宮島・鞆・音戸…瀬戸内で相次ぐ「高級リゾート」進出

広島県内の瀬戸内エリアに「高級リゾート」の進出が相次いでいます。すでに建設が始まっていたり計画が明らかになっているものだけでも以下のものがあります。

星野リゾート 仙酔島(福山市・鞆) 
  ※2029年春以降
NOT A HOTEL 佐木島(三原市)
  ※2026年4月開業予定)
ヒルトン 宮島口(廿日市市)
  ※2028年開業予定)
外資系ホテル 音戸の瀬戸(呉市)
  ※2029年度開業予定
ベラビスタ 尾道市 
  ※2027年夏全面リニューアル

ホテル大手・星野リゾートが広島県内初の進出先に選んだのは、福山市鞆町の離島「仙酔島」でした。

星野リゾート(仙酔島)

記者レポート
「こちらが国民宿舎の跡地です。現在は更地になっています。」

国民宿舎は1960年に開業。老朽化のため2021年3月末に閉館しました。福山市が2023年12月から解体を始め、2024年12月時点で、現在のような更地になっています。福山市では並行して民間事業者を募集。星野リゾート1社だけが名乗りを挙げ、事業者として決定しました。

星野リゾートは、整備する施設の概要を公表してはいませんが、国民宿舎の跡地や隣接するキャンプ場など、あわせて2万平方メートル土地を活用して、宿泊を伴う滞在施設や自然を生かしたアクティビティを提供していく想定です。地元・鞆町の人たちは、星野リゾートの進出をどう感じているのでしょうか。

鞆の浦観光情報センター・片岡明彦センター長
「鞆は暮らしと観光が共存している街なので、その2つのバランスがうまくとれた共存できるような街であってほしい。仙酔島の自然観光と鞆地区の文化観光が同時に合わさってすばらしいまちづくりができていけたら」

地元の住民
「年々、鞆の人口が減っている状態で、空き地も増えていますからね。できれば観光で、それなりの人を誘致できれば、また鞆へ住みたいという人も増えてくるのでは」

鞆地区では、2025年3月末までに鞆港埋め立て架橋計画に替わる「鞆未来トンネル」が開通します。福山市南部の周遊が一層促進されることとなり、観光にとって “追い風”となってきています。福山市の枝広直幹市長は市南部の新たな観光拠点に星野リゾートはなると言います。

福山市・枝広直幹市長
「南部の観光の拠点づくり、あるいはルート形成の中に、一つ大きなまた、星野さんの拠点が加わるという意味で、魅力が大きく増していくんだと思っていますね」

仙人が酔うほど美しい島との伝説を持つ、仙酔島。多くの観光客を鞆の魅力に酔ってしまうようなそんな事業になっていくことが期待されます。