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カヤックとは一体どんな乗り物?

みなさん、カヤックとは一体どんな乗り物かご存知でしょうか?
南国の海やマングローブでカヤックをやったことがある人はいるかもしれませんが、日常生活ではなかなか見る機会がない乗り物かと思います。
今日は私たちが旅する道具として選んでいるカヤックについてザックリお話させていただきます。

カヤックとは

約5千年も前から使われているというカヤック。
アラスカ、カナダ、グリーンランドなどの地域に住む原住民イヌイットがセイウチ、ラッコ、イルカ、クジラなどの猟をするために、また日常生活での沿岸移動の手段として使っていた舟をさします。

現代の多くのカヤックはグラスファイバー、カーボンファイバー、ポリエチレンを材料に作られておりますが、本来は流木のフレームにセイウチやアザラシの皮を張って作られた皮張りの舟でした。

カヤックにはデッキがあるため下半身はデッキに覆われ、開口部であるピット部はスカートで蓋をすることで例え転覆しても船内に水が入ることはありません。(パドルを使って起き上がる技術があればの話)

パドルは両側にブレード(水かき)があるダブルパドルを使用します。

前後には大きな防水性の高い荷室があるため、大きな荷物を収納することも可能です。

現在は残念ながらグリーンランドの一部の地域にしか伝統的なカヤック文化は残っていませんが、形を変えながら旅やスポーツとして現在も楽しまれています。

カヤックに乗るイヌイット
前後の荷室には旅の生活道具、水、食料を詰め込む

カヌーとは

一方、カヌーとは船の総称をさす意味で範囲はかなり広く使われます。
歴史はカヤックよりもさらに古く、数万年前から木をくり抜いた丸木舟が各地で使われていました。

基本的にはカヤックのように足元が覆われていないオープンデッキで、パドルはブレード(水かき)が片側のみのシングルパドルを使います。

数千年前になると人類は帆を張り風を使い長距離を移動する技術を身につけたことで、カヌーは太平洋の島々への人類の大移動の道具としても重要な役割を担いました。

もちろん日本人も太平洋に面したカヌー文化圏であり、古くから優れた航海技術を持ち自由に海を行き来していたそうです。

現地の漁師達は現在もカヌーを使っており、カヌー文化は世界各地で脈々と受け継がれています。

両サイドには浮き(アマ)を装着して安定性能を高める
ハワイの伝統カヌーであるホクレア号

カヤックとカヌーの違い

上記の説明をまとめると。。
ルーツ
地域
構造
パドル
用途
など普段あまり気にせず一色単にカヌーという言葉を使いますが、実はカヤックとカヌーは同じ舟でも全くの別の乗り物であることがよく分かります。

私たちは熱帯地域へカヤックを持ち込み旅をしますが、基本的には熱帯地域にはカヤックの文化がないため、現地の人々はカヤックを初めて目にすることになります。
アウトリガーがないことや船の細さ、パドルの形状に大変驚かれます

初めて目にするカヤックに興味津々

まとめ

以上、ザックリですがカヤックとカヌーの説明でした。
ガイド業をしていても、「カヤックとカヌーの違い」は最も多くの方に質問いただくので、少しでも理解が深めれば嬉しいです。

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南平 純
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