「建築界のノーベル賞」といわれるプリツカー賞に決まった山本理顕さん(78)が18日までに、2025年大阪・関西万博を巡る共同通信のインタビューに応じた。費用面をはじめ反発がやまない中、会場デザインの理念や構想に関する運営側の発信が少ないと指摘。責任者となる藤本壮介氏に「説明責任を果たすべきだ」と促した。藤本氏を含む建築家にエールも送った。
山本さんは、会場デザインプロデューサーの藤本氏が担当した木造の巨大環状屋根「リング」の説明が不足していると強調。約350億円の整備費に批判が噴出した一方で「大量の木材をどこから調達しているのか。環境問題の面で調達先に迷惑がかかっていないか」といった情報がないと訴える。
藤本氏が会場デザインに関し、公の場で説明する機会は限られてきた。山本さんは「既に大混乱だ。記者会見するべきだ」と注文を付けた。
山本さんは厳しく発言する背景に、説明不足のままでは「参加する建築家が悪者に見えてしまう」との懸念があると明かす。