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2024/12/09 18:00

【ExWHYZ】Episode18 mayu「私のことを待っていてくれているかもしれない、と思えた」

mayu(ExWHYZ)

激動の2024年を経て、4人体制で歩み続けるExWHYZ。その個別インタヴュー・シリーズが再びOTOTOYにてスタートします。第1弾は、mayuが登場。2024年6月から活動休止、その後11月19日復活を遂げた彼女は、今何を考えているのか。2024年のことを振り返りながら、12月8日よりスタートする〈ExWHYZ TOUR 2024 'HOPE'〉への気持ちを訊きました。

<多幸感>を独自の"POP"で解釈した2nd EP

INTERVIEW : mayu(ExWHYZ)

2024年6月から活動休止をしていたmayuが、11月19日にYouTube Liveで生配信された東京・渋谷WOMBLIVEでのライヴをもって復活を果たした。グループのヴォーカルの柱でありながら、グループに対する愛情と責任感が人一倍強いmayuは活動休止中、どのようなことを考え、どのような想いをもって復活ライヴのステージに立ったのか? 話を訊いた。

取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希

今までお疲れ自分って感じで、これからも頑張ろうねって

──11月19日の復活ライヴ、どのような気持ちで当日を迎えたんでしょう?

【期間限定】ExWHYZ YouTube Live 2024.11.19 【mayu復帰LIVE】
【期間限定】ExWHYZ YouTube Live 2024.11.19 【mayu復帰LIVE】

mayu : シンプルにライヴが楽しみでした。さすがに緊張するかなと思ったんですけど、全然しなくて。ライヴがしたい、ライヴが好きっていう気持ちは、休んでいる期間も変わらずにずっとあったので、その気持ちだけ持ってステージに上がりました。ただ、シンプルに筋力が本当に落ちていたのは自覚していたので、気持ちでやってやるぞ!って気持ちだけで当日に臨みましたね。

──ライヴ前に少しお会いしたときも、笑顔が止まらない、という感じでしたもんね。

mayu : 楽しくて(笑)。休んでいるときに、ライヴで歌ったり、自分を解放することが好きなんだなと思って。それを見ていいなと思ってくれる人がいて、仲間もいて、ステージも用意してもらえるって、最高の場所じゃんと思って。それが嬉しかったです。活休中は1人だったし、たまにカラオケに行って歌ったりしていたけど、本当に孤独な戦いだったんですよね。もちろん周りに支えてくれたり、気にかけてくれる人はいたんですけど、とはいえ、自分の問題なので、自分と向き合う自問自答の時間が多くて。そのときに向き合ったものを爆発できるというか、公の場でやらせてもらえるのが楽しくて嬉しかったんです。

──楽屋での笑い声が大きすぎて、マスター(※ExWHYZファンの総称)にバレるんじゃないかとスタッフさんに注意されたと聞きました(笑)。それくらい楽しみだったんですね。

mayu : 嬉しかったし、楽しみでした。ずっとわくわくしていましたね。

──活動休止を発表したのが6月26日で、ツアーの最中でした。相当しんどい状況だったのかなと思うんですけど、当時どんな状態だったんでしょう。

mayu : 何て言うのかな。ウイルスみたいに熱が出てきたとか、咳が出ますとか、そういうわかりやすい形じゃなくて。本当に少しずつ時間をかけて悪くなっていった感じ。例えば、熱が出たら体を休めた方がいいなとは思うじゃないですか? それが思えなくなっていたというか。自分でも漠然と具合が悪いな、しんどいなとは思っていたんですけど、それが日常になりすぎているから、どこで何をセーブしていいかもわからないし、本当に具合が悪くて。なんとか〈Futura Free〉は走り切ろうと思っていたんですけど、そんなこと言っていられないぐらい精神的にも八方下がりになってしまって。

──自分でもどうしようもないくらい状態が悪化していた、と。

mayu : そもそも体調が本当に悪くて、渋谷の街も普通に歩けなかったんです。街がゆがんで見えるんですよ。地面もぐにゃぐにゃに見える。歩くのが本当につらくて、道端に座り込んじゃうみたいな感じでした。そのとき、もしかして具合が悪いのかもと思って。正直、去年の冬くらいから具合が悪い自覚はあって。騙し騙しやれば乗り越えられると思ったんですけど、どんどん悪くなっていって。病院にもかかっていたんですけど、体が動かなくなっちゃった。病院の先生には「休めないの?」って言われていたんですけど、「休めないですね」って自分で言っちゃっていました。休みたい気持ちはあったんですけど、それよりも休めない気持ちの方が強かったんです。レコーディングなど仕事にも支障が出てきてしまったので、これはもう駄目かと思って。そのとき、渡辺(淳之介/元WACK代表)さんから電話がかかってきて、「お前もう休め。渡辺ストップです」って言われて。それで、やっと自分でもそうだよねって思えたんです。

──渡辺さんからのストップがなかったら、続けちゃっていたかもしれない。

mayu : 渡辺さんが止めてくれなかったら、本当にやばかったんだろうなって。振り返ると、当時も具合が悪い自覚はあったけど、今考えたらやばかったなと思います。

──2017年のWACK合宿オーディションから含めると、常に全力で走ってきたので、休息の時間は必要な期間だったのかなと思います。活動休止中、どのように過ごしていたんでしょう?

mayu : 休んですぐの頃は、動く気力や体力もなかったから、ずっと家で横になって寝ていました。お風呂に入るのも、ものすごく体力が必要で。髪を乾かすことができないというか、すごく難しくて。とにかく、立ってられなかった。そういう生活が1カ月は続いたかな? これは意味がわからない話かもしれないんですけど、脱衣所の床に座ってドライヤーをしていたんですよ。そのとき、ここに椅子があればいいのになと思って。あれ、うちに椅子あったっけ?あったな、と思って。そのときは、椅子って机とセットで同じ場所に存在しているものだと思っていたんです。なんですけど、脱衣所に移してもいいことに気づいて。机とセットの椅子は脱衣所に持っていってもいいと思ったら、急に価値観が変わって(笑)。

──当時のmayuさんの中で、大発見だった。

mayu : 大発見でした。これって移動してもいいんだ!みたいな。それまでの生活の中で、自分の中で縛られたものがいろいろあったんですよね。これはここにいなきゃいけないとか、これを食べなきゃいけないとか。そういう縛りが急にバーってなくなって。それで、当時は、椅子をやたら移動させている時期がありました(笑)。

──あははは。人類の進歩を身をもって体験したというか。

mayu : リンゴが落ちて重力に気づく、みたいな感じでした(笑)。

──mayuさんはストイックなので、活動の中でできたルーティンや考えが、逆に自分を縛る固定観念にもなっていた部分もあったのかもしれないですね。

mayu : 自分の考え方や癖って、育ってきた環境などによって形成されると思うんですけど、自分のことなので意識がなくて。自分が自分を苦しくさせる考え方や感じ方をする癖があるってことを認識しました。

──椅子の発見をしてから、少しずつ回復していた感じですか?

mayu : 犬の散歩だけは行っていたんですけど、1日のピークっていうか動いているのがその時間だけで。それが1カ月間ぐらいあって。起き上がれる、動けるなってなってきたら、散歩したりとか、人に会うようにしたりとかするようにはしていました。

──その間も、グループのことはどこかしら頭にあった?

mayu : 考えなくなるときは、あまりなかったですね。ただ、今までと違う方法とか生活をしないと、また苦しくなっちゃうかもと思って。わざと考えないようにしようとしていたんですけど、それでもやっぱグループのこととか歌のこと、音楽を聴いていいなと思うことはやめられなくて。だから、好きなんだなって思いました。

──何かしら価値観の転換というか、考え方の変化はあったんでしょうか。

mayu : 考え方変えるって、脳の経路を切り替えるみたいな感じに私は思っちゃうんですけど、なんでこういう考え方をしちゃうのかなとか、幼少期の頃から振り返りながら思い出して。自分ってこういう性格なんだとか、こういう気質があるんだってことを理解するだけで違うというか。考え方を変えるってよりは、自分のことを素直に受け取る。つらい考え方は今の自分にはもういらないから、これからに向けてどうしていった方が、自分にとって楽だよね、みたいなものを探していく考え方になったって感じですね。

──自分を理解したうえで、それに合ったやり方を模索していくというか。

mayu : ばしっと切り替えるわけじゃなくて、自分のことを理解して、それを受け入れた上で、不要だなと思ったものは、それを違う方に変えていこうって感じでした。それまでって、ずっと道に迷っているみたいな感じだったんですけど、来た道を覚えれば、また戻れるじゃないですか? そういう感覚ですね。

──それをやることによって少し楽にはなった感じはありますか?

mayu : そうですね。なんで私はこんななんだろう?と思っていたり、こういうことがあったから私はそう思ったんだな、ということに気づけたら、「労り」って気持ちになりました(笑)。それまで、自分って本当に情けないというか、どうしようもない奴だなと思っていたけど、それなりに頑張ってきたんだろうなってことも理解して、受け止めることができた。今までお疲れ自分って感じで、これからも頑張ろうねって感じになりました。

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