自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、世耕弘成前参院幹事長、塩谷立元文部科学相への離党勧告が決まった。「説明責任を果たすべきだった」。地元有権者は、責任逃れのような態度に終始したことに厳しい声を上げた。一方で岸田文雄首相や二階俊博元幹事長は処分されず、「おかしい」と憤る人もいた。
世耕氏の地元・和歌山県。参院政治倫理審査会で安倍派が資金還流を復活させた経緯について「知らない」とする発言を連発した世耕氏に、和歌山市の70代男性は「やましいことがあるのではないか。処分は妥当だ」と切り捨てた。
ただ、二階派を率いた衆院和歌山3区選出の二階氏は、次期衆院選への不出馬表明を受けて処分されなかった。和歌山市の60代女性は「派閥トップが処分されないのはおかしい」と憤慨。
岸田派会長だった首相も処分対象から除外された。地元広島の県連幹部は、岸田派では議員側への資金還流はなかったとして「当然だ」と強調。だが広島市の無職吉岡幸江さん(76)は「党総裁として責任を取り、処分を受けるべきだ」と批判した。