過去最多56人が立候補した東京都知事選で、得票5位となったのがAIエンジニアの安野貴博さん(33)です。不適切なポスターや政見放送、そしてテレビの“選挙報道”など、候補者として課題を感じたといいます。そんな安野さんとともに選挙のあり方を考えます。
「デジタル民主主義」掲げ5位に “異色”候補に永田町注目
投開票から2日が経っても、永田町は都知事選の話題でもちきりです。
立憲民主党 岡田克也 幹事長
「いろんな戦略面での間違いというか、失敗があったということかなと。ただ蓮舫さんは最高だったというふうに思っています」
国民民主党 玉木雄一郎 代表
「2位に食い込んだ石丸候補については、小池知事、そして蓮舫候補にも入れたくないという都民の受け皿になったことは間違いない」
日本維新の会の藤田幹事長が注目したという候補は…
日本維新の会 藤田文武 幹事長
「“安野さん”という候補者から学ぶことはあるなと大変感銘を受けた一人であります。意見の集約のしかたやプロジェクトの進め方がビジネスマンとしてプロだなと」
「安野さん」とは…
都知事選に立候補 安野貴博氏(6月30日)
「テクノロジーで誰も取り残さない東京を作る。デジタル民主主義で明日の希望を持てる東京をつくっていきたい」
約15万票を獲得し、5位に食い込んだ安野貴博氏(33)。AIエンジニア・起業家・SF作家という異色の経歴の持ち主です。
AI安野
「『AI安野』と呼んでください。安野貴博のマニフェストを学習した私が回答いたします」
約100ページに及ぶマニフェストを学習したAIが、有権者の質問や提案を24時間受け付け。その内容をマニフェストに反映し、アップデートする仕組みを取り入れました。
早稲田大学マニフェスト研究所が主な9人の候補のマニフェストを比較・検証。画面の都合上、5人分の紹介ですが、最高得点は安野氏。当選した小池氏より16点高い50点でした。
小池都知事は3回目の都知事当選を報告するため岸田総理と面会。こんな問題提起をしたといいます。
小池百合子 都知事
「政見放送やポスターの貼る場所がないなど、様々な問題もございました。公職選挙法がこれまで考えてきた想定を超えるもの」
今回の都知事選では、不適切なポスターや過激な政見放送などが物議を醸しました。
小池百合子 都知事
「子どもたちが『こういうものなのか』と、政治そのものに忌避感を持つようなことがあってはいけない。国会の方でご議論いただければと思っています」