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つぶやき 〜コンパクトシティと未来〜

 ふと、目にした文章や事情をただ反芻している。そんなつぶやき。
前回のつぶやきはこちら。

いよいよ試験が近くなってきた

 いよいよ試験まであと4日。当日はほとんど何もできないので、実質あと3日。知らなくて、不安のまま受けるよりも知っておいた方がよい。

 明日でつぶやきTimeは一旦区切りをつけようと思う。下書きにたまったつぶやきを丁寧にまとめていこう。

コンパクトシティってなに

 コンパクトシティとは、住まい、交通、公共サービスや商業施設などの生活機能をコンパクトに集約し、効率化した都市のことを指します。

日本では、人口減少や高齢化などの社会問題が表に出てきた2013年ごろから本格的に議論されるようになりました。

基本的には脱車社会を目指して、公共交通機関または徒歩で移動できる範囲に都市機能をまとめる傾向にあります。

コンパクトシティ構想が活発になったわけ

 日本でコンパクトシティを考え始めようとなったのは、高齢化や人口減少時代になり、都市のあり方を見つめ直すようになったからです。

身近な例で話すと、吉備高原都市や山陽団地などのニュータウンにおける高齢化問題。人口の爆発的な増加に伴い、副次的でなく一時的な利益を求めた都市開発。今や「限界ニュータウン」と呼ばれ、問題視されています。

また、都市部では居住コストの安い郊外に人々が移り、市街地が拡散してしまう「スプロール現象」が進んできました。また、都市部の居住人口が減少し空洞化する「ドーナツ化現象」も社会問題になっています。

どうしてこの二つの現象が「社会問題」として扱われているのか。二つの現象について詳しく見ていこうと思います。

スプロール現象はよくないの?

 そもそもスプロールとは、sprawlと綴り、「無計画に広がる」という意味があります。無計画に広がる…いわば都市から郊外への計画的なつながりを意識しないまま、無秩序に開発が進んでしまいます。

都市と郊外のつながりがない都市づくりは、本来その都市や地方が持っていた機能を十分に発揮できない事象を起こします。

また、計画的でないため、車椅子の方が通りやすい通路や子どもが安全に暮らすことができるよう、車道と歩道が分離している仕組みなどの街の環境の整備が追いつきません。

つながりが浅いため、周囲の市街地と連携するような文化がなく、地元の企業や商業が協力して発展するこ難しいです。

スプロール現象が起きる理由と影響

 スプロール現象が起きる理由は主に3つあると言われています。

① 都市の地下の上昇
② 大型店舗の郊外化
③ 自動車の増加

政治ドットコム 「スプロール現象とは?」より引用

また急激な人口の増加により、商業機能の郊外化とともに、人々の居住が中心市街地から郊外へと急速に進みました。

居住環境が整わないまま、宅地化が進むと都市のつながりが薄くなり、様々な影響が及びます。ここでは3つの影響について見ていきます。

防災への影響

 近年では「山などの傾斜地における宅地化」や「湾岸部の埋め立て」が進行しています。このような危険な土地を人が住むところにしてしまうことで、地震時の土砂崩れや液状化現象、排泄施設の不備による水害が懸念されます。

 私が覚えているのは、2014年に起きた広島の広島市での土砂災害です。山の斜面にずらっと家がたくさん建っているため、住宅地のど真ん中を突き破るように土砂が流れている様子を今でも覚えています。

2021年には広島の安芸高田市で記録的な豪雨が起き、土砂災害が各地で発生していました。テレビで映し出される「一本線に伸びる救難信号」の様子は、脳裏に焼き付いています。

広島では土砂災害危険箇所数が全国一位と言われており、危険箇所が広島市や呉市などの人口密集地の周辺部に集中しています。

また、岡山でも田んぼや畑を埋め立てて家を建てることが多いため、「地震時には津波よりも液状化現象のほうが怖い」と小学校の頃から言われていました。

人が住むには、家が必要です。ですが、それは安全の上に成り立っていることを忘れてはなりません。

生活への影響

 スプロール現象が進んでしまうと、通勤距離が伸び、車が不可欠になる可能性があります。それにより、交通渋滞、交通事故、消防活動への支障、大気汚染や騒音などの社会問題が発生してしまいます。

車社会の進行は便利になる一方で、公共交通機関の利用者の減少を招き、路線や運行本数の削減・縮小にもつながります。

公共交通機関が衰退すると、自家用車や運転免許を持っていない子どもや高齢者が、一人でも外出できる範囲が狭くなってしまう事態がおきます。また高齢者の免許返納が騒がれているこの時代で、ますます「免許返納をしたくなくなる人」も増えていきます。

さらに、公共交通機関に乗ることで人々が「歩く」ようになります。これは健康寿命を伸ばすのに必要な「運動」を適度に行うことができるため、公共交通は健康的な乗り物ともよく呼ばれます。

普段はあまり考えない公共交通機関のこと。スプロール現象で公共交通機関がなくなってしまったとき、何が起きるのでしょう。

行政への影響

 無計画に宅地開発だけが進んでしまうと、道路、学校、病院、上下水道や福祉・介護サービスなどのインフラ整備が間に合わない…という可能性もあります。

インフラ整備が後追い的になると、公共施設の建設が余った土地で行われるため、無理な建設を強いられることもあります。そのため、コスト負担が増加し、地方自治体の財政を大きく圧迫するおそれがあります。

また、てんでばらばらに住民が増えてしまうと、自治体への税収入も分散してしまいます。整備した割には税が回収できないという状況につながり、ますますインフラが整わない…という負のスパイラルになる可能性も十分にあります。

コンパクトシティ構想で変わる未来

 分散された都市ではなく、郊外に広がった産業や生活機能をできる限りまとめた街を目指すのがコンパクトシティ構想です。

ぎゅっとまとめることで、社会インフラを効率的に利用でき、かつ整備などの費用も無計画にするよりも安くなります。住宅地から店までの距離も短く、脱車化を目指すことができます。

そのため、高齢者が暮らしやすい街づくりや災害時に周りと連携を取ることができるので、安否確認や救助確認も迅速に対応できるメリットがあります。

何事にもデメリットがある

 コンパクトシティにはデメリットもあります。中心市街地に人を集中させることで、農業が栄えにくくなってしまいます。また人が多く集まるため、渋滞問題を解消しなければなりません。

近所付き合いも大切になってくるため、騒音問題やトラブルが起きてしまう事例もあるそうです。

コンパクトシティのその他の取り組み

 ここでは三つ書いていこうと思います。
一つ目は「地方都市リノベーション事業」です。

地域の機能を中心部に集約させるとともに、既存の建物を用いた活用事業図書館やコミュニティセンターの合併社会資本の整備に必要なお金の交付をしています。

地域活性化の例として、自分のメモ代わりとしてリンクを置いておきます。

二つ目は「コンパクト・プラス・ネットワーク」です。公共機関や徒歩圏内に、住宅や商業施設などの生活サービス施設をまとめて建て、高齢者も安心して暮らすことができる街づくりを指します。

住宅や施設へのアクセス確保など生活利便性の向上、地域内の消費向上による地域経済の活性化、インフラサービスの効率化などの行政コストの削減などの効果が期待されています。

個人的には、この取り組みは高齢者だけでなく、子ども連れや車椅子の方、歩くことは難しいが適度な運動を必要とする方にとっても生きやすい環境に繋がると思います。

三つ目は「グランドデザイン2050」です。急速に進む人口減少や災害のリスクなどの問題点や危機感を共有しつつ、国土の理念や考え方を示すものです。

具体的には、都道府県を超えて周辺都市が連携する「高次地方都市連合」の構築、山間部などに診療所や商店などを集約した拠点の構築、周辺地域における交通と情報通信によるネットワークの構築などが挙げられます。

私が地域について思うこと

 岡山では、私が住んでいる地域だけなのでしょうか…小学校の頃はPTAや子ども会で地域とのつながりがあったのですが、コロナが流行って以降、地域のつながりが全くと言っていいほどなくなってしまった気がします。

中学校や高校では、全くと言っていいほど地元の企業との関わりはありませんでした。コロナでそういったふれあいの文化がなくなってしまったのかもしれません。

なので、私は地域の企業は何をしているのか、「地域の今」を見たくてももスタという地元のスタートアップ団体に入ってみました。自分の夢を叶えるためでもありましたが、「地元を知りたい」と思ったのもきっかけの一つです。

地域の人との交流として、回覧板も。

回覧板も地域の人との会話の種ではなく、ただの作業と化してしまいました。コロナ禍を経て、地域の人の顔も知らない世の中になった気がします。

そういったふれあいが苦手な方もいらっしゃいます。その方の考えも大切です。

災害面では、岡山は地震が少なく、南海トラフが起きても津波は「まあ来ないだろう」と思っているはずです。だからこそ、個人的には災害に弱い県だと思っています。

岡山で地震があまり起こらないもんだから、南海トラフで5強が来たとき、どうなるかは想像しかできない。岡山で避難グッズをきちんと全て備えている人、どれくらいいるのでしょうか。純粋に気になります。

また、岡山は駅周辺はまだいいものの、西の方や南区の方へ行くと住宅地の入り組んだ迷路のような道で溢れています。車道として存在しているのにとんでもなく細い道や、柵のない人食い用水路。

整備には費用もかかりますが、そのままにしてしまうと事故が起きたり、用水路が人を食い続けたりするだけです。

用水路の橋から1mほど離れた位置に、反射材や太陽光で発電するライト、点字のようなでこぼこした地形にし、足の変な感触で危険を教えるなど、柵の設置よりも安くできる対策を今すぐする必要があると思います。

柵の設置ってそんなに大変なことなのでしょうか。これもまた純粋に気になります。


参考文献はこちら


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はら みゆい
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