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JP2000320630A - 無段変速装置 - Google Patents

無段変速装置

Info

Publication number
JP2000320630A
JP2000320630A JP11131330A JP13133099A JP2000320630A JP 2000320630 A JP2000320630 A JP 2000320630A JP 11131330 A JP11131330 A JP 11131330A JP 13133099 A JP13133099 A JP 13133099A JP 2000320630 A JP2000320630 A JP 2000320630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
power
continuously variable
speed
transmission path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11131330A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutoshi Iimura
一敏 飯村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP11131330A priority Critical patent/JP2000320630A/ja
Publication of JP2000320630A publication Critical patent/JP2000320630A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】動力伝達経路の切り換えを行うことで、広範な
変速幅を確保し得る無段変速装置を提供すること 【解決手段】駆動機関の駆動力が入力される入力軸13
と、変速された動力を出力する出力軸16と、第1のプ
ーリ5と、第2のプーリ6と、第1のプーリ5と第2の
プーリ6とに掛けられたベルト7とを有し、第1のプー
リ5の有効径と第2のプーリ6の有効径とを変えること
により、変速比を無段階に設定することができるCVT
1と、複数の係合要素C1〜C4で構成され、第1の動
力伝達経路または第2の動力伝達経路を選択的に設定す
る切換手段3a,3bとを有する。この第1の動力伝達
経路は、入力軸13における動力を、第1のプーリ5に
伝達すると共に、第2のプーリ6の動力を出力軸16に
伝達する経路である。また、第2の動力伝達経路は、入
力軸13における動力を、第2のプーリ9に伝達すると
共に、第1のプーリ5の動力を出力軸16に伝達する経
路である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機(CV
T)と複数の係合要素とを組み合わせて構成された無段
変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃費の向上や運転性能の向上といった観
点から、自動車のトランスミッションとして無段変速機
(以下、CVTという)を組み込んだ変速機が実用化さ
れている。しかしながら、CVTは、そのサイズや伝達
トルク性能の問題から、プライマリプーリとセカンダリ
プーリとの間の軸間距離、或いはプーリの有効径の可変
範囲等が自ずと制限される。そのため、CVTの変速幅
を拡大することにも限界がある。そこで、特開昭59−
110954号公報や特開平8−261303号公報に
開示されているように、CVTとプラネタリギヤとを組
み合わせることで、変速幅の拡大を図った無段変速装置
が提案されている。
【0003】また、特開平8−35545号公報には、
CVTとプラネタリギヤとの組み合わせに、さらに2つ
のクラッチを設け、クラッチの締結または解放により、
動力伝達経路の切り換えを行う無段変速装置が開示され
ている。具体的には、前進高速時においては、入力軸の
動力を分割して、CVTを通さずに、動力を出力軸に伝
達する。また、前進低速時においては、動力のすべてを
CVTを通して出力軸に伝達する。さらに、後進時にお
いては、すべての動力をCVTを通すと共に、その回転
をプラネタリギヤにより逆転させて、出力軸に伝達す
る。すなわち、この公報に開示された変速機は、動力伝
達経路の切り換えを変速段の状態に応じて行うものであ
るが、前進高速時においては、入力軸の動力を、CVT
を介することなく出力軸に伝達している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、走行
状態に応じて、動力伝達経路の切り換えを行い、大きな
トルク伝達を許容するような新規な構成の無段変速装置
を提供することである。
【0005】また、本発明の別の目的は、従来よりも広
範な変速幅を確保し得る無段変速装置を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、第1の発明は、無段変速機と、複数の係合要素と
を組み合わせて構成された無段変速装置において、駆動
機関の駆動力が入力される入力軸と、変速された動力を
出力する出力軸と、第1のプーリと、第2のプーリと、
第1のプーリと第2のプーリとに掛けられたベルトとを
有し、第1のプーリの有効径と第2のプーリの有効径と
を変えることにより、変速比を無段階に設定することが
できる無段変速機と、複数の係合要素で構成され、第1
の動力伝達経路または第2の動力伝達経路を選択的に設
定する切換手段とを有する。この第1の動力伝達経路
は、入力軸における動力を、第1のプーリに伝達すると
共に、第2のプーリの動力を出力軸に伝達する経路であ
る。また、第2の動力伝達経路は、入力軸における動力
を、第2のプーリに伝達すると共に、第1のプーリの動
力を出力軸に伝達する経路である。
【0007】一方、第2の発明は、無段変速機と、複数
の係合要素とを組み合わせて構成された無段変速装置に
おいて、駆動機関の駆動力が入力される入力軸と、変速
された動力を出力する出力軸と、設定された動力伝達経
路における入力側の回転数を、増速して出力側に伝達す
るような第1の変速比を有する第1の増速手段と、設定
された動力伝達経路における入力側の回転数を、増速し
て出力側に伝達するような第2の変速比を有する第2の
増速手段と、第1のプーリと、第2のプーリと、第1の
プーリと第2のプーリとに掛けられたベルトとを有し、
第1のプーリの有効径と第2のプーリの有効径とを変え
ることにより、変速比を無段階に設定することができる
無段変速機と、複数の係合要素で構成され、第1の動力
伝達経路または第2の動力伝達経路を選択的に設定する
切換手段とを有する。この第1の動力伝達経路は、入力
軸における動力を、第1のプーリに伝達すると共に、第
2のプーリの動力を出力軸に伝達する経路である。ま
た、第2の動力伝達経路は、入力軸における動力を、第
1の増速手段を介して、第2のプーリに伝達すると共
に、第1のプーリの動力を、第2の増速手段を介して、
出力軸に伝達する経路である。
【0008】ここで、第2の発明において、第1の変速
比および第2の変速比は、第1の動力伝達経路から第2
の動力伝達経路への切り換え直前における無段変速機の
変速比と一致していることが好ましい。
【0009】また、上記の構成において、第1の変速比
および第2の変速比は、第2の動力伝達経路から第1の
動力伝達経路への切り換え直前における無段変速機の変
速比と一致していることが望ましい。
【0010】上記の第1の増速手段または第2の増速手
段のうちの少なくとも一方は、入力側としての第1のギ
ヤと、出力側としての第2のギヤとを少なくとも有して
いてもよい。この場合、第2のギヤの歯数は、第1のギ
ヤの歯数よりも少ない。
【0011】また、第1の増速手段または第2の増速手
段のうちの少なくとも一方は、入力側としての第1のス
プロケットと、出力側としての第2のスプロケットと、
第1のスプロケットと第2のスプロケットとに掛けられ
たチェーンとを有していてもよい。この場合、第2のス
プロケットの径は、第1のスプロケットの径よりも小さ
い。
【0012】一方、第2の発明における切換手段は、さ
らに第3の動力伝達経路も選択的に設定するようにして
もよい。この第3の動力伝達経路は、第1の増速手段に
より増幅された動力を、無段変速機を介することなく、
出力軸に伝達する経路である。
【0013】さらに、この第3の動力伝達経路は、第1
の動力伝達経路と第2の動力伝達経路との間の切り換え
を行う際に設定されるようにすることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1の実施例)図1は、第1の
実施例における無段変速装置を示したスケルトン図であ
る。この無段変速装置の主な構成部としては、CVT
1、前後進切換部2、経路切換部3a,3b、増速部4
a,4bが挙げられる。また、この装置は、出力ギヤG
5,G6、中間ギヤG7,G8、およびファイナルリダ
クションギヤG9,G10を有していると共に、ボール
ベアリングやローラーベアリング等によって支持された
複数の軸8,9,13,16,17を有している。
【0015】駆動機関であるエンジンの駆動力、すなわ
ち、クランク軸11における動力は、トルクコンバータ
等の発進クラッチ12を介して、この装置の入力軸であ
るタービン軸13に伝達される。タービン軸13の回転
数は、経路切換部3a,3bにより選択的に設定された
動力伝達経路を経て、適切な変速比に変速される。さら
に、中間軸17の動力は、出力ギヤG5,G6を介し
て、この装置の出力軸であるリダクションドライブ軸1
6に伝達される。そして、この動力は、ファイナルリダ
クションギヤG9,G10の終減速比に従って増幅され
た後、デファレンシャル装置14のギヤへと伝達され、
車輪15が駆動される。
【0016】CVT1は、例えば、典型的なVベルト駆
動方式の無段変速機を用いることができる。この機構
は、V溝幅を変えることができる一対のプーリ5,6を
有している。これらの間には金属製の駆動ベルト7が掛
け渡されており、このベルト7を介して、入力側のプー
リ軸の動力が出力側のプーリ軸へ伝達される。CVT1
は、プライマリプーリ5の溝幅とセカンダリプーリ6の
溝幅との双方を変えることにより、無段階の変速を行
う。入力側のプーリ軸をプライマリプーリ軸8とし、出
力側のプーリ軸をセカンダリプーリ軸9とした場合、ロ
ーギヤード時には、油圧制御によって、プライマリプー
リ5の溝幅をセカンダリプーリ6の溝幅よりも広く設定
する。それにより、セカンダリプーリ6の方がプライマ
リプーリ6よりも駆動ベルト7の有効径(かかり径)が
大きくなるため、入力側の回転数は減速される。一方、
ハイギヤード時には、油圧制御によって、プライマリプ
ーリ5の溝幅をセカンダリプーリ6の溝幅よりも狭く設
定する。これにより、プライマリプーリ5の方がセカン
ダリプーリ6よりも駆動ベルト7の有効径が大きくなる
ため、入力側の回転数は増速される。なお、本実施例に
おける無段変速装置では、CVT1のプライマリプーリ
5は、走行状態に応じて、入力側だけではなく出力側に
なることもある。同様に、セカンダリプーリ6も出力側
および入力側のどちらにもなり得る。
【0017】前後進切換部2は、車両の前進または後進
のいずれかを設定するために設けられている。この切換
部2は、シングルピニオン式のプラネタリギヤ10と、
ピニオンギヤに連結されたキャリアをミッションケース
の壁部に固定するためのブレーキBとによって構成され
ている。プラネタリギヤ10のリングギヤは、出力ギヤ
G3に連結されていると共に、そのサンギヤは、タービ
ン軸13に連結されている。
【0018】経路切換部3a,3bは、4つの多板式ク
ラッチC1〜C4を有している。これらのクラッチは、
図示していない制御部から供給された油圧により締結
し、ハブとクラッチドラムとを連結する。クラッチC1
〜C4(およびブレーキB)の締結/解放の制御は、ス
ロットル開度、車速、エンジン回転数等に応じて行われ
る。それにより、所定の動力伝達経路が、無段変速装置
内において確立される。図2は、各モードにおける係合
要素(クラッチC1〜C4およびブレーキB)の締結/
解放を示した表である。この無段変速装置は、ニュート
ラル、ローギヤード前進(変速比の範囲:LOW1〜O
D1)、ハイギヤード前進(変速比の範囲:LOW2〜O
D2)、後退といった4つのモードを有している。ここ
で、ローギヤード前進モードおよびハイギヤード前進モ
ードは、車速、アクセル開度、またはエンジン回転数等
に基づいて選択される。概略的に言うと、低速側ではロ
ーギヤード前進モードが設定され、高速側ではハイギヤ
ード前進モードが設定される。
【0019】この無段変速装置の変速比は、一例とし
て、以下のような値に設定されている。この表から明ら
かなように、本実施例にかかる無段変速装置は、比較的
広範な変速幅(ステップ比6.87)を有している。以下の
説明では、広範な変速幅を確保することが可能な理由を
説明するために、この表に示した変速比の値を適宜用い
ている。
【0020】
【表1】 変速比 値 備 考 LOW1 1.848 ローギヤード前進モードの最もローギヤード側 OD1 0.580 ローギヤード前進モードの最もハイギヤード側 LOW2 0.580 ハイギヤード前進モードの最もローギヤード側 OD2 0.269 ハイギヤード前進モードの最もハイギヤード側
【0021】経路切換部3a,3bによって、ローギヤ
ード前進モードとハイギヤード前進モードとは、異なる
動力伝達経路が設定される。すなわち、ローギヤード前
進モード時には、プライマリプーリ5が入力側となり、
セカンダリプーリ6が出力側となるような経路が設定さ
れる。一方、ハイギヤード前進モード時においては、セ
カンダリプーリ6が入力側となり、プライマリープーリ
5が出力側となるような経路が設定される。詳細につい
ては後述するが、この無段変速装置における重要な特徴
は、前進時において、走行状態に応じて、動力伝達経路
を切り換えて、CVT1の入出力側を逆転させている点
にある。
【0022】第1の増速部4aは、ローギヤード前進と
ハイギヤード前進との間のモード切り換えの際に、シフ
トショックが生じることを防ぐために、入力側であるタ
ービン軸13の回転数Ninを、所定の変速比で増速した
上で、出力する機構である。この増速部4aは、タービ
ン軸13に連結された入力ドライブギヤG1と、このギ
ヤG1と噛合し、中間軸17に連結された入力ドリブン
ギヤG2とによって構成されている。
【0023】第2の増速部4bは、第1の増速部4aを
設けたのと同じ理由で設けられ、クラッチC2が締結し
た状態において、プライマリプーリ軸8の回転数を、所
定の変速比で増速させる機構である。この増速部4b
は、入力ドライブギヤG3と、このギヤG3と噛合した
入力ドリブンギヤG4とによって構成されている。な
お、入力ドリブンギヤG4は、出力ギヤG5と噛合して
いる。
【0024】ギヤG1,G2の変速比(ギヤ比)および
ギヤG3,G4の変速比は、1よりも小さな値に設定さ
れている。2つの前進モード間の切り換えの際に、シフ
トショックを全く生じさせないような理想的な変速比Z
syn(これを以下、同期変速比という)は、下記の数式
1から算出することができる。同式において、Zg1,Z
g2は、それぞれ、第1の増幅部4aを構成するギヤG
1,G2の歯数である。Zg3,Zg4は、それぞれ、第2
の増速部4bを構成するギヤG3,G4の歯数である。
Zg7,Zg8は、それぞれ中間ギヤG7,G8の歯数であ
る。また、Ninは、タービン軸1の回転数であり、Nod
1は、ローギヤード前進モードからハイギヤード前進モ
ードへの切り換え直前(すなわち、変速比がOD1の
時)におけるセカンダリプーリ軸9の回転数である。
【0025】
【数1】 Zsyn=Zg2/Zg1=(Nin/Nod1)×(Zg7/Zg8) =Zg4/Zg3=OD1(=LOW2)
【0026】すなわち、同期変速比Zsynは、ローギヤ
ード前進モードにおける最もハイギヤード側の変速比O
D1(換言すると、ローギヤード前進からハイギヤード
前進に動力伝達経路が切り換え直前のCVT1の変速
比)と一致するように設定されている。また、同期変速
比Zsynは、ハイギヤード前進モードにおける最もロー
ギヤード側の変速比LOW2(換言すると、ハイギヤー
ド前進からローギヤード前進に動力伝達機構が切り換わ
る直前のCVT1の変速比)と一致するように設定され
ている。本実施例では、入力ドライブギヤG1,G3の
歯数を62、入力ドリブンギヤG2,G4の歯数を36と
し、同期変速比Zsynを0.580(=36/62)に設定してい
る。
【0027】なお、中間軸17とセカンダリプーリ軸9
との間に配設された中間ギヤG7,G8は、同一の歯数
を有している(変速比=1)。また、出力ギヤG5,G
6および第2の増速部4bの一部であるギヤG4も、同
一の歯数を有している(変速比=1)。
【0028】このような構成を有する無段変速装置にお
ける各モードの動力伝達経路について説明する。まず、
ニュートラル(Nレンジ)の場合は、図2におけるニュ
ートラルモードが選択される。このモードでは、すべて
の係合要素C1〜C4,Bは解放状態に設定される。従
って、タービン軸13が回転すると共に、前後進切換部
2のキャリアが逆回転して、エンジンからの動力は、車
輪15には伝達されない。
【0029】次に、走行レンジ(Dレンジ)の場合、停
車を含めた低速時には、ローギヤード前進モードが選択
される。そして、このモードにおける係合要素の締結/
解放が行われ、所定の動力伝達経路が確立される。図3
は、この前進モードで最もローギヤード側(LOW1)
における動力伝達経路を示した図である。クラッチC
1,C4だけが締結され、残りの係合要素C2,C3,
Bは解放される。クラッチC1が締結しているので、タ
ービン軸13に取り付けられた第1のハブ18と、プラ
イマリプーリ軸8に取り付けられた第1のクラッチドラ
ム22とが連結する。従って、タービン軸13の動力
は、プライマリプーリ軸8に伝達される。一方、クラッ
チC2は解放しているため、第1のクラッチドラム22
と、第2のハブ19とは連結されていない。
【0030】プライマリプーリ軸8の回転数は、CVT
1において変速される。ローギヤード前進における動力
伝達経路では、CVT1のプライマリプーリ5が入力側
となり、セカンダリプーリ6が出力側となる。タービン
軸13の回転数がNinの場合、このモードにおける最も
ローギヤード側の変速比はLOW1(=1.848)なので、
セカンダリプーリ軸9の回転数は、Nin/1.848に減速
される。
【0031】セカンダリプーリ軸9の動力は、中間ギヤ
G7,G8を介して、中間軸17に伝達される。中間ギ
ヤG7,G8における変速比は1であるから、中間軸1
7の回転数は、反転して-Nin/1.848となる。中間軸1
7には、第2のクラッチドラム23が取り付けられてい
る。クラッチC4が締結しているので、第2のクラッチ
ドラム23と、第4のハブ21とが連結するため、動力
はハブ21と連動するギヤG4に伝達される。そして、
この動力は、出力ギヤG5,G6を介して、リダクショ
ンドライブ軸16へと伝達される(回転数−Nin/1.84
8)。さらに、動力は、ファイナルリダクションドライ
ブギヤG9,G10およびデファレンシャル装置14へ
と伝達され、車輪15は前進方向に回転する。
【0032】なお、第1の増幅部4aを構成する入力ド
ライブギヤG1は、タービン軸13に取り付けられてい
るため、このギヤG1は回転数Ninで回転している。従
って、これと噛合した入力ドリブンギヤG2(およびギ
ヤG2と連結している第3のハブ20)の回転数は、−
Nin/0.580(Zsyn=0.580)となる。この値は、中間
軸17に連結された第2のクラッチドラム23の回転数
(−Nin/1.848)と異っているが、クラッチG3が解
放されているため両者は独立して回転している。表2
は、図3の状態における各回転軸の回転数を、動力の伝
達順に示したものである。
【0033】
【表2】 タービン回転軸13 Nin プライマリプーリ軸8 Nin セカンダリプーリ軸9 Nin/1.848(↑) 中間軸17 −Nin/1.848(↑) リダクションドライブ軸16 −Nin/1.848(↑)
【0034】ローギヤード前進モードにおいて、最もロ
ーギヤード側の変速比LOW1から最もハイギヤードな
変速比OD1までは、上述したような動力伝達経路を維
持しながら、CVT1における無段階な変速が行われる
(プーリー比1.848〜0.580)。上記の表2における
(↑)印は、CVT1の変速により、絶対値が増大する
ことを示している(後述する表についても同様)。
【0035】図4は、このモードの最もハイギヤード側
(OD1)における動力伝達経路を示した図である。動
力伝達経路自体は、図3に示した経路と同じであるか
ら、図3と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
表3は、図4の状態における各回転軸の回転数を動力の
伝達順に示したものである。
【0036】
【表3】 タービン回転軸13 Nin プライマリプーリ軸8 Nin セカンダリプーリ軸9 Nin/0.580 中間軸17 −Nin/0.580 リダクションドライブ軸16 −Nin/0.580
【0037】この状態において、中間軸17(およびそ
れに連結された第2のクラッチドラム23)の回転数
は、ギヤG1,G2によって所定の変速比に増速された
第3のハブ20の回転数(−Nin/0.580)と一致して
いる。すなわち、ローギヤード前進モードからハイギヤ
ード前進モードへの切り換え直前の状態では、第3のハ
ブ20と第2のクラッチドラム23とは回転数が同期し
ている。
【0038】次に、ローギヤード前進からハイギヤード
前進にモードがシフトすると、図2および図3に示した
動力伝達経路とは異なる経路が設定される。図5は、ハ
イギヤード前進モードにおける最もローギヤード側(L
OW2)の動力伝達経路を示した図である。ハイギヤー
ド前進モードでは、クラッチC2,C3だけが締結さ
れ、残りの係合要素C1,C4,Bは解放される。クラ
ッチC2が締結することにより、このモードにおいて
は、ローギヤード前進モードでは変速に関与していなか
った第2の増幅部4bによる増速が行われる。表4は、
図5の状態における各回転軸の回転数を、動力の伝達順
に示したものである。
【0039】
【表4】 タービン回転軸13 Nin 中間軸17 −Nin/0.580 セカンダリプーリ軸9 Nin/0.580 プライマリプーリ軸8 Nin(↑) リダクションドライブ軸16 −Nin/0.580(↑)
【0040】クラッチC1が解放されているので、ター
ビン軸13の動力は、プライマリプーリ軸8には伝達さ
れない。その代わりに、クラッチC3が締結しているの
で、タービン軸13の動力は、入力ギヤG1,G2に連
動した第3のハブ20を介して、第2のクラッチドラム
23に伝達される。その際、上述したように、第3のハ
ブ20と第2のクラッチドラムとが同期した状態(−N
in/0.580)で、これらの部材が連結する。従って、ク
ラッチC3を締結してもシフトショックは生じない。こ
のモードにおいて、中間軸17は、タービン軸13と直
結状態にあり、その回転数は、ギヤG1,G2の同期変
速比Zsynにより、−Nin/0.580(一定値)となる。こ
の中間軸17の動力は、中間ギヤ17,18を介して、
セカンダリプーリ軸9に取り付けられたセカンダリプー
リ6に入力される。
【0041】CVT1の入出力の関係は、動力伝達経路
の切り換えにより逆転する。すなわち、セカンダリプー
リ6が動力の入力側となり、プライマリプーリ5が出力
側となる。セカンダリプーリ6の動力は、駆動ベルト7
を介して、プライマリプーリ5に連結したプライマリプ
ーリ軸8に伝達される。CVT1の両プーリの関係は、
ローギヤード前進モードにおける最もハイギヤード側の
変速比OD1の状態のままであるから、CVT1におい
て減速され、プライマリプーリ軸8の回転数はNinとな
る。
【0042】プライマリプーリ軸8の動力は、クラッチ
C2により第1のクラッチドラムと第2のハブ19とが
連結しているため、出力ギヤG5,G6へと伝達され
る。なお、クラッチC1は解放状態にあるため、第1の
クラッチドラム22と第1のハブ18とは連結されてい
ない。出力ギヤ列G5,G6において、プライマリプー
リの回転数Ninは、ギヤG3,G4の変速比(0.580)
にしたがって増速された後、リダクションドライブ軸1
6、ファイナルリダクションギヤG9,G10およびデ
ファレンシャル装置14を介して、車輪15へ伝達され
る。
【0043】CVT1は、これ以降、動力伝達経路を維
持しながら、セカンダリプーリ軸9の回転数(Nin/0.
580)を入力側として、無段階に増速していく。図6
は、ハイギヤード前進モードの最もハイギヤード側(O
D2)における動力伝達経路を示した図である。また、
表5は、CVT1の変速比が0.800になった場合におけ
る各回転軸の回転数を動力の伝達順に示したものであ
る。
【0044】
【表5】 タービン回転軸13 Nin 中間軸17 −Nin/0.580 セカンダリプーリ軸9 Nin/0.580 プライマリプーリ軸8 Nin/0.580/0.800 リダクションドライブ軸16 −Nin/0.580/0.800/0.580
【0045】この表からわかるように、リダクションド
ライブ軸16の回転数(−Nin/0.269)は、タービン
回転軸13の回転数Ninを、第1の増速部4a(変速比
=0.580)と、CVT1(変速比=0.800)と、第2の増
速部4b(変速比=0.580)とで増速したものである。
【0046】なお、上記の説明は、ローギヤード前進か
らハイギヤード前進への切り換えに関するものである
が、これとは逆のケース(ハイギヤード前進→ローギヤ
ード前進)についても同様のことがいえるので、その説
明は省略する。
【0047】一方、後進モードにおいては、図7に示し
たような動力伝達経路に設定される。このモードでは、
クラッチC1〜C4は解放されているので、タービン軸
13の動力は、プライマリプーリ軸8と、中間軸17に
連動したセカンダリプーリ軸9とには伝達されない。す
なわち、後進モードにおいて設定される動力伝達経路に
は、CVT1が含まれない。一方、ブレーキBによっ
て、ピニオンギヤが連結されたキャリアがミッションケ
ースの壁部に固定されるため、タービン軸13の動力
は、プラネタリギヤ10のリングギヤ(およびそれに連
結した出力ギヤG3)に反転して伝達される。そして、
この反転した動力は、出力ギヤ列G5,G6、リダクシ
ョンドライブ軸16、ファイナルリダクションギヤG
9,G10およびデファレンシャル装置14を介して、
車輪に伝達される。
【0048】このように、本実施例にかかる無段変速装
置においては、CVTにギヤとクラッチを組み合わせ
て、CVTのプーリの入出力を高速側で反転させてい
る。これにより、従来と同等のCVTを用いながらも、
無段変速装置全体で見た場合に、それよりも広範な変速
幅を確保することが可能となる。例えば、CVTの変速
比が2.5〜0.5(ステップ比=5)とすると、ローギヤー
ド前進モードにおける最もハイギヤード側の変速比OD
2が0.1(=0.5×(1/2.5)×0.5)であるから、無段変速
装置全体で見た理論的なステップ比は25となる。
【0049】また、この無段変速装置の変速幅を従来と
同程度の変速幅に設定した場合、CVTにおいて行う変
速範囲はそれよりも狭くてよい。従って、プーリの最小
有効径を大きくすることができるので、CVTの駆動ベ
ルトにかかる押圧荷重が小さくなる。これは、無段変速
装置の全体的なトルク容量が増大することを意味する。
また、この装置の容量が従来のCVTと同程度の容量と
するならば、CVTのプーリ間の軸間距離を狭めること
ができる。その結果、CVTを小型化でき、しかも駆動
ベルトの耐久性の低下を抑制することができる。なぜな
ら、ハイギヤード前進モードでは、セカンダリプーリの
上流側にある増速部において、タービン軸の回転数を増
速しているため、CVTのプーリに入力されるトルクを
小さくすることができるからである。
【0050】また、ローギヤード前進モードとハイギヤ
ード前進モードとの間の切り換え時(すなわち動力伝達
経路の切り換え時)には、係合要素の係合制御が実行さ
れる。しかしながら、増速部の変速比を適切に設定する
ことにより、切り換えによるシフトショックの発生を抑
制できる。その結果、これら2つの前進モードの全範囲
に渡って、実質的に無段階変速を行うことが可能とな
る。
【0051】さらに、後進時においては、CVTを介す
ことなく動力の伝達を行うため、CVTの駆動ベルトの
耐久性の低下を抑制することができる。
【0052】なお、本実施例では、増速部3a,3bを
2つのギヤを用いて構成しているが、3つ以上のギヤを
用いて構成してもよい。
【0053】(第2の実施例)第2の実施例にかかる無
段変速装置は、第1の実施例の変形例である。すなわ
ち、本実施例の特徴は、図2におけるローギヤード前進
モードとハイギヤード前進モードとの間に、直結モー
ド、すなわちCVTを通さずにタービン軸の動力を車輪
に伝達するモードを設けている。このような直結状態
は、第1の実施例と同様の構成(図1を参照)を有する
無段変速装置を用い、係合要素の係合制御だけで設定す
ることができる。
【0054】図8は、第2の実施例における各モードに
おける係合要素の締結/解放を示した表である。直結以
外のモードにおける係合要素の係合状態は、図2と全く
同様である。直結モードは、車速やアクセル開度等に基
づいて設定される。このモードでは、クラッチC3,C
4だけを締結することで、CVT1を通さない動力伝達
経路(後進モードのそれとも相違)が設定される。
【0055】図9は、直結モードにおける動力伝達経路
を示した図である。クラッチC3により第3のハブ20
と第2のクラッチドラム23とが連結しているため、タ
ービン軸13の動力は、入力ギヤG1,G2を介して第
2のクラッチドラムへと伝達される。なお、クラッチC
1は解放されているため、タービン軸13の動力は、第
1のクラッチドラム22(およびそれに連結したプライ
マリプーリ軸8)には伝達されない。第2のクラッチド
ラム23の動力は、クラッチC4が締結しているので、
第4のハブ21に連結した出力ギヤG4に伝達される。
そして、この動力は、リダクションドライブ軸16、フ
ァイナルリダクションギヤG9,G10およびデファレ
ンシャル装置14を介して、車輪15に伝達される。
【0056】この実施例にかかる無段変速装置では、無
段変速装置が有する変速幅中の所望の変速比において直
結状態に設定している。直結時においては、動力伝達経
路中にCVTが含まれないため、CVTのベルトロスが
生じず、オイルポンプロスを低減できるため、燃費向上
を図ることができる。但し、変速比が固定された直結状
態では、その変速比が燃費の向上に最適であるとは限ら
ない。このような観点でいえば、直結状態に設定する変
速比は、車速が比較的低く、スロットル開度が大きく、
かつ、その開度変化も大きい市街地走行時に多用される
変速比を設定することが好ましい。
【0057】以上のような構成において、直結モードに
おける変速比DIRは、第1の増速部を構成するギヤG
1,G2の変速比によって決定される。これにより、モ
ードの切り換え時におけるシフトショックの発生を抑制
することができる。例えば、車両が低速域からローギヤ
ード前進モードで加速していくケースを考える。この場
合、まず、図3に示した動力伝達経路中のCVT1によ
り無段階に増速される。そして、変速比がOD1になっ
た時点で、直結モードへ移行し、図9に示した動力伝達
経路に切り換わる。その際、直結モードの変速比DIR
とその直前の変速比OD1とが同じ値であるから、切り
換えによるシフトショックは生じない。その後、直結モ
ードからハイギヤード前進モードへと移行し、図5に示
した動力伝達機構中のCVT1により無段階に増速され
る。その際、直結モードの変速比DIRとその直前の変
速比LOW2とが一致しているので、切り換え時のシフ
トショックも生じない。
【0058】なお、本実施例は、後進モードの場合と同
様に、直結モードにおいても、CVTを介さずに動力を
伝達するため、CVTの駆動ベルトの耐久性の低下を抑
制することが可能となる。
【0059】(第3の実施例)図10は、第3の実施例
に係る無段変速装置を示したスケルトン図である。この
無段変速装置も、第1の実施例の場合と同様に、CV
T、前後進切換部、経路切換部、増速部を有している。
図1と同じ部材については同一の符号を付して説明を省
略する。
【0060】この無段変速装置は、ギヤの変わりにチェ
ーンを用いて、図1に示した第1の増速部と第2の増速
部とを構成した点にある。第1の増速部は、タービン軸
13に連結した第1のスプロケット24と、リダクショ
ンドライブ軸16に連結した第2のスプロケット25
と、これらのスプロケット24,25にかけられたチェ
ーン26とで構成されている。第2のスプロケット25
の径は、第1のスプロケット24の径よりも小さい。ま
た、第2の増速部は、タービン軸13に連結した第3の
スプロケット27と、第4のスプロケット28と、これ
らのスプロケット27,28にかけられたチェーン29
とで構成されている。第4のスプロケット29の径は、
第3のスプロケット27の径よりも小さい。
【0061】チェーンおよびスプロケットの組み合わせ
た動力伝達装置を用いた場合、ギヤを用いた場合と違
い、出力側の回転方向は入力側のそれと同じになる。従
って、本実施例に係る無段変速装置では、図1に示した
ギヤG5,G7,G8は必要ない。
【0062】本実施例の各モードにおける係合要素の締
結/解放は、図2(直結モードなし)、または図8(直
結モードあり)に示した係合表をそのまま適用すること
ができる。また、それぞれのモードにおける動力伝達経
路は、第1の実施例とほぼ同様である。
【0063】なお、この変形例として、スプロケットと
チェーンとの組み合わせの代わりに、一対のプーリとこ
れらに掛けられた伝導ベルトとの組み合わせを用いるこ
とも当然可能である。
【0064】さらに、本発明にかかる無段変速装置は、
エンジン以外の駆動機関(例えば、電気モータ等)にも
広く適用できることは当然である。
【0065】
【発明の効果】このように本発明によれば、前進時に運
転状況に応じて、無段変速装置の動力伝達経路を切り換
えている。すなわち、低速側で設定されたプーリの入出
力関係を、高速側では反転させている。この切り換え
は、動力伝達経路中の部材の回転数を同期させた状態で
行っているため、切り換えによるショックはほとんど生
じない。その結果、無段変速装置で設定可能な変速幅の
全域において、実質的に無段階に変速することが可能と
なる。また、従来のCVTと同程度の変速幅を有するC
VTを用いた場合であっても、より広範な変速幅を有す
る無段変速装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る無段変速装置を示したスケ
ルトン図
【図2】各モードにおける係合要素の締結/解放を示し
た表
【図3】前進時(LOW1)における動力伝達経路を示
した図
【図4】前進時(OD1)における動力伝達経路を示し
た図
【図5】前進時(LOW2)における動力伝達経路を示
した図
【図6】前進時(OD2)における動力伝達経路を示し
た図
【図7】後進時における動力伝達経路を示した図
【図8】第2の実施例に係る各モードにおける係合要素
の係合表
【図9】第2の実施例に係る直結モード時の動力伝達経
路を示した図
【図10】第3の実施例に係る無段変速装置を示したス
ケルトン図
【符号の説明】
1 CVT、 2 前後進切換部、
3a,3b 経路切換部、 4a,4b 増速
部、5 プライマリプーリ、 6 セカンダリ
プーリ、7 駆動ベルト、 8 プライ
マリプーリ軸、9 セカンダリプーリ軸、 10
プラネタリギヤ、11 クランク軸、 1
2 発進クラッチ、13 タービン軸、
14 デファレンシャル装置、15 車輪、
16 リダクションドライブ軸、17 中間
軸、 18 第1のハブ、19 第2
のハブ、 20 第3のハブ、21 第4
のハブ、 22 第1のクラッチドラム、
23 第2のクラッチドラム、24,25,27,28
スプロケット、26,29 チェーン、G1,G2
入力ギヤ、G5,G6 出力ギヤ、G7,G8 中間ギ
ヤ、G9,G10 ファイナルリダクションギヤ、C1
〜C4 クラッチ、 B ブレーキ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無段変速機と、複数の係合要素とを組み合
    わせて構成された無段変速装置において、 駆動機関の駆動力が入力される入力軸と、 変速された動力を出力する出力軸と、 第1のプーリと、第2のプーリと、前記第1のプーリと
    前記第2のプーリとに掛けられたベルトとを有し、前記
    第1のプーリの有効径と前記第2のプーリの有効径とを
    変えることにより、変速比を無段階に設定することがで
    きる無段変速機と、 複数の係合要素で構成され、第1の動力伝達経路または
    第2の動力伝達経路を選択的に設定する切換手段とを有
    し、 前記第1の動力伝達経路は、前記入力軸における動力
    を、前記第1のプーリに伝達すると共に、前記第2のプ
    ーリの動力を前記出力軸に伝達する経路であり、 前記第2の動力伝達経路は、前記入力軸における動力
    を、前記第2のプーリに伝達すると共に、前記第1のプ
    ーリの動力を前記出力軸に伝達する経路であることを特
    徴とする無段変速装置。
  2. 【請求項2】無段変速機と、複数の係合要素とを組み合
    わせて構成された無段変速装置において、 駆動機関の駆動力が入力される入力軸と、 変速された動力を出力する出力軸と、 設定された動力伝達経路における入力側の回転数を、増
    速して出力側に伝達するような第1の変速比を有する第
    1の増速手段と、 設定された動力伝達経路における入力側の回転数を、増
    速して出力側に伝達するような第2の変速比を有する第
    2の増速手段と、 第1のプーリと、第2のプーリと、前記第1のプーリと
    前記第2のプーリとに掛けられたベルトとを有し、前記
    第1のプーリの有効径と前記第2のプーリの有効径とを
    変えることにより、変速比を無段階に設定することがで
    きる無段変速機と、 複数の係合要素で構成され、第1の動力伝達経路または
    第2の動力伝達経路を選択的に設定する切換手段とを有
    し、 前記第1の動力伝達経路は、前記入力軸における動力
    を、前記第1のプーリに伝達すると共に、前記第2のプ
    ーリの動力を前記出力軸に伝達する経路であり、 前記第2の動力伝達経路は、前記入力軸における動力
    を、前記第1の増速手段を介して、前記第2のプーリに
    伝達すると共に、前記第1のプーリの動力を、前記第2
    の増速手段を介して、前記出力軸に伝達する経路である
    ことを特徴とする無段変速装置。
  3. 【請求項3】前記第1の変速比および前記第2の変速比
    は、前記第1の動力伝達経路から前記第2の動力伝達経
    路への切り換え直前における前記無段変速機の変速比と
    一致していることを特徴とする請求項2に記載された無
    段変速装置。
  4. 【請求項4】前記第1の変速比および前記第2の変速比
    は、前記第2の動力伝達経路から前記第1の動力伝達経
    路への切り換え直前における前記無段変速機の変速比と
    一致していること特徴とする請求項2または3に記載さ
    れた無段変速装置。
  5. 【請求項5】前記第1の増速手段または前記第2の増速
    手段のうちの少なくとも一方は、前記入力側としての第
    1のギヤと、前記出力側としての第2のギヤとを少なく
    とも有し、 前記第2のギヤの歯数は、前記第1のギヤの歯数よりも
    少ないことを特徴とする請求項2,3または4に記載さ
    れた無段変速装置。
  6. 【請求項6】前記第1の増速手段または前記第2の増速
    手段のうちの少なくとも一方は、前記入力側としての第
    1のスプロケットと、前記出力側としての第2のスプロ
    ケットと、前記第1のスプロケットと前記第2のスプロ
    ケットとに掛けられたチェーンとを有し、 前記第2のスプロケットの径は、前記第1のスプロケッ
    トの径よりも小さいことを特徴とする請求項2,3また
    は4に記載された無段変速装置。
  7. 【請求項7】前記切換手段は、さらに第3の動力伝達経
    路も選択的に設定し、 前記第3の動力伝達経路は、前記第1の増速手段により
    増幅された動力を、前記無段変速機を介することなく、
    前記出力軸に伝達する経路であることを特徴とする請求
    項2に記載された無段変速装置。
  8. 【請求項8】前記第3の動力伝達経路は、前記第1の動
    力伝達経路と前記第2の動力伝達経路との間の切り換え
    を行う際に設定されることを特徴とする請求項7に記載
    された無段変速機。
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