M-1制覇の令和ロマン、次世代エースが「伝説」を残した激闘ドキュメント
「ネタにメッセージ性を詰めてくるウザいコント師」「R-1には夢がない」とお笑いに噛みつき、挙げ句に「M-1アナザーストーリーがうざい」とM-1に吠えて、感動のM-1を黒く塗りつぶし栄冠を手にした「ウエストランド」。
今年はどんなドラマが生まれるのか? 敗者復活戦から決勝までぶっ通しの7時間10分。大会後に行われる「M-1大反省会」「M-1打ち上げ」の生配信まで含めると半日近くお笑いづくしとなった。
(文/ユウキロック)
昨年のファイナリストは超個性派メンバーが揃う中、今年は一転、決勝経験者4組を上回る初出場5組ながら技術を兼ね備えた実力者が居並ぶ。
審査員には「ダウンタウン」松本人志さん、「中川家」礼二、「サンドウィッチマン」富澤君、「ナイツ」塙君、「博多華丸・大吉」博多大吉さん、山田邦子さんは変わらず。そして、待望の「海原やすよともこ」のお姉ちゃん、海原ともこが新たに審査員として加わる。舞台は完全に整った。
M-1グランプリ2023、激震のクリスマスイブ決戦の幕が上がった!
ファーストステージ。誰もが避けて通りたいトップバッター。笑神籤が「令和ロマン」を呼び込んだ。ネタは準決勝と違う、しかも、僕自身あまり見たことがないしゃべくり漫才で勝負。ボケ担当高比良君がツッコミ担当松井君の頭髪とつながったヒゲをいじり大きな笑いを作り、最高のスタート。
よくある恋愛ドラマの主人公の男女が通学路の角でぶつかるシーンがおかしいとあらゆる角度から検証する高比良君。「ジャムの飛び方」や「日体大説」などで爆笑が起こり、自分が導き出した答えが「面白くない」と自ら認めてかき消し爆笑。
トップバッターとしては上出来すぎる漫才を披露した。審査員の松本人志さんからは「一発目でこんなにウケられると」と今後の点数のつけ方に困るくらいのウケだったという意味のコメント。最高の褒め言葉である。得点643点。これが伝説の序章だとまだ誰も気づいていない。
実力派が揃ったクリスマスイブ決戦
▼1番手 令和ロマン
1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子』
⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)
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『芸人迷子』 島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。 |
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