行うコンベク
ションオーブンが知られている。このようなコンベクシ
ョンオーブンは、加熱室の後方に室内循環ファンやバー
ナー等を有する加熱装置を備え、そして、加熱装置によ
って加熱された空気を加熱室の側方から室内に排気し、
これにより被調理物を焼成する構成となっており、排気
された空気は、加熱室後方の室内循環ファンにより吸引
されて、再び加熱されて室内に排気される。
【0003】又、上述のようなオーブン機能に加えて、
水蒸気を用いて被調理物を強力に加熱したり蒸したりす
ることができるスチーム機能を備え、冷凍パンやロース
トビーフなどを短時間で調理することができるスチーム
コンベクションオーブンも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
コンベクションオーブンでは、加熱された空気が被調理
物に偏って吹き付けられて被調理物に焼きむら等が生じ
ることがあるので、これを防止するために、加熱室内に
空気の流れを調整する整流板を複数配置する必要があ
り、このためコンベクションオーブンの部品点数が増加
してしまい、製造コストが上昇するという問題があっ
た。
【0005】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、より安価で、且つ確実な調理が可能な
コンベクションオーブンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば、図1〜5に示すよ
うに、加熱空間を有する加熱室2と、空気を加熱する加
熱手段(例えば、シーズヒータ43)と、前記加熱手段
により加熱された空気を前記加熱室内の前記加熱空間に
供給する加熱空気供給部4と、を備えたコンベクション
オーブン1において、前記加熱室内へ水を霧状にして噴
射するポンプ(例えば、プランジャーポンプ54)を備
え、前記加熱手段は、前記ポンプにより噴射される霧状
の水を蒸気とし、前記加熱空気供給部は、加熱された空
気とともに前記蒸気を前記加熱室内の前記加熱空間に上
方より供給するように構成されていることを特徴とす
る。
【0007】請求項1記載の発明によれば、ポンプによ
り水が霧状とされて加熱室内へ噴射され、この霧状の水
は加熱手段により加熱されて蒸気となる。そして蒸気
は、加熱された空気とともに加熱空気供給部により加熱
室内の加熱空間へ、上方より穏やかに供給される。従っ
て、加熱空間に被調理物を載置する際、被調理物は蒸気
を含む熱風によって、上方から徐々に焼成されることと
なるので、確実な調理を行うことができる。又、加熱室
内に空気の流れを調整する整流板を設ける必要がないの
で、コンベクションオーブンの部品点数を減らすことが
でき、製造コストを下げることができる。更に、水を霧
状として加熱室内に供給するので、加熱手段によりこれ
を蒸気化させることは容易であるので、確実に加熱室内
に蒸気を供給することができ、より失敗の少ない調理を
行うことができる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載のコ
ンベクションオーブン1において、前記加熱手段は、複
数の孔(例えば、小孔44a)が形成された金属板(例
えば、アルミ板44)の上面に載置されることを特徴と
する。
【0009】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特
に加熱手段は、複数の孔が形成される金属板の上面に載
置されるので、熱伝導性に優れる金属板が加熱手段によ
り熱せられて、ポンプにより噴射される霧状の水は、加
熱手段と金属板の両方によって蒸気とされる。そして、
この蒸気は、金属板に形成される小孔を通過することに
より加熱室内の加熱空間へ供給されるので、加熱手段の
みを用いる場合と比較して、広範囲にわたってより効率
良く霧状の水を蒸気化させることできる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のコンベクションオーブン1において、前記加熱空気
供給部は、ファン41と、このファンを回転させるモー
タ(例えば、ファン用モータ42)と、を備え、前記フ
ァンと前記モータは、前記加熱室の上部に配設されるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこ
と、特にファンとモータは、加熱室の上部に配設される
ので、ファンをモータに直に接続してファンを回転さ
せ、このファンが発生させる風によって、蒸気を加熱さ
れた空気とともに、確実に下方の加熱室の加熱空間へ向
かって供給することができる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載のコ
ンベクションオーブン1において、前記ポンプは、前記
ファンに向けて霧状の水が噴射されるように配置され、
前記加熱手段は、前記ファンの下方に配置されることを
特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特
に霧状の水は、ポンプによりファンに向けて噴射され、
そして回転するファンにより、ファンの下方に配置され
る加熱手段方向へ吹き飛ばされる。従って、霧状の水を
広範囲に拡散させることができるので、より確実にこれ
を蒸気化させて加熱室の加熱空間に供給することができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明に係る
コンベクションオーブンの実施の形態を詳細に説明す
る。図1から図5に示すコンベクションオーブン1は、
内部に加熱空間を有する矩形状の加熱室2と、加熱室2
内に加熱空気の循環経路を作る内板3と、加熱室2の上
部に設けられ、加熱室2に加熱空気を供給する加熱空気
供給部4と、加熱空気供給部4の近傍に設けられ、加熱
室2内に霧状の水を送り込むポンプ機構部5と、焼成条
件等の各種設定を入力する操作パネル6等を備えてい
る。
【0015】加熱室2は、加熱室本体21と、この加熱
室本体21の正面の開口部21aを塞ぐ開閉扉22とを
備え、開閉扉22は、上部に設けられた把手221を前
下方に引っ張ることにより手前に回動するようになって
いる。
【0016】開閉扉22の内部は二重ガラス構造となっ
ていて、この二重ガラスの内側ガラス22aと外側ガラ
ス22bのすきまの熱を逃がすための熱逃がし口22c
が、開閉扉22の側面部に設けられている。又、加熱室
本体21の前面に当接する開閉扉22の内扉面22dの
外縁部にも、同様の熱逃がし口22eが設けられてい
る。加熱室本体21には、この開閉扉22が閉じた状態
か否かを検知する感知センサ(図示省略)が設けられて
いる。
【0017】加熱室本体21の壁面は二重構造となって
いて、内壁面部材211の外側は断熱材212で覆わ
れ、その更に外側は、中空部213を有しつつ、外壁面
部材214で覆われている。そして、外壁面部材214
には、中空部213内の熱を逃がすための熱逃がし口2
14aが設けられており、これにより、加熱室2の熱が
外壁面部材214に伝わり難くなっている。
【0018】内壁面部材211の左右の側壁面部211
aの下部には、被調理物を載置するトレー23を置くた
めのトレー係止部24、24が設けられている。又、内
壁面部材211の下面部には、被調理物としてのパンの
かすや肉の汁などを受ける受皿(図示省略)が取り外し
自由に配置されている。
【0019】加熱室本体21内には後壁面部31a、及
び上壁面部31bからなる内板3が設けられており、内
板3に囲まれる加熱室本体21内の空間が焼成空間Aと
なっている。
【0020】内板3の後壁面部31aは加熱室本体21
の後壁面部211bと、内板3の上壁面部31bは加熱
室本体21の上壁面部211cと、夫々適当な間隔を設
けて対向するように配置される。更に、加熱室本体21
の後壁面部211bと、内板3の後壁面部31aに挟ま
れる空間が第1通風路32となっており、同様に加熱室
本体21の上壁面部211cと、内板3の上壁面部31
bに挟まれる空間が第2通風路33となっている。
【0021】この内板3の後壁面部31aの下部は、左
右を僅かに残して大部分が切り欠かれており、これが通
風孔34となっている。加熱室2の上部に設けられる加
熱空気供給部4から焼成空間Aへと吹き込まれる熱風
は、この通風孔34を介して、まず第1通風路32へ送
られ、更に第1通風路32から第2通風路33へと送ら
れて、再び加熱空気供給部4へと戻るようになってい
る。
【0022】又、内板3の上壁面部31bの中央には、
加熱室本体21の上壁面部211cに設けられるファン
41に連通するファン取付孔35が形成されている。
【0023】第1通風路32の下方、即ち、内板3の後
壁面部31aの裏側には、通風孔34の略真上に位置し
て、加熱室本体21内の温度測定を行う温度センサ7が
設けられており、温度センサ7は測定した温度を温度信
号として、図示しない制御部へ送信する。制御部は、こ
の温度信号に基づいてシーズヒータ43へ制御信号を送
信するので、加熱室本体21内の温度を適切に調整する
ことができる。
【0024】加熱室本体21の上部中央には、加熱空気
供給部4、及びポンプ機構部5が設けられており、加熱
空気供給部4は主に、内板3のファン取付孔35に対応
した位置に配設されるファン41と、ファン41の上方
に設けられ、このファン41を回転させるファン用モー
タ42と、ファン41の下方に配設されるシーズヒータ
43と、シーズヒータ43が載置されるアルミ板44等
を備える。
【0025】ファン41は、中央から放射状に固定され
る4枚の羽根41aからなり、ファン41の軸部41b
は、仕切板8によって加熱室本体21から隔てられる上
部空間部9に収納されるファン用モータ42の図示しな
い回転軸に接続されており、ファン用モータ42が回転
するとファン41が回転して、シーズヒータ43方向へ
風を発生させる。ファン用モータ42は、操作パネル6
からの入力、或いは制御部(図示省略)からの制御信号
に基づいて、回転速度を調整できるようになっている。
【0026】ファン41の下方、即ち内板3の上壁面部
31bのやや下方には、上壁面部31bと平行してアル
ミ板44が加熱室本体21内に取り付けられている。ア
ルミ板44の全面には、図4に示すように、複数の小孔
44aが形成され、アルミ板44の上面にはシーズヒー
タ43が載置される。
【0027】シーズヒータ43は、操作パネル6からの
入力、或いは制御部(図示省略)からの制御信号に基づ
いて、空気の加熱温度を調整できるようになっており、
アルミ板44を全面にわたって効率良く熱するため、平
面視E字状となるように曲折されている。
【0028】又、シーズヒータ43は、金属パイプの中
央にコイル状の電熱線を挿入する構成であるため、水滴
の影響を受け難くなっており、ファン41が発生させた
風を暖めて熱風とするとともに、シーズヒータ43が接
するアルミ板44を熱によって暖める。そして、シーズ
ヒータ43と熱せられたアルミ板44は、後述する吐出
ノズル55からファン41に向かって噴射されてシーズ
ヒータ43方向へ吹き飛ばされる霧状の水を、蒸発させ
て蒸気とする。この蒸気は、ファン41からの熱風とと
もに、アルミ板44に形成された小孔44aを通過し
て、焼成空間Aへ供給される。
【0029】ポンプ機構部5は、蒸気(スチーム)を用
いて焼成を行う場合に、加熱室本体21内へ霧状の水を
供給するものであり、主に加熱室2の上部に設けられる
上部空間部9に収納されている。
【0030】ポンプ機構部5は、外壁面部材214の上
壁面部214bに設けられる給水口51と、給水口51
と連結されるタンク52と、タンク52からプランジャ
ーポンプ54間に設けられる吸水配管53と、タンク5
2から吸水配管53を介して送られる水を吸い上げるプ
ランジャーポンプ54と、プランジャーポンプ54に連
結される吐出ノズル55等を備え、吐出ノズル55は、
加熱室本体21内でファン41の近傍に位置するように
配設されている。
【0031】給水口51は着脱自在な蓋51aを備えて
おり、ここから水を注入すると、上部空間部9に配置さ
れるタンク52に水が溜まるので、プランジャーポンプ
54を水道に直結させる必要が無くなる。
【0032】吸水配管53には、電磁弁(図示省略)が
設けられ、操作パネル6からの入力、或いは制御部(図
示省略)からの制御信号に基づいて、プランジャーポン
プ54に供給される水量を調整することができるように
なっている。
【0033】プランジャーポンプ54は、電磁振動によ
りプランジャー(図示省略)をシリンダー(図示省略)
内で往復運動させてシリンダー内の水に圧力をかけるも
のであって、コンベクションオーブン1に供給される電
力が100ボルト程度であっても、高い圧力をかけるこ
とができるので、吐出ノズル55から効率良く霧状の水
を供給することができる。
【0034】プランジャーポンプ54に連結される吐出
ノズル55は、仕切板8に穿設される図示しないノズル
取付孔を介して、加熱室本体21内へ設けられており、
吐出ノズル55の先端は、ファン41の羽根41aに向
けられている。
【0035】上部空間部9の正面に設けられる操作パネ
ル6は、図5に示すように、電源スイッチ61、焼成完
了までの時間等を表示する表示部62、自動焼成設定時
における被調理物の種類を選択して入力するお任せコー
ス選択スイッチ63や、こんがり等の好みの焼き上がり
具合を選択する焼き上がりスイッチ64、手動焼成設定
時における加熱時間、加熱温度、風量、及びスチーム時
間等を入力するマニュアル設定部65、スタートスイッ
チ66等を備え、これらの入力指示に応じて制御部(図
示省略)が各制御信号を生成し、この制御信号に基づく
調整が行われるようになっている。
【0036】次に、上記構成のコンベクションオーブン
1による動作を、冷凍パン(例えば、クロワッサン等)
を自動焼成により調理する例として説明する。但し、冷
凍パンを焼き始めるまでの処理の順番は、必ずしも以下
の順番でなくともよい。
【0037】冷凍パンを焼く場合には、まず、冷凍パン
を焼く個数に応じたスチーム時間を確保するための水を
給水口51から注いで、タンク52に溜める。次いで、
電源スイッチ61をオンとして、お任せコース選択スイ
ッチ63、及び焼き上がりスイッチ64の中から好みに
応じたものを選択し、スタートスイッチ66を押して焼
成を開始する。尚、自動焼成としたことから、温度設
定、風量設定、及び焼成時間等の設定は、制御部により
自動で行われる。
【0038】焼成がスタートすると、まず予熱を行うた
めに、ファン用モータ42、及びシーズヒータ43に電
流が印加され、ファン用モータ42の図示しない回転軸
が回転することによって、ファン41が回転する。ファ
ン41の回転によって、ファン41の下方に空気が送風
され、途中、シーズヒータ43によって空気が加熱さ
れ、熱風が生成される。
【0039】ファン41は、焼成空間Aへ吹き込んだ後
に第1通風路32、及び第2通風路33を介して、ファ
ン41へと戻って来た空気もこの時同時に加熱するの
で、加熱室本体21内の空気は循環して徐々に暖められ
ていく。尚、予熱時においては、加熱室本体21内の温
度は、例えば、200〜230度程度にまで暖められ
る。
【0040】予熱完了後に、所望する冷凍パンをトレー
23に均等に載置して、開閉扉22を閉じる。このと
き、開閉扉22が完全に閉まっているか否かは感知セン
サによって感知され、閉まっていない場合には、何らか
の報知(例えば、図示しないランプの点滅等)がなされ
る。
【0041】冷凍パンが加熱室本体21に配置され、開
閉扉22が正常に閉められると、タンク52に溜まって
いた水は、制御部の制御信号に基づいて、プランジャー
ポンプ54によって吸い上げられ、吐出ノズル55から
霧状の水となって、例えば、約30秒間、ファン41に
向かって吹き出される。そして、霧状の水は、回転する
ファン41の羽根41aにあたり、下方のシーズヒータ
43方向へ吹き飛ばされるが、ここで霧状の水は、シー
ズヒータ43、及びアルミ板44の熱によって蒸発して
蒸気となり、蒸気はファン41が発生させる上方からの
熱風とともに、アルミ板44の小孔44aを介して、焼
成空間Aへと供給される。
【0042】蒸気を含んだ熱風は、上方より焼成空間A
へ穏やかに吹き出され、焼成空間Aの下方に設けられる
トレー23上に載置される被調理物を、徐々に万遍なく
焼成する。この時、冷凍パンの表面には、熱風とともに
送られた蒸気が付着して水分膜が作られるので、冷凍パ
ンは適度の湿度を保ちつつ、内部からふっくらと焼成さ
れていく。
【0043】熱風は、トレー23を通過後、通風孔34
を介して焼成空間Aの外部である第1通風路32へ送ら
れ、更に第1通風路32から上昇して第2通風路33へ
と送られ、再びファン41へと戻るようになっている。
このように、熱風は加熱室本体21内を循環する構成と
なっており、これにより熱風の冷却を防止し、シーズヒ
ータ43の消費電力の低減を図っている。
【0044】コンベクションオーブン1においては、例
えば、予熱後の焼成開始と略同時に約30秒間蒸気が供
給され、更にこの3分乃至5分後に、2度目の蒸気が1
0秒間ほど供給される。そして、2度目の供給から再び
3分乃至5分あけて、3度目の蒸気の供給が10秒間ほ
ど行われる。焼成開始から焼成終了まで、加熱室2内の
温度は、例えばクロワッサンの場合、190度で8分、
200度で14分程度となるように制御されるが、蒸気
の供給を3度に分けることによって、焼成時の冷凍パン
の湿度を常時適切に保ち、冷凍パンの表面を水分膜によ
って保護して、表面の焼き過ぎを防止することができ
る。
【0045】3度目の蒸気の供給終了後は、冷凍パンは
熱風のみによって焼成されるので、水分膜に保護されて
内部がふっくらと十分膨らんだ後に、ドライな熱風によ
り表面がこんがりと均一に焼成されることとなり、焼き
むらや焼き過ぎの失敗が少なく、見た目にも美しく焼き
上げられる。
【0046】以上説明した本発明に係るコンベクション
オーブン1によれば、加熱室本体21の上部に設けられ
た加熱空気供給部4、及びポンプ機構部5により生成さ
れる蒸気を含む熱風は、焼成空間A内へ上方より穏やか
に吹き込むので、焼成空間Aに設けられたトレー23に
載置される被調理物を、上方から徐々に、万遍なく焼成
することができる。しかも、加熱室内に空気の流れを調
整する整流板を設ける必要がないので、コンベクション
オーブン1の部品点数を減らすことができ、製造コスト
を下げることができる。
【0047】又、アルミ板44は熱伝導性に優れるた
め、アルミ板44上に載置されるシーズヒータ43の熱
によって効率良く熱せられ、吐出ノズル55から噴射さ
れる霧状の水を、シーズヒータ43とともに素早く蒸発
させて蒸気とすることができる。更に、電磁振動によ
り、プランジャーポンプ54が加熱室本体21内へ霧状
の水を効率良く送水するので、コンベクションオーブン
1に供給される電力が100ボルト程度の弱いものであ
っても、コンベクションオーブン1の運転に支障がな
い。
【0048】又、制御部による自動焼成によって、蒸気
供給が3度に分けて行われ、供給のタイミング、及び供
給時間がコントロールされるので、被調理物の表面を蒸
気によりもたらされる水分膜によって適切に保護するこ
とができ、被調理物の表面が焼け過ぎるのを防止して、
失敗の少ない焼成を行うことができる。又、コンベクシ
ョンオーブン1には、ファン41を始め、各部に高価な
部品を用いる必要がない。従って、大量生産に適した、
安価なコンベクションオーブンとすることができる。
【0049】尚、本発明は上記実施の形態のコンベクシ
ョンオーブンに限定されるものではなく、細部において
は適宜変更が可能である。例えば、加熱室2は必ずしも
二重構造としなくてもよく、被調理物としては、冷凍パ
ン以外にも、肉やピザなどでも良い。又、シーズヒータ
43の形状は、アルミ板44を無駄なく熱することので
きる形状であれば、平面視E字状でなくとも良い。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ポンプに
より水が霧状とされて加熱室内へ噴射され、この霧状の
水は加熱手段により加熱されて蒸気となる。そして蒸気
は、加熱された空気とともに加熱空気供給部により加熱
室内の加熱空間へ、上方より穏やかに供給される。従っ
て、加熱空間に被調理物を載置する際、被調理物は蒸気
を含む熱風によって、上方から徐々に焼成されることと
なるので、確実な調理を行うことができる。又、加熱室
内に空気の流れを調整する整流板を設ける必要がないの
で、コンベクションオーブンの部品点数を減らすことが
でき、製造コストを下げることができる。更に、水を霧
状として加熱室内に供給するので、加熱手段によりこれ
を蒸気化させることは容易であるので、確実に加熱室内
に蒸気を供給することができ、より失敗の少ない調理を
行うことができる。
【0051】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特
に加熱手段は、複数の孔が形成される金属板の上面に載
置されるので、熱伝導性に優れる金属板が加熱手段によ
り熱せられて、ポンプにより噴射される霧状の水は、加
熱手段と金属板の両方によって蒸気とされる。そして、
この蒸気は、金属板に形成される小孔を通過することに
より加熱室内の加熱空間へ供給されるので、加熱手段の
みを用いる場合と比較して、広範囲にわたってより効率
良く霧状の水を蒸気化させることできる。
【0052】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこ
と、特にファンとモータは、加熱室の上部に配設される
ので、ファンをモータに直に接続してファンを回転さ
せ、このファンが発生させる風によって、蒸気を加熱さ
れた空気とともに、確実に下方の加熱室の加熱空間へ向
かって供給することができる。
【0053】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特
に霧状の水は、ポンプによりファンに向けて噴射され、
そして回転するファンにより、ファンの下方に配置され
る加熱手段方向へ吹き飛ばされる。従って、霧状の水を
広範囲に拡散させることができるので、より確実にこれ
を蒸気化させて加熱室の加熱空間に供給することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンベクションオーブンの斜視図
である。
【図2】図1に示すコンベクションオーブンの正面図で
ある。
【図3】図1に示すコンベクションオーブンの側面図で
ある。
【図4】シーズヒータ、及びアルミ板の詳細を表す図で
ある。
【図5】操作パネルの詳細を表す図である。
【符号の説明】
1 コンベクションオーブン 2 加熱室 4 加熱空気供給部 41 ファン 42 ファン用モータ(モータ) 43 シーズヒータ(加熱手段) 44 アルミ板(金属板) 44a 小孔(孔) 54 プランジャーポンプ(ポンプ) A 焼成空間(加熱空間)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱空間を有する加熱室と、空気を加熱す
    る加熱手段と、前記加熱手段により加熱された空気を前
    記加熱室内の前記加熱空間に供給する加熱空気供給部
    と、を備えたコンベクションオーブンにおいて、 前記加熱室内へ水を霧状にして噴射するポンプを備え、 前記加熱手段は、前記ポンプにより噴射される霧状の水
    を蒸気とし、前記加熱空気供給部は、加熱された空気と
    ともに前記蒸気を前記加熱室内の前記加熱空間に上方よ
    り供給するように構成されていることを特徴とするコン
    ベクションオーブン。
  2. 【請求項2】請求項1記載のコンベクションオーブンに
    おいて、 前記加熱手段は、複数の孔が形成された金属板の上面に
    載置されることを特徴とするコンベクションオーブン。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のコンベクションオー
    ブンにおいて、 前記加熱空気供給部は、ファンと、このファンを回転さ
    せるモータと、を備え、 前記ファンと前記モータは、前記加熱室の上部に配設さ
    れることを特徴とするコンベクションオーブン。
  4. 【請求項4】請求項3記載のコンベクションオーブンに
    おいて、 前記ポンプは、前記ファンに向けて霧状の水が噴射され
    るように配置され、 前記加熱手段は、前記ファンの下方に配置されることを
    特徴とするコンベクションオーブン。
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