日経には書けない 富士通退職者向けSNSで勃発した「現役経営幹部 vs 迷惑OB」不毛な戦いのすべて
マイナンバーカード批判が世間に広がった原因の一つである、住民票コンビニ交付システムのトラブルがなかなか収束しない。
システムの開発元として名指しされた富士通への批判が続く最中、富士通退職者が集まるFacebookグループで行われたあるやりとりが、日経コンピュータに取り上げられた。
記事に登場する現役経営幹部は、富士通 執行役員EVP CDXO兼CIO の 福田譲氏である。
記事に対する反応は、批判的なものが多い。
辞めた人に責任なすりつけてどうする
古いプログラムでも保守は現役が責任を持つべき
退職者向けSNSがあるという忠誠心がすごい
現役もOBも結局他人事
確かに「問題になっているプログラムは2009年製です。現役製ではありません」という投稿を目にすれば、無理もないだろう。
しかし、本コメントに至るまでの経緯を読めば、福田氏が行ったコメントの真意が理解できる。
福田氏は、一部OBの迷惑行為に苦言を呈する コメントを行ったのである。
今回の日経コンピュータの記事は、一部OBからの情報提供をもとに書かれた一方的な内容である。
発端となったOBの投稿とは
日経コンピュータには、福田氏のコメントは全文掲載されているが、元となったOBの投稿は掲載されていない。
そのため、福田氏がどのような流れでコメントしたのかわからない、一方的な内容となっている。
OBが行った投稿はこのようなものだ。
自治体担当者と接触する迷惑OB
投稿によると「単なる富士通OBが自治体担当者から状況をヒアリングした」という。
OBと担当者とは知り合いとのことだが、それを差し引いても一線を越えてはいないか。
あるOBは「発端のOB投稿は激励で、そう読めないのは被害者意識があるから」だというが、そうだろうか。
これほど大きく報じられている案件なのだから、富士通が会社として慎重に対応していることは想像がつくはずだ。
なんの情報もないOBが首を突っ込む場面など存在しない。
単に事態を混乱させる迷惑行為であり、批判されて当然ではないだろうか。
福田氏の投稿の意図は
ここ一年ほど、富士通に関するネガティブなニュースが続いている。
元携帯子会社FCNTの民事再生
インターネットサービスFENICSへのサイバー攻撃
FCCL社が景品表示法違反で措置命令
コンビニ交付のトラブル
ソシオネクスト社の株式売却
富士通OBのFacebookページでは、こういったニュースが流れると、激励という名のもとに、ネガティブな投稿が行われるのが常であった。
叱咤激励とは名ばかりで、富士通OBの罵詈雑言であふれていたのだ。
これが、富士通退職者が実名で行っているやり取りであると信じられるだろうか。
ここ数ヶ月は、「富士通OBの交流の場」とは名ばかりで、「OBが実名で罵詈雑言を書き込む場所」となっているのが現状だったのだ。
とはいえ、クローズなFacebookで罵詈雑言を書き込む程度であれば、実害はなかった。
しかし、単なるOBが富士通の顧客に接触するまでにエスカレートしてしまった。
福田氏は、エスカレートし続ける行動に危機感を感じ、一部OBの行動に苦言を呈した のであろう。
福田氏は問題の投稿をこう締めくくっている。
騒ぎを日経にリークする迷惑OB
話はここで終わらない。
さらに問題なのは、「クローズなFacebookページで起きた騒ぎを、日経コンピュータの記者にリークした」ことである。
記事によれば、OBから記者へのメールには「この投稿、どう思います」と書かれており、よほど不愉快だったことがうかがえる。
リークしたOBにとっては、福田氏の投稿を批判する記事が掲載され、してやったりというところだろう。
しかし、記者に持ち込まなければ、そもそも世間に今回の騒ぎが広まることはなかったはずだ。
OBのプライドを守るために、わざわざ記者にリークし、古巣のイメージを下げたのだ。
この行為も、また批判されるべきだろう。
今回、福田氏の投稿が表ざたになり、世間の批判が集まったことで、一部OBのプライドは保たれたかもしれない。
だが、古巣を貶めることでプライドを守る一部OBの姿を、後輩たちはどう見ているだろうか。
問われているのは、私たちOBではないだろうか。
この記事が納得できない方へ(削除)
(追記)当初は有料としておりましたが、富士通グループOBのfacebookグループが新規参加の承認を再開した模様ですので、無料公開いたします。
ここまでは、問題となったOBの投稿そのものは掲載していません。
投稿そのものを読めば、より分かりやすい記事にはなります。
しかし、クローズなFacebookグループで行われたやり取りであることにも配慮が必要だと考えています。
結果、この記事に書かれている一部OBの投稿が、存在する証拠を示せていません。
たとえば、「実は福田氏を擁護するために会社側が投稿した虚偽の記事だ」といわれても、説得力をもって否定することができないのです。
富士通グループOBのfacebookグループは、今回の騒ぎを受けて新規の参加承認を停止しているため、参加資格のある方に直接確認いただくこともできません。
というわけで、どうしても自分の目で見ないと納得できないという方向けの情報を用意いたします。
有料部分で、問題となったOBの投稿全文と、福田氏のコメントを掲載します。有料ですが、noteの返金機能に対応しています。購入後24時間以内なら返金申請も可能です。
なお、有料部分については、多くの人に読んでいただくような情報ではないと考えておりますので、想定よりも多く購入されるようであれば、値上げする予定です。
OBの投稿と福田氏のコメント全文
日経コンピュータには、OBの投稿は掲載されていない。
そのため、福田氏がコメントするに至った経緯を読み取ることができない。
これが、実際にOBが行った投稿である。
OBは「危機管理が全くできていない」と懸念しているが、自身の行動が富士通にとって危機となる可能性には気付かなかったようだ。
この投稿に対して、福田氏がコメントしたのが今回の騒ぎの全貌である。
「応援」していただけるOB/OGを求めている/リスペクトしている と配慮した表現ではあるが、必要以上に現役を批判したり、現役の足を引っ張る行動を起こしたりするようなOBは求めていないし、リスペクトもできない というメッセージが読み取れるはずだ。
日経コンピュータの記事に関するOBの反応
記事に同調し、一部のOBは福田氏への批判を強めている。
日経コンピュータにリークしたOBも批判の対象に
相変わらず、富士通への罵詈雑言を続ける一部OBが存在する一方で、リークしたOBの行動を批判する意見も出てきた。
しかし、犯人捜しをするのも、同レベルではないだろうか。
また、OBに対してなら罵詈雑言を投げかけてよい わけではないだろう。