JP2002288340A - 東洋医学による診断方法、及び、診断方法を実行するコンピュータ - Google Patents
東洋医学による診断方法、及び、診断方法を実行するコンピュータInfo
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- JP2002288340A JP2002288340A JP2001091044A JP2001091044A JP2002288340A JP 2002288340 A JP2002288340 A JP 2002288340A JP 2001091044 A JP2001091044 A JP 2001091044A JP 2001091044 A JP2001091044 A JP 2001091044A JP 2002288340 A JP2002288340 A JP 2002288340A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来客観的な形で表現することが難しかった
東洋医学の知識を、非専門家や非熟練者であっても、実
際の診断や治療に頗る容易に利用することができる、診
断方法、及び、診断方法を実行するコンピュータを提供
する。 【解決手段】 診断項目毎に、該診断項目の症状を定量
化して症状データベースとしてコンピュータに記憶させ
るステップと、診断項目毎に、該診断項目の症状に対す
る適合度を、各処方について定量化して処方データベー
スとしてコンピュータに記憶させるステップと、患者の
診断項目毎の症状をコンピュータへ入力するステップ
と、コンピュータに入力された患者の前記症状を、前記
症状データベースに基づいて定量化するステップと、患
者の前記定量化された症状と、前記処方データベースと
に基づいて、該患者に対する最適な処方又は最適な処方
の組合せをコンピュータにより決定するステップとを有
する。
東洋医学の知識を、非専門家や非熟練者であっても、実
際の診断や治療に頗る容易に利用することができる、診
断方法、及び、診断方法を実行するコンピュータを提供
する。 【解決手段】 診断項目毎に、該診断項目の症状を定量
化して症状データベースとしてコンピュータに記憶させ
るステップと、診断項目毎に、該診断項目の症状に対す
る適合度を、各処方について定量化して処方データベー
スとしてコンピュータに記憶させるステップと、患者の
診断項目毎の症状をコンピュータへ入力するステップ
と、コンピュータに入力された患者の前記症状を、前記
症状データベースに基づいて定量化するステップと、患
者の前記定量化された症状と、前記処方データベースと
に基づいて、該患者に対する最適な処方又は最適な処方
の組合せをコンピュータにより決定するステップとを有
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータデー
タベースを用いた、東洋医学の診断方法、及びその診断
方法を実行するコンピュータに関する。
タベースを用いた、東洋医学の診断方法、及びその診断
方法を実行するコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる西洋医学では、科学的手法によ
る検査を重視し、その治療においては主に個々の症状や
患部に対してそれぞれ適切な効果を発揮する治療法や投
薬を組み合わせて適用する場合が多い。無論、西洋医学
によってはじめて治療が可能になった病気などは数知れ
ないが、近年は患者の体質の個人差に起因する治療法の
不適切や、増加の一途をたどる薬剤の副作用などが問題
になってもいる。
る検査を重視し、その治療においては主に個々の症状や
患部に対してそれぞれ適切な効果を発揮する治療法や投
薬を組み合わせて適用する場合が多い。無論、西洋医学
によってはじめて治療が可能になった病気などは数知れ
ないが、近年は患者の体質の個人差に起因する治療法の
不適切や、増加の一途をたどる薬剤の副作用などが問題
になってもいる。
【0003】これに対しいわゆる東洋医学では、比較的
時間をかけて、五感を大いに用いた診察を行うとされて
いる。また、個々の症状だけに注目して病名や症状で一
律に括ってしまう治療法ではなく、その患者個人の体質
や過去の病歴、生活習慣といった病状以前の背景的要素
を大いに勘案したうえで、多種多様な生薬などを微妙に
組み合わせた処方を決定する。
時間をかけて、五感を大いに用いた診察を行うとされて
いる。また、個々の症状だけに注目して病名や症状で一
律に括ってしまう治療法ではなく、その患者個人の体質
や過去の病歴、生活習慣といった病状以前の背景的要素
を大いに勘案したうえで、多種多様な生薬などを微妙に
組み合わせた処方を決定する。
【0004】例えば糖尿病の場合は、西洋医学の業績で
あるインスリンが発見されて以来、糖尿病性昏睡により
死亡する患者は激減した。しかし、糖尿病の合併症、特
に細小血管症や腎不全により死亡する患者は増えてい
る。これは一つにはインスリンの副作用のせいであると
言われており、他には多発性神経炎、白内障、高脂血
症、動脈血栓症などが比較的多く見られる。これら個々
の合併症に対する西洋医薬も存在するが、いずれも特に
トータルな健康状態の改善という観点からは十分な効果
は得られていない。
あるインスリンが発見されて以来、糖尿病性昏睡により
死亡する患者は激減した。しかし、糖尿病の合併症、特
に細小血管症や腎不全により死亡する患者は増えてい
る。これは一つにはインスリンの副作用のせいであると
言われており、他には多発性神経炎、白内障、高脂血
症、動脈血栓症などが比較的多く見られる。これら個々
の合併症に対する西洋医薬も存在するが、いずれも特に
トータルな健康状態の改善という観点からは十分な効果
は得られていない。
【0005】このような病気に対しては、長期間服用し
ても、比較的副作用の少ない漢方医薬が有効である。完
全に漢方医薬だけで対処できる病気もあるが、多くの場
合は西洋医学の治療法と併せて用いるとよい。例えば上
述の糖尿病の場合は、食事療法などとともに適宜インス
リンを投与して血糖値を抑えつつ、長期にわたって漢方
薬を処方する。
ても、比較的副作用の少ない漢方医薬が有効である。完
全に漢方医薬だけで対処できる病気もあるが、多くの場
合は西洋医学の治療法と併せて用いるとよい。例えば上
述の糖尿病の場合は、食事療法などとともに適宜インス
リンを投与して血糖値を抑えつつ、長期にわたって漢方
薬を処方する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように西洋医
学を補うものとしても有望視される東洋医学の診断・治
療法は、専門の病院や薬局のみならず、これまで西洋医
学による診断・治療のみを行ってきた病院や、簡単なも
のであれば家庭でも行うことができることが望ましい。
学を補うものとしても有望視される東洋医学の診断・治
療法は、専門の病院や薬局のみならず、これまで西洋医
学による診断・治療のみを行ってきた病院や、簡単なも
のであれば家庭でも行うことができることが望ましい。
【0007】ところが、漢方で用いる医薬は非常に種類
が多く、また多くが生薬であるため処方の効果は患者の
体調など微妙な環境にも左右されることが多い。また、
東洋医学による症状の分析・診断方法は比較的定性的
で、その表現方法が主観的であったことから、知識を標
準化された表現で記述し、共有化できるはずの書籍など
による学習効果が得られにくい。そのため、西洋医学の
医師などの非専門家や非熟練者が東洋医学による治療法
を適宜取り入れて利用することは非常に難しい。
が多く、また多くが生薬であるため処方の効果は患者の
体調など微妙な環境にも左右されることが多い。また、
東洋医学による症状の分析・診断方法は比較的定性的
で、その表現方法が主観的であったことから、知識を標
準化された表現で記述し、共有化できるはずの書籍など
による学習効果が得られにくい。そのため、西洋医学の
医師などの非専門家や非熟練者が東洋医学による治療法
を適宜取り入れて利用することは非常に難しい。
【0008】また、診断の内容や治療開始後の症状の経
過などが客観的に表現されないことは、医師による第三
者への説明責任などの点からも問題がある。
過などが客観的に表現されないことは、医師による第三
者への説明責任などの点からも問題がある。
【0009】そこで、経験豊かな漢方治療医の有する、
診察、処方、および病状の経過観察などに関する膨大な
知識や「勘」のようなものを数値化し、専門家以外の者
も容易に共有できる客観的な形に表現し、活用できるよ
うにすることが強く求められている。
診察、処方、および病状の経過観察などに関する膨大な
知識や「勘」のようなものを数値化し、専門家以外の者
も容易に共有できる客観的な形に表現し、活用できるよ
うにすることが強く求められている。
【0010】以上述べたような様々な問題点に鑑み、本
願発明は、従来客観的な形で表現することが難しかった
東洋医学の知識を、非専門家や非熟練者であっても、実
際の診断や治療に頗る容易に利用することができる、診
断方法、及び、診断方法を実行するコンピュータを提供
することを目的とする。
願発明は、従来客観的な形で表現することが難しかった
東洋医学の知識を、非専門家や非熟練者であっても、実
際の診断や治療に頗る容易に利用することができる、診
断方法、及び、診断方法を実行するコンピュータを提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本出願に係る第1の発明は、東洋医学によ
る診断方法において、(1)診断項目毎に、該診断項目
の症状を定量化して症状データベースとしてコンピュー
タに記憶させるステップと、(2)診断項目毎に、該診
断項目の症状に対する適合度を、各処方について定量化
して処方データベースとしてコンピュータに記憶させる
ステップと、(3)患者の診断項目毎の症状をコンピュ
ータへ入力するステップと、(4)コンピュータに入力
された患者の前記症状を、前記症状データベースに基づ
いて定量化するステップと、(5)患者の前記定量化さ
れた症状と、前記処方データベースとに基づいて、該患
者に対する最適な処方又は最適な処方の組合せをコンピ
ュータにより決定するステップとを有することを特徴と
する診断方法である。このような第1の発明によれば、
従来、定量的、客観的に表現されておらず、知識の共有
や活用が難しかった東洋医学による診断を、症状や薬効
をあらかじめ定量的に表現して登録したデータベースの
活用によって、非熟練者でも容易に行うことができる。
するために、本出願に係る第1の発明は、東洋医学によ
る診断方法において、(1)診断項目毎に、該診断項目
の症状を定量化して症状データベースとしてコンピュー
タに記憶させるステップと、(2)診断項目毎に、該診
断項目の症状に対する適合度を、各処方について定量化
して処方データベースとしてコンピュータに記憶させる
ステップと、(3)患者の診断項目毎の症状をコンピュ
ータへ入力するステップと、(4)コンピュータに入力
された患者の前記症状を、前記症状データベースに基づ
いて定量化するステップと、(5)患者の前記定量化さ
れた症状と、前記処方データベースとに基づいて、該患
者に対する最適な処方又は最適な処方の組合せをコンピ
ュータにより決定するステップとを有することを特徴と
する診断方法である。このような第1の発明によれば、
従来、定量的、客観的に表現されておらず、知識の共有
や活用が難しかった東洋医学による診断を、症状や薬効
をあらかじめ定量的に表現して登録したデータベースの
活用によって、非熟練者でも容易に行うことができる。
【0012】また、本出願に係る第2の発明は、上記第
1の発明の診断方法において、前記処方は、漢方医薬と
する。このような第2の発明によれば、西洋医薬の欠点
を補うと期待されてはいるが、その処方には相当の経験
を有するとされていた漢方医薬を、非熟練者でも比較的
容易に処方することができる。
1の発明の診断方法において、前記処方は、漢方医薬と
する。このような第2の発明によれば、西洋医薬の欠点
を補うと期待されてはいるが、その処方には相当の経験
を有するとされていた漢方医薬を、非熟練者でも比較的
容易に処方することができる。
【0013】また、第3の発明は、上記第1又は第2の
発明の診断方法において、前記診断項目の症状の定量化
は、メンバーシップ関数を用いて行われる。このような
第3の発明によれば、ファジー制御などに用いられるメ
ンバーシップ関数を利用することで、医師の診断による
症状という、従来は経験に基づく主観的データであった
ものを適切に数値化することができ、複雑な症状に対す
る適切な処方を決定する診断方法を提供することができ
る。
発明の診断方法において、前記診断項目の症状の定量化
は、メンバーシップ関数を用いて行われる。このような
第3の発明によれば、ファジー制御などに用いられるメ
ンバーシップ関数を利用することで、医師の診断による
症状という、従来は経験に基づく主観的データであった
ものを適切に数値化することができ、複雑な症状に対す
る適切な処方を決定する診断方法を提供することができ
る。
【0014】また、第4の発明は、上記第3の発明の診
断方法において、診断項目毎に、各処方の前記定量化さ
れた適合度を、前記患者の該診断項目の定量化された症
状としてのメンバーシップ関数値により重み付けして患
者用適合度とし、各診断項目の前記患者用適合度の総和
を各処方毎に求め、該総和の最も大きい処方を、該患者
に対する最適処方とする。このような第4の発明によれ
ば、定量的、客観的でわかりやすい数値(総和)に基づ
いて、非熟練者であっても容易に適切な東洋医学的処方
を決定することができる。
断方法において、診断項目毎に、各処方の前記定量化さ
れた適合度を、前記患者の該診断項目の定量化された症
状としてのメンバーシップ関数値により重み付けして患
者用適合度とし、各診断項目の前記患者用適合度の総和
を各処方毎に求め、該総和の最も大きい処方を、該患者
に対する最適処方とする。このような第4の発明によれ
ば、定量的、客観的でわかりやすい数値(総和)に基づ
いて、非熟練者であっても容易に適切な東洋医学的処方
を決定することができる。
【0015】また、第5の発明は、上記第4の発明の診
断方法において、診断項目毎に、前記最適処方の前記患
者用適合度を、前記患者の該診断項目の定量化された症
状としてのメンバーシップ関数値により重み付けして、
それらの総和を初期総合指標とし、前記患者が前記最適
な処方を受け始めた後の適宜の時において、その時の該
患者の症状に基づいて、診断項目毎の定量化された症状
としてのメンバーシップ関数値を求め、診断項目毎に、
前記最適処方の前記患者用適合度を、求めたメンバーシ
ップ関数値により重み付けして、それらの総和を経過総
合指標とし、前記初期総合指標及び前記経過総合指標に
基づいて、前記最適な処方による治療効果を定量的に求
める。このような第5の発明によれば、上記発明で決定
された内容の処方効果を、時間を追って測定することが
できる。また、その測定指標は定量的かつ客観的であ
り、専門知識のない患者にとっても一目瞭然でわかりや
すい。
断方法において、診断項目毎に、前記最適処方の前記患
者用適合度を、前記患者の該診断項目の定量化された症
状としてのメンバーシップ関数値により重み付けして、
それらの総和を初期総合指標とし、前記患者が前記最適
な処方を受け始めた後の適宜の時において、その時の該
患者の症状に基づいて、診断項目毎の定量化された症状
としてのメンバーシップ関数値を求め、診断項目毎に、
前記最適処方の前記患者用適合度を、求めたメンバーシ
ップ関数値により重み付けして、それらの総和を経過総
合指標とし、前記初期総合指標及び前記経過総合指標に
基づいて、前記最適な処方による治療効果を定量的に求
める。このような第5の発明によれば、上記発明で決定
された内容の処方効果を、時間を追って測定することが
できる。また、その測定指標は定量的かつ客観的であ
り、専門知識のない患者にとっても一目瞭然でわかりや
すい。
【0016】また、第6の発明は、上記第3の発明の診
断方法において、診断項目毎に、各処方の前記定量化さ
れた適合度を、前記患者の該診断項目の定量化された症
状としてのメンバーシップ関数値により重み付けして患
者用適合度とし、各診断項目の前記患者用適合度の総和
を処方毎に求め、各処方の前記総和の比に応じた量の、
処方の組合せを、該患者に対する最適な処方の組合せと
する。このような第6の発明によれば、従来「合方」や
「加減方」と呼ばれる、熟練者のみが適切に処方できる
とされている、漢方医薬などを複数混合した調合製剤な
どの処方を、非熟練者でも比較的簡単に行うことができ
る。
断方法において、診断項目毎に、各処方の前記定量化さ
れた適合度を、前記患者の該診断項目の定量化された症
状としてのメンバーシップ関数値により重み付けして患
者用適合度とし、各診断項目の前記患者用適合度の総和
を処方毎に求め、各処方の前記総和の比に応じた量の、
処方の組合せを、該患者に対する最適な処方の組合せと
する。このような第6の発明によれば、従来「合方」や
「加減方」と呼ばれる、熟練者のみが適切に処方できる
とされている、漢方医薬などを複数混合した調合製剤な
どの処方を、非熟練者でも比較的簡単に行うことができ
る。
【0017】また、第7の発明は、上記第6の発明の診
断方法において、診断項目毎の各処方の前記患者用適合
度、前記総和の比、及び、前記患者の、診断項目毎の定
量化された症状としてのメンバーシップ関数値に基づい
て初期総合指標を求め、前記患者が前記最適な処方を受
け始めた後の適宜の時において、その時の該患者の症状
に基づいて、診断項目毎の定量化された症状としてのメ
ンバーシップ関数値を求め、診断項目毎の各処方の前記
患者用適合度、前記総和の比、及び、前記患者の、前記
求めたメンバーシップ関数値に基づいて経過総合指標を
求め、前記初期総合指標及び前記経過総合指標に基づい
て、前記最適な処方の組合せによる治療効果を定量的に
求める。このような第7の発明によれば、より微妙に患
者の症状に対応できる調合製剤などの処方効果を、時間
を追って測定することができる。また、その測定指標は
定量的かつ客観的であり、専門知識のない患者にとって
も一目瞭然でわかりやすい。
断方法において、診断項目毎の各処方の前記患者用適合
度、前記総和の比、及び、前記患者の、診断項目毎の定
量化された症状としてのメンバーシップ関数値に基づい
て初期総合指標を求め、前記患者が前記最適な処方を受
け始めた後の適宜の時において、その時の該患者の症状
に基づいて、診断項目毎の定量化された症状としてのメ
ンバーシップ関数値を求め、診断項目毎の各処方の前記
患者用適合度、前記総和の比、及び、前記患者の、前記
求めたメンバーシップ関数値に基づいて経過総合指標を
求め、前記初期総合指標及び前記経過総合指標に基づい
て、前記最適な処方の組合せによる治療効果を定量的に
求める。このような第7の発明によれば、より微妙に患
者の症状に対応できる調合製剤などの処方効果を、時間
を追って測定することができる。また、その測定指標は
定量的かつ客観的であり、専門知識のない患者にとって
も一目瞭然でわかりやすい。
【0018】また、第8の発明は、上記第1乃至第7の
いずれかの発明の診断方法を実行するコンピュータであ
る。
いずれかの発明の診断方法を実行するコンピュータであ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】==概要== 以下、図面を参照しつつ、本発明のより具体的な実施形
態につき、詳細に説明する。図1は本発明の診断システ
ムの一実施形態による構成とフローを示す図である。診
断コンピュータ1は、診断の内容が入力されると、症状
データベース2、および処方データベース3のデータを
参照して各種の計算を行い、最適処方を決定し、医師に
その結果を表示する。
態につき、詳細に説明する。図1は本発明の診断システ
ムの一実施形態による構成とフローを示す図である。診
断コンピュータ1は、診断の内容が入力されると、症状
データベース2、および処方データベース3のデータを
参照して各種の計算を行い、最適処方を決定し、医師に
その結果を表示する。
【0020】本診断システムのハードウェア構成として
は、中心となるのは診断コンピュータ1である。これ
は、症状データベース2および処方データベース3を含
めて1つのワークステーションなどで構成されていても
よいが、これらのデータベースを格納した別のコンピュ
ータとオンラインで接続された構成としてもよい。その
場合、ディスプレイとキーボードなど診断に必要な最小
限の要素だけが治療室に設けられていてもよい。
は、中心となるのは診断コンピュータ1である。これ
は、症状データベース2および処方データベース3を含
めて1つのワークステーションなどで構成されていても
よいが、これらのデータベースを格納した別のコンピュ
ータとオンラインで接続された構成としてもよい。その
場合、ディスプレイとキーボードなど診断に必要な最小
限の要素だけが治療室に設けられていてもよい。
【0021】症状データベースには、「のどの乾き」や
「尿の量」といった様々な症状(診断項目)について、
その症状の程度を定量化したデータをあらかじめ格納し
ている。また、処方データベースには、漢方医薬など様
々な処方の、前記各診断項目に対する効き具合(適合
度)を定量化したデータをあらかじめ格納している。
「尿の量」といった様々な症状(診断項目)について、
その症状の程度を定量化したデータをあらかじめ格納し
ている。また、処方データベースには、漢方医薬など様
々な処方の、前記各診断項目に対する効き具合(適合
度)を定量化したデータをあらかじめ格納している。
【0022】ここではある1人の患者について診断、処
方を行う例で説明する。この患者はのどの乾きや便秘な
どの症状を訴えており、次のようなA〜E5種類の漢方
医薬を用いて治療する。A:八味地黄丸、B:白虎加人
参湯、C:補中益気湯、D:大柴胡湯、E:牛車腎気
丸。
方を行う例で説明する。この患者はのどの乾きや便秘な
どの症状を訴えており、次のようなA〜E5種類の漢方
医薬を用いて治療する。A:八味地黄丸、B:白虎加人
参湯、C:補中益気湯、D:大柴胡湯、E:牛車腎気
丸。
【0023】==症状の定量化== 図2は、「のどの乾き」と言う診断項目についての、症
状データベースの内容(左側のグラフ)と、この診断項
目に対する前記A〜Eの各漢方医薬の適合度、すなわち
処方データベースの内容(右側のグラフ)を示してい
る。左側のグラフでは、のどの乾きの症状の程度は強
い、中位、弱いの3段階で表され、それぞれの程度に対
して1.0、0.5、0.1という離散的な数値が与え
られている。これはいわゆるファジー制御などで用いら
れるメンバーシップ関数である。このメンバーシップ関
数によれば、症状が「ある」、「ない」という2値的な
論理だけでなく、「重い」、「軽い」、「やや重い」と
いった微妙で主観的な表現も数値化して厳密に扱うこと
ができる。
状データベースの内容(左側のグラフ)と、この診断項
目に対する前記A〜Eの各漢方医薬の適合度、すなわち
処方データベースの内容(右側のグラフ)を示してい
る。左側のグラフでは、のどの乾きの症状の程度は強
い、中位、弱いの3段階で表され、それぞれの程度に対
して1.0、0.5、0.1という離散的な数値が与え
られている。これはいわゆるファジー制御などで用いら
れるメンバーシップ関数である。このメンバーシップ関
数によれば、症状が「ある」、「ない」という2値的な
論理だけでなく、「重い」、「軽い」、「やや重い」と
いった微妙で主観的な表現も数値化して厳密に扱うこと
ができる。
【0024】また、右側のグラフでは、各漢方医薬の、
のどの渇きに対する一般的な効き具合が0.1きざみの
数値で表されており、非常に効く場合は1.0、全く効
かない場合は0である。
のどの渇きに対する一般的な効き具合が0.1きざみの
数値で表されており、非常に効く場合は1.0、全く効
かない場合は0である。
【0025】図3から図7も図2と同様に、様々な診断
項目の症状の程度と、その診断項目に対するA〜Eの一
般的な適合度を示している。それぞれの項目名は図3か
ら順に、「尿の量」、「体のだるさ」、「便秘の傾
向」、「肥満度」、および「下肢のしびれ」である。こ
のうち、図6に示す「肥満度」のみは、症状の程度のグ
ラフが連続的な値を有している。非常にやせている場合
は0.1であり、体格指数35以上は一律に肥満度1と
している。
項目の症状の程度と、その診断項目に対するA〜Eの一
般的な適合度を示している。それぞれの項目名は図3か
ら順に、「尿の量」、「体のだるさ」、「便秘の傾
向」、「肥満度」、および「下肢のしびれ」である。こ
のうち、図6に示す「肥満度」のみは、症状の程度のグ
ラフが連続的な値を有している。非常にやせている場合
は0.1であり、体格指数35以上は一律に肥満度1と
している。
【0026】図8から図13の左側のグラフは、前記各
診断項目に対する特定の患者の症状を数値で表してい
る。この数値は前記症状データベースで決められていた
(「肥満度」以外は離散値の)数値(メンバーシップ関
数値)のうちの1つである。医師は問診などの診断に基
づき、前記診断項目ごとにこの患者の症状の程度を診断
用コンピュータに入力する。症状の程度の入力に際して
は、「強い」、「中位」、「弱い」といった前記症状の
程度を入力、もしくは選択すれば、前記症状データベー
スを参照して対応する数値に変換される。
診断項目に対する特定の患者の症状を数値で表してい
る。この数値は前記症状データベースで決められていた
(「肥満度」以外は離散値の)数値(メンバーシップ関
数値)のうちの1つである。医師は問診などの診断に基
づき、前記診断項目ごとにこの患者の症状の程度を診断
用コンピュータに入力する。症状の程度の入力に際して
は、「強い」、「中位」、「弱い」といった前記症状の
程度を入力、もしくは選択すれば、前記症状データベー
スを参照して対応する数値に変換される。
【0027】==最適処方の決定== 図8から図13の右側のグラフは、前記図2から図7右
側の、各漢方医薬の適合度のグラフと一見同様である
が、この患者の症状程度を考慮した適合度(患者用適合
度)のグラフである。このグラフの各数値は、図2から
図7の適合度のグラフの数値に、前記図8から図13の
左側のグラフに示されたメンバーシップ関数値を掛け合
わせて求められている。言い換えると、一般的な適合度
の数値を、個々の患者の症状を反映した数値で重み付け
して、個々の患者用適合度を計算している。
側の、各漢方医薬の適合度のグラフと一見同様である
が、この患者の症状程度を考慮した適合度(患者用適合
度)のグラフである。このグラフの各数値は、図2から
図7の適合度のグラフの数値に、前記図8から図13の
左側のグラフに示されたメンバーシップ関数値を掛け合
わせて求められている。言い換えると、一般的な適合度
の数値を、個々の患者の症状を反映した数値で重み付け
して、個々の患者用適合度を計算している。
【0028】図8を見てみると、この患者ののどの乾き
は強い(メンバーシップ関数値=1)ので、この患者に
対する各漢方薬の適合度の数値は1倍されて、結果的に
図2の一般的な適合度と同じになる。これに対して、図
10を見てみると、体のだるさは中位(メンバーシップ
関数値=0.5)なので、右側の患者用適合度のグラフ
の各数値は、図4の一般的な適合度のグラフの各数値が
それぞれ0.5倍されている。
は強い(メンバーシップ関数値=1)ので、この患者に
対する各漢方薬の適合度の数値は1倍されて、結果的に
図2の一般的な適合度と同じになる。これに対して、図
10を見てみると、体のだるさは中位(メンバーシップ
関数値=0.5)なので、右側の患者用適合度のグラフ
の各数値は、図4の一般的な適合度のグラフの各数値が
それぞれ0.5倍されている。
【0029】ここで、漢方医薬A〜Eの、この患者に対
する総合的な適合度は、以下のように各症状に対する効
き具合の総和を計算して求める。すなわち、 Aの総合的な適合度=1.0+1.0+0.15+0.1+0.3=2.55 B 〃 =0.5+1.0=1.5 C 〃 =0.5 D 〃 =1.0+0.5=1.5 E 〃 =0.15+1.0=1.15 この場合、処方すべき漢方医薬の優先順位は、高いもの
からA、B=D、E、Cとなる。従って、まずAの八味
地黄丸を投与して経過観察を行い。必要に応じてBの白
虎加人参湯とDの大柴胡湯を追加する。
する総合的な適合度は、以下のように各症状に対する効
き具合の総和を計算して求める。すなわち、 Aの総合的な適合度=1.0+1.0+0.15+0.1+0.3=2.55 B 〃 =0.5+1.0=1.5 C 〃 =0.5 D 〃 =1.0+0.5=1.5 E 〃 =0.15+1.0=1.15 この場合、処方すべき漢方医薬の優先順位は、高いもの
からA、B=D、E、Cとなる。従って、まずAの八味
地黄丸を投与して経過観察を行い。必要に応じてBの白
虎加人参湯とDの大柴胡湯を追加する。
【0030】この例では、メンバーシップ関数値を0.
1、0.5、および1.0と3段階に設定したが、もっ
と細かく設定することもできる。また、このようにメン
バーシップ関数を用いて症状を記述すれば、主観的な表
現による微妙な診断を定量的かつ客観的に表現すること
ができ、その結果、症状が微妙に異なる個々の患者に対
してきめ細かな処方を比較的容易に行うことができる。
1、0.5、および1.0と3段階に設定したが、もっ
と細かく設定することもできる。また、このようにメン
バーシップ関数を用いて症状を記述すれば、主観的な表
現による微妙な診断を定量的かつ客観的に表現すること
ができ、その結果、症状が微妙に異なる個々の患者に対
してきめ細かな処方を比較的容易に行うことができる。
【0031】==治療効果の測定== 次に、この患者に対する処方効果を時間を追って測定す
るための経過観察について説明する。この患者の症状
は、症状データベースに定義されているメンバーシップ
関数値で図14のように変化したものとする。この患者
には結局、前記効き具合の総和が最も大きかったAの八
味地黄丸だけを処方したものとする。
るための経過観察について説明する。この患者の症状
は、症状データベースに定義されているメンバーシップ
関数値で図14のように変化したものとする。この患者
には結局、前記効き具合の総和が最も大きかったAの八
味地黄丸だけを処方したものとする。
【0032】ある時点の治療効果の計算方法について説
明する。治療開始時における、この患者に対するAの適
合度は、図7乃至図13から読み取れるように、「のど
の乾き」〜「下肢のしびれ」に対して、それぞれ、1.
0、1.0、0.15、0、0.1、0.3であった。
この各数値を「重み」として、治療開始時のメンバーシ
ップ関数値に重み付けをして加え合わせると、治療開始
時の処方効果(厳密にはまだ「処方による効果」ではな
いが)が求まる。すなわち、治療開始時の処方効果=
1.0×1.0+1.0×1.0+0.5×0.15+
1.0×0+0.5×0.1+1.0×0.3=2.4
3この値は、Aがあまり適合しない症状(便秘の傾向や
体のだるさ)に対しては重み付けが小さいので、要する
にAの処方による治療効果を測定するものである。
明する。治療開始時における、この患者に対するAの適
合度は、図7乃至図13から読み取れるように、「のど
の乾き」〜「下肢のしびれ」に対して、それぞれ、1.
0、1.0、0.15、0、0.1、0.3であった。
この各数値を「重み」として、治療開始時のメンバーシ
ップ関数値に重み付けをして加え合わせると、治療開始
時の処方効果(厳密にはまだ「処方による効果」ではな
いが)が求まる。すなわち、治療開始時の処方効果=
1.0×1.0+1.0×1.0+0.5×0.15+
1.0×0+0.5×0.1+1.0×0.3=2.4
3この値は、Aがあまり適合しない症状(便秘の傾向や
体のだるさ)に対しては重み付けが小さいので、要する
にAの処方による治療効果を測定するものである。
【0033】同様に、2週間後、および1ヵ月後の治療
効果を求めると、 2週間後の処方効果=0.5×1.0+1.0×1.0
+0.5×0.15+1.0×0+0.5×0.1+
0.5×0.3=1.83 1ヵ月後の処方効果=0.5×1.0+0.5×1.0
+0.1×0.15+1.0×0+0.5×0.1+
0.1×0.3=1.10 従って、治療開始直後には2.43であった症状が、A
の投与によって2週間後に1.83、1ヵ月後に1.1
0と改善されていったことがわかる。この指標は定量的
で一目瞭然の数値なので、患者自身も治療効果を客観的
に知り、納得することができる。
効果を求めると、 2週間後の処方効果=0.5×1.0+1.0×1.0
+0.5×0.15+1.0×0+0.5×0.1+
0.5×0.3=1.83 1ヵ月後の処方効果=0.5×1.0+0.5×1.0
+0.1×0.15+1.0×0+0.5×0.1+
0.1×0.3=1.10 従って、治療開始直後には2.43であった症状が、A
の投与によって2週間後に1.83、1ヵ月後に1.1
0と改善されていったことがわかる。この指標は定量的
で一目瞭然の数値なので、患者自身も治療効果を客観的
に知り、納得することができる。
【0034】==変形例== 次に、本発明の別の実施形態について説明する。この実
施形態は、症状の定量化プロセスは先の実施形態と全く
同じであり、最適処方の決定プロセス以降が異なる。先
の実施形態と同じプロセスについては説明を省略する。
施形態は、症状の定量化プロセスは先の実施形態と全く
同じであり、最適処方の決定プロセス以降が異なる。先
の実施形態と同じプロセスについては説明を省略する。
【0035】先の実施形態では、A〜Eの漢方医薬のう
ち、患者用適合度の総和として求めた総合的な適合度の
最も高いAのみを処方することとしたが、本実施形態で
は総合的な適合度の比に応じた割合で調合し、複合製剤
として処方する。すなわち、 A=2.55/(2.55+1.5+0.5+1.5+
1.15)=2.55/7.2=0.35 B=1.5/7.2=0.21 C=0.5/7.2=0.07 D=1.5/7.2=0.21 E=1.15/7.2=0.16 により、A:35%、B:21%、C:7%、D:21
%、E:16%のわりあいで混合して処方する。
ち、患者用適合度の総和として求めた総合的な適合度の
最も高いAのみを処方することとしたが、本実施形態で
は総合的な適合度の比に応じた割合で調合し、複合製剤
として処方する。すなわち、 A=2.55/(2.55+1.5+0.5+1.5+
1.15)=2.55/7.2=0.35 B=1.5/7.2=0.21 C=0.5/7.2=0.07 D=1.5/7.2=0.21 E=1.15/7.2=0.16 により、A:35%、B:21%、C:7%、D:21
%、E:16%のわりあいで混合して処方する。
【0036】多くの場合、このような組み合わせによる
処方のほうが、先の実施形態のように最適な1種類を処
方するよりも、高い治療効果が得られる。
処方のほうが、先の実施形態のように最適な1種類を処
方するよりも、高い治療効果が得られる。
【0037】この組み合わせ型の処方による治療効果を
測定するには、まず上記調合割合(35〜16%)によ
り重み付けされた、各症状に対する効き具合を積和とし
て求める。すなわち、 のどの乾き=A:1.0×0.35+B:0.5×0.
21=0.46 尿の量=A:1.0×0.35+B:1.0×0.21
=0.56 体のだるさ=A:0.15×0.35+C:0.5×
0.07=0.09 便秘の傾向=D:1.0×0.21 =0.21 肥満度=A:0.1×0.35+D:0.5×0.21
+E:0.15×0.16=0.16 下肢のしびれ=A:0.3×0.35+E:1.0×
0.16=0.27
測定するには、まず上記調合割合(35〜16%)によ
り重み付けされた、各症状に対する効き具合を積和とし
て求める。すなわち、 のどの乾き=A:1.0×0.35+B:0.5×0.
21=0.46 尿の量=A:1.0×0.35+B:1.0×0.21
=0.56 体のだるさ=A:0.15×0.35+C:0.5×
0.07=0.09 便秘の傾向=D:1.0×0.21 =0.21 肥満度=A:0.1×0.35+D:0.5×0.21
+E:0.15×0.16=0.16 下肢のしびれ=A:0.3×0.35+E:1.0×
0.16=0.27
【0038】従って、治療開始後、2週間後、1ヵ月後
の症状の程度が図15のようであったとすると、それぞ
れの時点の処方効果を示す総合指標は、 治療開始時点=1.0×0.46+1.0×0.56+
0.5×0.09+1.0×0.21+0.5×0.1
6+1.0×0.27=1.63 2週間後=0.5×0.46+1.0×0.56+0.
5×0.09+1.0×0.21+0.5×0.16+
0.5×0.27=1.26 1ヵ月後=0.5×0.46+0.5×0.56+0.
1×0.09+1.0×0.21+0.5×0.16+
0.1×0.27=0.84 となる。
の症状の程度が図15のようであったとすると、それぞ
れの時点の処方効果を示す総合指標は、 治療開始時点=1.0×0.46+1.0×0.56+
0.5×0.09+1.0×0.21+0.5×0.1
6+1.0×0.27=1.63 2週間後=0.5×0.46+1.0×0.56+0.
5×0.09+1.0×0.21+0.5×0.16+
0.5×0.27=1.26 1ヵ月後=0.5×0.46+0.5×0.56+0.
1×0.09+1.0×0.21+0.5×0.16+
0.1×0.27=0.84 となる。
【0039】従って、治療開始直後には1.63であっ
た症状が、この複合製剤の投与によって2週間後に1.
26、1ヵ月後に0.84と改善されていったことがわ
かる。この指標も定量的かつ客観的で、患者にとっても
一目瞭然であることは先の実施形態同様である。また、
患者の症状を設定したメンバーシップ関数値は、治療効
果の経過を見て意図的に調整することができる。例えば
図15の例では、便秘の傾向の症状に改善が見られない
ので、1ヶ月経過時点で、図15の「調整値」のように
メンバーシップ関数値を変更すれば、特に便秘に対する
治療効果が大きい複合製剤を処方することができる。
た症状が、この複合製剤の投与によって2週間後に1.
26、1ヵ月後に0.84と改善されていったことがわ
かる。この指標も定量的かつ客観的で、患者にとっても
一目瞭然であることは先の実施形態同様である。また、
患者の症状を設定したメンバーシップ関数値は、治療効
果の経過を見て意図的に調整することができる。例えば
図15の例では、便秘の傾向の症状に改善が見られない
ので、1ヶ月経過時点で、図15の「調整値」のように
メンバーシップ関数値を変更すれば、特に便秘に対する
治療効果が大きい複合製剤を処方することができる。
【0040】なお、本発明の処方内容は漢方医薬に限る
ものでなく、指圧や鍼灸といった、やはり従来その効果
などが客観的に図ることが難しかった様々な東洋医学的
治療法に対して同じように用いることができる。
ものでなく、指圧や鍼灸といった、やはり従来その効果
などが客観的に図ることが難しかった様々な東洋医学的
治療法に対して同じように用いることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、従来客観的な形で表現
することが難しかった東洋医学の知識を、非専門家や非
熟練者であっても、実際の診断や治療に頗る容易に利用
することができる。
することが難しかった東洋医学の知識を、非専門家や非
熟練者であっても、実際の診断や治療に頗る容易に利用
することができる。
【図1】本願発明の一実施形態による診断システムの概
要を表す図である。
要を表す図である。
【図2】同実施形態による、のどの乾きについてのグラ
フであり、左のグラフは症状の程度を表す症状データベ
ースの内容であり、右側のグラフは各漢方医薬の効き具
合(適合度)を表す処方データベースの内容である。
フであり、左のグラフは症状の程度を表す症状データベ
ースの内容であり、右側のグラフは各漢方医薬の効き具
合(適合度)を表す処方データベースの内容である。
【図3】尿の量についての図2と同様のグラフである。
【図4】体のだるさについての図2と同様のグラフであ
る。
る。
【図5】便秘傾向についての図2と同様のグラフであ
る。
る。
【図6】肥満度についての図2と同様のグラフである。
【図7】下肢のしびれについての図2と同様のグラフで
ある。
ある。
【図8】同実施形態による、のどの乾きについてのグラ
フであり、左のグラフは患者の症状の程度をメンバーシ
ップ関数値であり、右側のグラフは各漢方医薬のこの患
者に対する効き具合(適合度)を表す。
フであり、左のグラフは患者の症状の程度をメンバーシ
ップ関数値であり、右側のグラフは各漢方医薬のこの患
者に対する効き具合(適合度)を表す。
【図9】尿の量についての図8と同様のグラフである。
【図10】体のだるさについての図8と同様のグラフで
ある。
ある。
【図11】便秘傾向についての図8と同様のグラフであ
る。
る。
【図12】肥満度についての図9と同様のグラフであ
る。
る。
【図13】下肢のしびれについての図9と同様のグラフ
である。
である。
【図14】患者の症状の経過を表すメンバーシップ関数
値の推移の表である。
値の推移の表である。
【図15】本発明の別の実施形態による、患者の症状の
経過を表すメンバーシップ関数値の推移の表である。
経過を表すメンバーシップ関数値の推移の表である。
1 診断コンピュータ 2 症状データベース 3 処方データベース
Claims (8)
- 【請求項1】 東洋医学による診断方法において、
(1)診断項目毎に、該診断項目の症状を定量化して症
状データベースとしてコンピュータに記憶させるステッ
プと、(2)診断項目毎に、該診断項目の症状に対する
適合度を、各処方について定量化して処方データベース
としてコンピュータに記憶させるステップと、(3)患
者の診断項目毎の症状をコンピュータへ入力するステッ
プと、(4)コンピュータに入力された患者の前記症状
を、前記症状データベースに基づいて定量化するステッ
プと、(5)患者の前記定量化された症状と、前記処方
データベースとに基づいて、該患者に対する最適な処方
又は最適な処方の組合せをコンピュータにより決定する
ステップとを有することを特徴とする診断方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の診断方法において、 前記処方は、漢方医薬であることを特徴とする診断方
法。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の診断方法
において、 前記診断項目の症状の定量化は、メンバーシップ関数を
用いて行われることを特徴とする診断方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載の診断方法において、 診断項目毎に、各処方の前記定量化された適合度を、前
記患者の該診断項目の定量化された症状としてのメンバ
ーシップ関数値により重み付けして患者用適合度とし、 各診断項目の前記患者用適合度の総和を各処方毎に求
め、 該総和の最も大きい処方を、該患者に対する最適処方と
することを特徴とする診断方法。 - 【請求項5】 請求項4に記載の診断方法において、 診断項目毎に、前記最適処方の前記患者用適合度を、前
記患者の該診断項目の定量化された症状としてのメンバ
ーシップ関数値により重み付けして、それらの総和を初
期総合指標とし、 前記患者が前記最適な処方を受け始めた後の適宜の時に
おいて、その時の該患者の症状に基づいて、診断項目毎
の定量化された症状としてのメンバーシップ関数値を求
め、 診断項目毎に、前記最適処方の前記患者用適合度を、求
めたメンバーシップ関数値により重み付けして、それら
の総和を経過総合指標とし、 前記初期総合指標及び前記経過総合指標に基づいて、前
記最適な処方による治療効果を定量的に求めることを特
徴とする診断方法。 - 【請求項6】 請求項3に記載の診断方法において、 診断項目毎に、各処方の前記定量化された適合度を、前
記患者の該診断項目の定量化された症状としてのメンバ
ーシップ関数値により重み付けして患者用適合度とし、 各診断項目の前記患者用適合度の総和を処方毎に求め、 各処方の前記総和の比に応じた量の、処方の組合せを、
該患者に対する最適な処方の組合せとすることを特徴と
する診断方法。 - 【請求項7】 請求項6に記載の診断方法において、 診断項目毎の各処方の前記患者用適合度、前記総和の
比、及び、前記患者の、診断項目毎の定量化された症状
としてのメンバーシップ関数値に基づいて初期総合指標
を求め、 前記患者が前記最適な処方を受け始めた後の適宜の時に
おいて、その時の該患者の症状に基づいて、診断項目毎
の定量化された症状としてのメンバーシップ関数値を求
め、 診断項目毎の各処方の前記患者用適合度、前記総和の
比、及び、前記患者の、前記求めたメンバーシップ関数
値に基づいて経過総合指標を求め、 前記初期総合指標及び前記経過総合指標に基づいて、前
記最適な処方の組合せによる治療効果を定量的に求める
ことを特徴とする診断方法。 - 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
の診断方法を実行するコンピュータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001091044A JP2002288340A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 東洋医学による診断方法、及び、診断方法を実行するコンピュータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001091044A JP2002288340A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 東洋医学による診断方法、及び、診断方法を実行するコンピュータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002288340A true JP2002288340A (ja) | 2002-10-04 |
Family
ID=18945741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001091044A Pending JP2002288340A (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 東洋医学による診断方法、及び、診断方法を実行するコンピュータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002288340A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2008531649A (ja) * | 2005-02-28 | 2008-08-14 | ユーロ−セルティーク エス.エイ. | 腸機能を評定するための方法および装置 |
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WO2012014082A3 (en) * | 2010-07-28 | 2012-04-26 | Purapharm International (Hk) Limited | Artificial intelligence and methods for relating herbal ingredients with illnesses in traditional chinese medicine |
WO2016009813A1 (ja) * | 2014-07-18 | 2016-01-21 | 国立大学法人山口大学 | 情報処理装置と情報処理プログラム並びに情報処理方法 |
JP6269885B1 (ja) * | 2017-05-24 | 2018-01-31 | 株式会社日本ナチュラルエイジングケア研究所 | 花粉症の処方探索システム及び方法、花粉症の処方探索プログラム |
WO2018216353A1 (ja) * | 2017-05-24 | 2018-11-29 | 株式会社日本ナチュラルエイジングケア研究所 | アレルギーの処方探索システム及び方法、アレルギーの処方探索プログラム |
JP6892169B1 (ja) * | 2020-08-28 | 2021-06-23 | セイリン株式会社 | 鍼灸治療支援装置、鍼灸治療支援方法、鍼灸治療支援プログラム及び鍼灸治療支援システム |
-
2001
- 2001-03-27 JP JP2001091044A patent/JP2002288340A/ja active Pending
Cited By (13)
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WO2012014082A3 (en) * | 2010-07-28 | 2012-04-26 | Purapharm International (Hk) Limited | Artificial intelligence and methods for relating herbal ingredients with illnesses in traditional chinese medicine |
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JP2022039510A (ja) * | 2020-08-28 | 2022-03-10 | セイリン株式会社 | 鍼灸治療支援装置、鍼灸治療支援方法、鍼灸治療支援プログラム及び鍼灸治療支援システム |
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