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夫婦間の間接キス問題について。


今日は、夫婦間の間接キスという問題について、一石を投じたいと思う。

先日夫が、朝からぐんぐんグルトを飲んでいた。ぐびぐびととてもおいしそうに飲むもんだからわたしも欲しくなったが、夫は「ひと口ちょうだい」を嫌う人である。ねだったら嫌な顔をされるだろう。でも、おいしそう。嫌な顔をされてでももらう価値があるかどうか。

一瞬の葛藤の末、「〇〇くん、またそんな甘そうな飲み物を朝から飲んで!」と、朝からジュースを飲むなんて余計なカロリーを摂取して太ってしまうんだからわたしは別に欲しくないんだ欲しくないんだ欲しくないんだと自分に言い聞かせるような発言をしてみた。酸っぱいぶどうならぬ、太るぐんぐんグルトである。すると夫は、「見て、これ『快腸・快眠ケア』なんだ」とパッケージを見せつけてきた。ぬぬぬ。夫が飲んでいたのは、ただのぐんぐんグルトではなく、『ぐんぐんグルトα 快眠・快腸ケア』という進化形だったのだ。おいしいだけでなく、体も労われるだなんてずるい。やっぱり飲みたいかもしれない。わたしが葛藤を続ける間に、ペットボトルの中身は残り3分の1ほどになった。迷っている時間はない。



「ひと口ちょうだい」


勝負に負けたようにそう口にするわたしに、夫はまるでそう言われることがわかっていたような言い方で、「いいよ。でも、最後にあげるから、全部飲み切ってね」と言う。

全部飲み切って?

つまり、わたしの飲んだあとにそのペットボトルを飲むと間接キスになるのが気になるということだろう、か?こういう大事なことは、念のため確認しよう。

「それは、間接キスになるのが嫌ということでしょうか?」

「まあ、そんな感じだな」


病めるときも、健やかなるときも、喜びのときも、悲しみのときも、出会ってからかれこれ十うん年、あらゆる感情を分かち合い、布団を分かち合い、思い出を分かち合ってきた夫が、今さら「間接キスは嫌」だなんて言う。がーん。狐につままれたわたしは、言葉を失い、やっとの思いで恵んでもらったぐんぐんグルト4分の1も一度冷蔵庫にしまった。


その翌朝。わたしが朝食用のウインナーをボイルしているときのことだった。

夫が、慣れた手つきでわたしのリップクリームを自分の口に塗ろうとしているではないか!なんのためらいもなく、まるで自分のもののような扱い方で。ちょ!それ!わたしの!!!

混乱である。昨日、「君の飲んだペットボトルでは俺は絶対に飲み物を飲みたくない」と言い放った(意訳)夫が、それよりよっぽどべとべとの間接キスになりそうなリップクリームを平気な顔で塗ろうとしている。この男、ややこしい。


世の中には、4種類の人がいるのかもしれないと気づいた。家族とであればペットボトルもリップクリームも一緒に使える人、ペットボトルはいいけどリップクリームは気になる人、その逆、そしていずれも気にならない人。


わたしは、正直に言うといずれも気にならない人だ。なんなら、リップクリームを塗ろうとしている夫を見て、ちょっとうれしかった(変態)。でも悔しい。「君の飲んだペットボトルでは俺は絶対に飲み物を飲みたくない」と言われたのに(根に持つ)、このまま終われない。だから、「リップクリームの方が気になるなぁ
わたしは!」と言ってやった。

これでおあいこだ!



たまにはアダルティな記事にでも挑戦してみたいなと思ったのに、わたしのアダルティはしょせん間接キス!月曜から何書いてるんだ。おわり!

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望月
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