神木隆之介(31)主演のTBS日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』が22日、2時間スペシャルで最終回を迎える。

【もっと読む】松坂桃李を陰ながら支える戸田恵梨香の「内助の功」…この妻にしてこの夫あり

「映画『ラストマイル』を大ヒットさせた、新井順子さん(プロデューサー)、野木亜紀子さん(脚本)、塚原あゆ子さん(演出)というTBSの看板女性チーム初の日曜劇場参戦ということで放送開始前から話題になっていた割には、作品の評価は悪くないものの、視聴率では苦戦しました」(テレビ誌ライター)

 12月1日放送の第6話では6%台を記録し、《日曜劇場ワースト更新か?》とまで言われたが、第7話、第8話で8%台と意地を見せている。全話平均視聴率のワースト(2014年1月期の『ごめんね青春!』の7.7%)は免れそうだが……。

「昭和パートはNHK朝ドラの雰囲気もあり、朝ドラの出演者も多数出ていて、リアタイ視聴者層にはウケがいいと思っていたのに視聴率に結びつかなかったのは、逆に驚きです」(広告代理店関係者)

 ネット上では苦戦の理由を《現代パートと昭和パートの行き来に従来の日曜劇場ファンがついていけなかった》《善と悪がはっきりしていたり、濃すぎるくらいのキャラが登場しないとウケない》《主題が伝わりにくかった》などと分析する意見もある一方、《演者さんそれぞれの演技はすばらしいし、話も引き込まれる》《自分は面白いと思うので、数字なんて関係ない!》などと熱く支持する声も多数ある。

 テレビコラムニストの亀井徳明氏は「評価も数字もトップクラスを続けるTBS日曜劇場だからこそ、いろいろ言われるとは思いますが、『海に眠る』が作れるということがTBSドラマの強さだと僕は思いました」と、こう続ける。

「話の進め方の緩急が、これまでの日曜劇場とはずいぶん違うなという印象でした。たとえば、第7話のラストで斎藤工さんが演じた進平の悲劇の場面。通常ならもうちょっと細かい描写もありそうなんですが、あえてそれをせず、翌週の第8話の冒頭ではすでに終わったことに。従来の日曜劇場なら、第8話でそのシーンを補足していたと思うんです。そういうリズムの違いが、日曜劇場ファンにとっては気持ち悪かったのかもしれませんね。でも、それには制作側の強い意思があったんだと思いますし、むしろそこにTBSドラマの“推進力”を感じました」

 そして来年1月からは松坂桃李(36=写真)主演の『御上先生』へ。松坂演じるエリート官僚が高校3年の担任教師となって日本の教育システムに立ち向かう話らしい。

「生徒役の奥平大兼さん、山下幸輝さん、窪塚愛流さん、永瀬莉子さん、蒔田彩珠さん、吉柳咲良さんなど、日曜劇場のリアタイ視聴者層にはまだ顔と名前が一致しない若手が多いかもしれませんが、いずれもすでに実績もある注目株が集まりました。タイトルもシンプルだし、3月の卒業シーズンに向けて分かりやすく盛り上がりそう」(前出のテレビ誌ライター)

 そういえば日曜劇場の視聴率ワースト、宮藤官九郎(54)脚本の『ごめんね青春!』も学園モノだったが、生徒役だった川栄李奈(29)、白洲迅(32)、黒島結菜(27)、竜星涼(31)、森川葵(29)らはその後、活躍の場を広げている。今となれば豪華な布陣だった。

「クドカン節は日曜劇場のリアタイ視聴者層には合わなかったようですけど、本来、学園モノには生徒役の成長を見守る楽しみがあるし、『御上先生』はテーマもはっきりしているので受け入れられやすいと思います」(前出の亀井氏)

 日曜劇場の学園モノは「2016年の『仰げば尊し』もしかり、視聴率的にはパッとしない傾向にある」(ドラマ制作会社関係者)。阿部寛(60)主演の『ドラゴン桜』シリーズぐらいしか大ヒット作が見当たらないというが、年を重ねると“成長する若者”を愛でるようになりがち。次回作の『御上先生』は、『海に眠る』に違和感を覚えて脱落してしまった年配の日曜劇場ファンを呼び戻すことができる、はずだ。

  ◇  ◇  ◇

 松坂桃李と2020年に結婚した妻・戸田恵梨香(36)の“内助の功”とは……気になる人は、以下の関連記事【もっと読む】松坂桃李を陰ながら支える戸田恵梨香の「内助の功」…この妻にしてこの夫あり…を要チェック!