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タッチスクリーン、カメラ、ジャイロセンサー……。ついに姿を現した、次世代携帯機「NGP」のスペックは?PlayStation Meeting 2011「Next Generation Portable」ハード編(1/2 ページ)

ソニー・コンピュータエンタテインメントが1月27日に発表した、次世代携帯機「Next Generation Portable(NGP)」。ここではハードウェア面に注目しつつ、その全貌に迫ってみる。

» 2011年01月27日 23時10分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

まさに「全部入り」のモンスタースペック

 速報でもお伝えしたとおり、ソニー・コンピュータエンタテインメントは1月27日、都内にて「PlayStation Meeting 2011」を開催し、PSPの後継機にあたる次世代携帯型エンタテインメントシステム「Next Generation Portable(コードネーム/以下、NGP)」を発表した。発売日については、2011年末を皮切りに、順次各地域にて発売していく予定。また価格は未定とのこと(関連記事:日常の遊びを手の中に――次世代PSP「Next Generation Portable(仮称)」発表)。

 これまでユーザーの間では「PSP2」「PSP Phone」といった呼び名で様々な噂が飛び交っていたNGPだが、果たして実際にどんなハードに仕上がってきたのだろうか。ここではNGPのハードウェア部分にスポットを当て、その驚きのスペックについて見ていくことにする。

「PlayStation Meeting」の名前で発表会が行われるのはおよそ6年ぶり。大きな発表があるのではという緊張感から、来場者の間でも開演前からかなりピリピリした空気が漂っていた
NGPをプレゼンテーションを行った、CE代表取締役社長兼グループCEO・平井一夫氏

右アナログスティック、マルチタッチスクリーン、GPS……インタフェース類は貫禄の「全部入り」

 会場でプレゼンテーションを行った、SCE代表取締役社長兼グループCEOの平井一夫氏によれば、NGPのコンセプトは「ユーザーの日常すべてを遊びに変える」システムとのこと。

 本体デザインは従来のPSPシリーズを踏襲しつつ、より手に馴染みやすい「スーパーオーバルデザイン」を採用。外形寸法は約182.0mm×18.6mm×83.5mm(幅×高さ×奥行き/予定、最大突起部除く)と従来のPSP-3000(約169.4mm×18.6mm×71.4mm)よりもひと回り大きくなっており、これに伴いスクリーンサイズも4.3インチ→5インチへ、解像度も480×272ドット→960×544ドットと引き上げられている。単純にドット数で比較すれば既存のPSPシリーズの4倍であり、携帯機ながらもかなり迫力ある映像が楽しめそうだ。


会場で公開された、NGPのコンセプト映像。ゲームが現実世界に飛び出し、日常のすべてが「遊び」となった世界。NGPが目指すのはこういう世界だ

初公開されたNGPの実機。従来のPSPシリーズよりは縦横にひと回り大きくなっているが、それに伴いディスプレイサイズも大きくなっている

 インタフェース面では以前から要望の多かった「右アナログスティック」を新たに搭載。また、かねてから噂にのぼっていた「背面マルチタッチパッド(静電容量式)」が採用されているほか、前面ディスプレイも同じく静電容量式のマルチタッチスクリーンとなっており、「表」と「裏」からゲーム画面に「触れる」ことが可能。特に背面タッチパッドは、画面を手で隠すことなくアナログ操作が行えるという利点があり、従来のタッチスクリーンとはまた違った使い方に期待できそうだ。

 このほか、センサー類としてはPS MOVEと同じ6軸検出システム(3軸ジャイロ・3軸加速度)を内蔵しており、NGP本体を振ったり、傾けたりといった「モーション操作」にも対応。さらにカメラ(前面、背面の2カ所)、マイク、GPS、3軸電子コンパスと、およそ考えうるあらゆるセンサー、入力インタフェースが組み込まれた格好。これらのセンサー類が、実際のところどのように活用されていくのかは不明だが、これまで見たこともないようなゲームの登場に期待したい。

 なおメディアは従来のUMDではなく、フラッシュメモリベースの新型カードメディアを採用。UMDとの互換性はないものの、現在PS Storeにて販売されているダウンロード版PSPソフトについてはNGPでも継続してプレイ可能とのこと。NGPへの引き継ぎが可能という点で、今後はダウンロード版を選択する人が増えるかもしれない。


基本的なスタイルは従来のPSPシリーズと同様。ちなみにアナログスティックは、従来のような平たいアナログパッドではなく、きちんと高さのある「スティック」形状となっている

会場では実機によるデモンストレーションも――背面タッチパッドの使い方がユニーク

 平井氏による解説に続いて、会場ではSCE World Wide Stuidoの吉田氏による、NGP実機および開発中のソフトウェアを使った各機能のデモンストレーションも行われた。

 最初にプレイされたのは、今やSCEの看板タイトルになりつつある「アンチャーテッド」シリーズのNGP版。当然ながら、NGP用ゲームの実機映像は全世界初公開。

 左アナログスティックで主人公の移動、右アナログスティックで視点(照準)の操作、という基本インタフェースは変わっていないものの、行きたい場所をタッチするだけで自動的にそこへ移動したり、背面タッチパッドを交互にこすってロープを登ったりと、NGPならではの操作がいくつか追加されているのが見て取れた。またライフルのスコープを覗くシーンでは、NGP自体を動かすと、ジャイロセンサーによりスコープの視点も同じように移動。実際にスコープを覗いて狙いを付けているような臨場感があり、ジャイロスコープを非常にうまく活用しているように感じた。

開発中の「アンチャーテッド(仮)」を実際にプレイして見せる吉田氏。右アナログスティックの追加により、FPSやTPSは格段にプレイしやすくなった

背面パッドを上下にこすると、ロープを登ることが可能。「実際にロープを掴んで登っているような感覚です」と吉田氏

気付かれていない状態で敵をタッチすると、自動的に忍び寄っていき不意打ちを行うことが可能。ほかにもタッチ操作はいろいろな所で使われている

 続いて吉田氏がプレイしたのは、「Little Deviants(仮)」というゲーム。これはNGP向けに開発中のオリジナルタイトルで、地面を隆起させながら、不思議な生き物“Deviants”たちを転がしていくアクションゲームだそう。背面のタッチパッドに触れると、そこの部分の地面がニョキッと隆起。まるで裏側から画面を「押して」いるかのような表現がユニークな作品だ。

タッチパッドに触れると、そこの部分の地面が盛り上がる。磁石を使って、机の裏側から、表側のモノを動かしているような感覚が楽しい

表と裏から「はさむ」ようにタッチすると、“Deviants”をつまんで、ひっぱることが可能。指を離すと、“Deviants”は勢いよく転がっていく

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