「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」(1/3 ページ)
規約にあっても個別の事情によっては“好意”で不問とする場合もあった。
あるインフルエンサーがSNSに投稿した「ホテルのキャンセル料金を払わなくする方法」とする動画が物議を醸している。宿泊施設によっては規則を厳格化する動きも見られる。
キャンセル料金は例えば予約日の1週間前で宿泊料の20%、3日前で50%、当日や無断キャンセルの場合は100%といった具合に請求される。設定された日にちの幅や料金の割合の差はあるが、たいていの宿泊施設が適用している規則(キャンセルポリシー)だ。
動画で勧めているのはキャンセル料金が発生した時点で、宿泊予定日を後ろ倒しに変更し、翌日にキャンセルするというもの。動画では宿泊者と宿泊施設側と演じ分けて軽妙なやりとりで紹介しているが、宿泊施設側にとって事態は深刻だ。この動画のとおりならば、宿泊する気もないのに予約を先に動かされ、キャンセル料金も取れないことになる。十和田・奥入瀬の温泉民宿「南部屋」は、X(Twitter)で「ふざけんな!!!」と怒りをあらわにしている。
南部屋では「これまでは全てお見通しで大目に見てきました」と、同様の行為でキャンセル料金をなかったことにされた経験がある。しかし、その方法が拡がり、常態化することは容認できなかった。今回の投稿された動画をきっかけに、「『日程変更』は『キャンセル→新規予約し直し』と扱いを厳格化」し、規定通りキャンセル料を請求することにした。
そもそもキャンセル料金は、予約に応じて手配したスタッフの人件費や食材の仕入れなどが無駄になってしまうことを保証するためのもので、利用者と宿泊施設との“契約”にあたる。宿泊施設側が「発生したはずの宿泊料金」を受け取れない損害をカバーするもので、消費者契約法に規定されている。規約などが決められている場合、宿泊施設側はキャンセル料金を請求できるし、利用者にはキャンセル料を支払う義務が発生する。
規約次第なところもあるが、昨今は予約変更の時点でいかなる理由でもキャンセル料金が発生することが多く、変更は1回のみやその時点で返金不可とするなど、動画にあるような「キャンセル料金を払わなくする方法」が通じないことが多い。ただ、災害や感染症の流行を理由に、キャンセル料金が免除された事例もある。宿泊施設によっては利用者の個別の事情を勘案し、規約にあったとしても“好意で”キャンセル料金をなかったことにする場合もあったという。その好意につけこんだともいえる今回の拡散には、さすがに看過できないとコメントする宿泊施設関係者が多い。
今回のインフルエンサーの投稿だけではなく、過去にもライフハックとして同様の方法が紹介されているという。前述した南部屋でも規約で1週間前からキャンセル料金が発生するが、宿泊の前日になって1カ月先に日にちを移し、翌週にはキャンセルの連絡をしてくるといった事例があったとねとらぼ編集部の取材に答えた。
南部屋の経営者は、以前海外旅行会社に勤めていたころも同様の方法を利用した疑いのあるキャンセルは存在したが、数年に1件程度だったという。当時は珍しかったこともあり、業界的にも表立って問題にはしてこなかったそうだ。
こうしたキャンセル方法が目につくようになったのは、個人的な感覚と断りつつコロナ禍中からと南部屋の経営者は振り返る。GOTO割や県民割などの補助が出始めると、少ない枠を競って開始前に通常料金で該当期間に予約を取り、競争が落ち着いた頃に宿に連絡を入れて通常料金から県民割料金に適用してほしいと希望する予約客が増えてきた。また、該当期間外の予約を宿に融通を効かせてもらって該当期間に日付けを変更して県民割料金を適用してほしいというモラル的に良くない方法も横行し、それと並行してこのキャンセル料逃れの方法も増えていったという。
「お客様のキャンセル理由は様々で中には『家族が皆コロナに感染した』とか『来る途中で自動車事故に巻き込まれた』とか気の毒な理由もあり、さすがにそんなお客さんからキャンセル料をいただくには気が引けます」と南部屋経営者。裁量も大きかったこともあり、場合によってはキャンセル料を適用しなかったこともあった。しかし、日程変更のキャンセル料逃れの手法も、中にはかなり先の日程に変更してこちらが忘れた頃にキャンセルしてきたり、怪しいと疑っていてもそのために手間と時間を取られるのが面倒だったりと追及してこなかったが、今回のインフルエンサーの投稿もあり、「今後はそう言うケースを無くす為に、日程変更に関しては一旦今の予約をキャンセルとし、その後新しい日程で予約し直すと言う流れに統一して、キャンセル料を確実に請求する様にします」と投稿の理由に理解を求めた。
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