【株式会社400F CTO武田 慎之介】再入社のCTOに聞く「いつか戻ると約束して退職。数年後、400Fは想像以上の企業に成長していた」
株式会社400FのCxO紹介インタビュー。
今回紹介するのは、400FのCTO(最高技術責任者)として技術本部を束ねる武田慎之介さんです。
武田さんは一度退職して他社に勤めた後、400Fに再入社しました。
再入社の経緯から技術本部の業務内容、求める人物像まで聞いていきます。
組織は拡大しても、創業当時から変わらないビジョンが浸透していて安心した
ー武田さんは創業期の400Fに参画した後、他社に転職して2024年に再入社されたそうですね。再入社の経緯は?
元々400Fの「やりたいをやる決断を」というビジョンには共感していたし、会社や仕事に不満があって退職したわけではないんです。ただ、僕がいた当時の400Fは本当の創業期で、代表とエンジニア中心の3〜4名の組織でした。仕事は面白いけど、企業成長には時間がかかりそうという懸念がありました。
そんなとき、上場を目指している他の企業でCTOをしてほしいという話があり、当時のメンバーには「別の会社を上場させたら戻ってきます」と言って辞めました。
ー当初から戻ってくる下地があったのですね
現金な話ですよね(笑)でも、いつか戻りたい気持ちはありました。実際に400Fを退職後、転職先で東証グロース市場の上場承認を得るところまで経験して、一段落ついたので再入社を考えた次第です。
ー再入社の際、不安はなかったのでしょうか?
不安はなかったです。
むしろ、僕が離れていた数年間で想像以上に組織が成長していて驚きました。
当時のメンバーはエンジニア中心。ビジネス構想はいいけど、企業成長に欠かせないビジネスサイドのメンバーがまったく足りていない状況でした。そこが懸念点だったのですが、今では優秀なCxOが揃い、組織規模も100人程度に成長しています。たった数年でここまで強力な布陣を揃え、僕の想像をはるかに超えてきた代表の中村にひたすら感心しました。
ー実際に再入社してどうですか?率直な感想を聞かせてください
4、5人程度の組織から100人規模の組織になり、組織の基盤ができてきましたね。ただ、単純に人が増えただけではなく、いる人が皆優秀で面白いんですよ。改めて、良い人材が揃っているなと思いました。
一方で、創業当時から変わらないこともありました。それは、400Fのミッションやビジョンに対する姿勢です。これだけ大きな組織になると、「ユーザーにとって多少不利益でも、会社の売上を上げる方法を取ろう」という発想の人がいてもおかしくありません。でも、当社にはそういう発想の人が1人もいない。
誰もが「お金の問題を出会いで解決する」というミッションに向かい、世の中に良いサービスを提供したいという思いで働いている。創業当時からのビジョンが会社全体に浸透していて、根幹がブレていないのはすごいことだし、再入社して何より安心した部分でもあります。
仕事を通じて社会課題の解決に貢献「こんな仕事は400Fでしかできない」
―技術本部の役割や、具体的な業務内容を教えてください
技術本部は基本全員エンジニアで、役割に応じて技術部、データ部、コーポレートIT部に分かれています。
当社のビジネスにおいてデータは重要な資本です。今後はよりデータドリブンに物事を動かしていきたいので、そこを強化するためにデータ部を作りました。また、コーポレートIT部は通常の会社だと総務的な立ち位置ですが、当社はテクノロジーカンパニー。社内環境の整備も技術領域でしっかり解決していきたいという思いで、あえて技術本部に入れています。
ーCTOの業務内容を具体的に教えてください
主に3つあります。
今最も重要度が高いのはエンジニア採用。
2つ目は、メンバーの業務配分の決定です。会社とプロダクトの成長に合わせて注力すべき領域を見直し、メンバーが関わる業務配分を都度調整しています。
3つ目はメンバーの開発体験を良くすること。端的に言えば、エンジニアがそれぞれ楽しく仕事をできて、かつ成果が出る環境を整備することです。メンバーが長期的に知的好奇心を満たせるような技術選定をしたり、1人ひとりが納得できる評価制度を作ったりなどがあります。
ーエンジニアとして400Fで働く面白さは何だと思いますか?
仕事を通じて社会課題の解決に貢献できるので、ただ開発するだけではなく、やりがいを持って仕事に取り組めることですね。正直、こういうことを言う会社は沢山あるとは思います。ただ多くの会社では経営陣が口でそう言っているだけで、業務実態を見たら本当か?という稼ぎ方だったり、メンバーにはその感覚が無いみたいなことも多いと思うんですよね。当社の場合は、実際にやっていることが素直に課題に対してアプローチできていると思います。
当社は金融サービス仲介業者の登録第一号で、実際にこの業界を開拓している立場です。
だから我々がエンジニアとして世に出すサービスは、世の中の人々の金融に対する課題解決に直結しているし、色々な方の人生を変える力があると思っています。
実は、エンジニアの具体的な仕事ってコモディティ化していて、どの会社でも同じような環境、同じような道具、同じようなサイクルで仕事をします。だからこそ仕事を通じて「何を成し遂げるか」という点が重要になってくる。社会に大きなインパクトを与える仕事をしたい人には、このうえない面白さがあるはずです。
ー400Fでは、エンジニアの技術領域を固定していないそうですね
はい。当社はフロントエンドやバックエンドといった役割を分けていません。
それぞれ得意領域はあると思いますが、入社後はすべての領域に関わってもらうスタンスです。幅広い技術が身につくので、フルスタックエンジニアとして成長できる環境があります。
また、要望があれば新しい技術を積極的に取り入れるようにしています。
ーエンジニアは全員フルリモートとのことですが、どのようにコミュニケーションを取っていますか
社内Slackでのテキストコミュニケーションがメインですが、SpatialChatという、声を出して会話できるツールも盛んに使用しています。
だから、オフィスにいるよりもメンバー同士の雑談は多いと思います。知的好奇心が高いメンバーが多いので、素粒子物理学や宇宙論について話す人もいれば、最近見たアニメの話もします。雑談は多い方じゃないかと思いますが、雑談から価値あるアイディアが生まれることも多いので、むしろ大歓迎です。
400Fではビジョンとミッションがすべての行動原理。顧客の利益を第一に考えられる人に来てほしい
ー技術本部で現在感じている課題は?
大きく3つあります。
1つは、事業の変化にあわせたプロダクト構造への転換が急務なこと。オカネコでは、私たちが直接オカネコ事業をユーザーに提供するモデルに加え、既存の大きな金融機関を通して、「オカネコ」を広げるということも進めていっています。ざっくり例えると、これまではAmazon.co.jpのように当社が直接サービス提供だけをしていたところ、Amazon Web Serviceの展開も新たに始めているような感じです。オカネコのシステム面の外部提供や、どのようにエンドユーザーに価値提供をするかというコンサルティングの提供も広げていっています。これに対応するため、プロダクト構造は「より抽象度を高めていく」ような転換が必要になっています。マイクロサービスの拡充などは、その一例ですね。
2つ目は、データ基盤の整備。これまでもサービス上ではいろんなところでイベントログを取れるようにして、BigQueryにデータ自体は溜めてきました。そして、実際にデータからダッシュボードで経営的な数値を追ったり、新たな企画を行う時もデータを参考にしたりはしてきました。足元で前述のように他社へのシステム提供も進めていく中で、データの種類や使われ方が多岐にわたるようになり、どんどん複雑化しています。
実は、今まではBigQuery上のデータについては中間テーブルのようなものもほとんど整備しておらず、データ参照は生データのテーブルを直接参照するようなものがほとんどでした。このままデータの種類や使われ方が多様化していくと、地獄のようになるのは火を見るより明らかなので、今データ部ではいよいよ本腰を入れてデータ基盤整備に着手しています。最終的にはHeadless BIも整えて、非エンジニアであってもカジュアルにデータを活用できるものを目指しています。
そして3つ目。これはAI、特にLLMの活用です。今さら言うまでもなく、ここ最近のLLMの進化は凄まじいものがあります。私たちのサービスは、LLMととても相性がいいんですよね。なぜなら、私たちの事業は「相談」が本質だから。しかも、そのインターフェイスはチャットがメインです。具体的に試しているのは、LLMを用いて相談のうちヒアリングのフェーズや、比較的単純な相談内容の分岐を人間に代わってLLMが行うことです。他にも、対人チャットやZoomでの面談内容を文字起こしして、その内容を分析することも行っています。他にも試したいアイディアは沢山あります。AI提供各社からも続々と新しい機能が出てきて、私たちのほうで「試しに遊ぶ」みたいなことが追いついてない状況です。当社の事業領域とLLMの相性を考えれば、ここを深掘りしていくと、まさしく革命的な変化が起こせるのではないか。「全ての人のお金の悩みに対し、最適な解決策を正しく提案する」ことが驚くような精度で実現できるのではないかと考えています。
ー技術本部の今後の展望を教えてください
先の課題への打ち手として、オカネコを外部にも提供するための「エンタープライズ事業」に対応するチームはメンバーを厚めにしていっています。また、データ部もそうです。つい最近もデータ基盤エンジニアが増えましたが、もう少し増やしてスピードを上げるつもりです。また、LLM周りへの取組については現在、AI企画室という特務チームがあり、ここで色々と試しているところです。これからこのチームで試したことをプロダクトにも応用していくために、その辺りに興味がある熱いエンジニアの拡充も急務です。
ー求める人物像はありますか?
はい、当社のビジョンやミッションに共感して、
自分の周りの人々の人生を本当に豊かにするサービスに関わりたいという熱意を持った方を求めています。
また、新しい領域を開拓するベンチャー企業に興味がある方や、フロントエンドやバックエンドのように領域を限定せずフルスタックで開発に取り組みたい方もかなり合ってるんじゃないかなと思います。マインドとしては、「すぐ試して、ダメなら書き直せばいい」という柔軟なマインドを持ち、同じ作業を繰り返すよりも自動化のためにスクリプトを書き始めるようなエンジニアは、私たちのカルチャーにフィットすると思います。
ー最後に、この記事を読む「将来の400Fメンバー」に向けて、メッセージをお願いします
正直に言って、Webエンジニアって、結局はどこに行っても同じような技術スタックで同じようにコードを書くことが多いんじゃないかなと思います。
だからこそ、どんな想いを持って仕事をするのかが、人生にとって重要だろうと思っています。
「普通じゃない仕事をしてみたい」人や「社会に対して自分は何ができるか考えたい」人は、当社なら楽しめる環境があると思います。
家計診断・相談サービスとして国内最大級の登録ユーザー数を誇る当社では、そのデータを活用してプロダクトを磨き、本当に社会にインパクトを与えられると確信しています。業界の先駆者として、私たちの挑戦がそのまま日本全体のチャレンジにつながっています。
まだビジネスとして体系化されていない新領域を展開していっているため、アーキテクチャ設計や実装には高い難易度がありますが、それがエンジニアとしての醍醐味であり、面白さでもあります。UI・UX、スケーラビリティ、コンプライアンス、セキュリティをすべて両立させるための技術的工夫が求められますし、開発者体験を自ら良くしていくことにもチーム全員が関心を持っています。
面白いメンバーが多いので、話してみるだけでも楽しいと思います。
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