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iPhoneを頭脳にするKickstarter生まれのロボット「Romo」日本では14,500円 → アプリ開発のコミュニティが鍵?

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Kickstarterで資金を集め製品化された、iPhone/iPod touchを頭脳とするロボット「Romo」が日本でも発売されるということで、代官山で開催された記者発表会に行ってきました。日本での販売を担当するのは、ルンバの代理店として知られるセールス・オンデマンドです。

「Romo」とは何か?

まず「Romo」とは何なのか、ということに関しては、こちらの動画を見て頂くのが分かりやすいかと思います。

子供たちが遊んでいるロボットが「Romo」です。頭脳部分にはiPhone/iPod touchのアプリを使用します。知育玩具のような売り方をされているのですが、実は「Romo」の肝はそこではなく、公開されたAPIを利用した開発コミュニティだと思いました。

余談ですが、ルンバの販売台数は日本国内では累計100万台超で、ブランド認知率は90%を誇っているそうです。

「Romo」社長の思いは子供たちに

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まずは「Romo」の開発会社であるRomotive社の社長からプレゼンテーションがありました。ポイントを箇条書きしておきます。

・過去の重要なロボット技術は日本から発信された。ソニーやホンダがそう。

・スマートフォンやタブレットではできないことがある。動き回ったり、物体を操作することはできない。子供の保育、高齢者の介護は巨大なマーケットである。

・どうやって問題を解決するか? 大きくて高価なものを作るより、シンプルで小さなシステムを開発したらどうか?

・スマートフォンのハードウェア、ソフトウェアを活用することによって、0.1パーセントのコストでロボットが開発できたとしたら?

・「Romotive」では2年間に渡りこうしたことを行ってきた。世界で初のiOSのロボットを日本で紹介できて嬉しく思う。

・「Romo」はiPhone/iPod touchを自分の脳として使う。もともと現実世界の出来事に知的に反応するロボットで、持ち主を驚かせるのが目標だった。

・世界中の親が子供にコンピュータサイエンスやロボット工学を教えるために「Romo」を購入している。

・「Romo」はiPhoneのカメラを活用することで、顔の表情を認識できる世界初のコンシューマ向けロボット。ジャイロを使うことで転んでも自分で立ち上がることができる。

・カメラにより離れたところにいる家族がイベントに参加することができる。

・ソフトウェアはスマートフォン、タブレットで実行されているのでアップデートが容易。

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最後の最後に、開発コミュニティの話が出てきたのですが、それが「Romo」の肝だと感じました。曰く、長期的なゴールは様々なアプリを開発する開発者のコミュニティを作ること、だそうです。

「Romo」が登場する以前の開発者がロボットを開発するには、何百万ドルものコストがかかったが、今はAPIを使ってソフトウェアを開発できるように変わりました。

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子供たちのロボットの入口として「Romo」の役割を次のように語りました。「子供たちにロボット工学やコンピュータサイエンスを教えるのは難しい。抽象的なので。我々はアプリを開発する際に、子供たちがロボットをトレーニングするというビジュアル的な形にした」

これでロボットに興味を持った子供たちが開発コミュニティに参加し、次々に面白いアプリが提供されるようになったら‥‥と思うとワクワクしますね!

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Romotive社長の思いとしても「高度な技術を研究所から解放し、子供たちの手に届けたい。現在は教育用の玩具だが、モバイルインターフェイスを使ったロボットは様々な用途があると思う」と語りました。

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本日より予約受付開始。気になる価格は14,500円です。「Romo 3B」「Romo 3L」という2つのモデルがありまして、Lightningコネクタ以前と以降の対応となります。

我が家も余っているiPod touchやiPhone 4sがあるので30ピンコネクタでいいのかなと思いきや「iPhone 4s以前のデバイスではRomoビデオ通話は利用出来ません」とのことなので注意が必要です。

質疑応答

Q. 教育用といっていたが、もともと何歳位が対象? ミッションを開発できる? アフターケアは?

A. もともとは8-12歳がターゲット。ただし、買っているのはほとんどが大人。ミッションの開発はできる。アプリを開発して世界中の人と共有して欲しい。

Romotive社でもサポートをするし、セールスオンデマンドが日本でも素晴らしいカスタマーサービスを提供している。

(セールス・オンデマンドの方)本体のハードウェア、標準ソフトウェアをサポート。カスタマイズしたアプリに関しては、コミュニティで情報交換できるよう応援していきたい。

Q. 古いiPhoneやAndroid用の開発環境を用意しているか?

A. 用意している。ロボット用のSDK、ツールとしてAPIも揃えている。

Q. ユーザが作るアプリの他のユーザへの配信方法は? これまで開発された中で評価しているアプリは?

A. アプリの配信にはAppleのApp Storeを使う。これまでにいろいろ見てきたが、知覚障害がある子供たちを支援するアプリ、ペブルウォッチを使って全てを時計で管理するアプリが凄かった。

「Romo」はどうだろう?

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正直なところ、知育玩具という売り方だけだと、子供が少し遊んで終わり‥‥になってしまうのではないかな、と感じたのですが、開発コミュニティを育てたいという話を伺い、それがうまく育つのであれば次々に興味深いアプリが誕生し、思いもしなかった「Romo」の使い方が広がるのではないかな、と思いました。

そういう意味でも、7月に開催されるハッカソンは重要ですね。「絶対に目が覚める目覚まし時計」をプログラミングするそうですが、ロボットとしては移動するのがメインなので、どういうアイデアを組み合わせるか、というのが目覚ましに限らず「Romo」のアプリ開発の肝になりそうです。

早速、Appleが発表したばかりの「Swift」でアプリ開発することもできますね!

会場で行われていたデモンストレーションも撮影してきました。

ラインの上を走るロボットというのはよく見る光景ではありますが、途切れたところから折り返してくるのは流石でした。

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個人的に興味をひかれたのは、ビデオ通話&リモートコントロールです。これは一方に「Romo」があればできるのですが(それぞれの「Romo」にユニークなIDが割り当てられているそう)遠隔地から「Romo」を操作してビデオ通話することができます。

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これは操作を行っているアプリです。左のスライダーで「Romo」に設置している顔の部分のiPhone/iPod touchを上向かせたり、下向かせたりできます。右の十字キーは、本体の移動です。

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これを見て思ったのは、ペットの監視(?)です。最近、我が家でもコザクラインコを飼い始めたのですが、外出している時に元気にしているか気になるのですね。「Romo」を操作して、ペットや室内の様子を伺い知ることができます。

スタッフの方も、ペット業界には参入したいというようなことをおっしゃっていたのですが、ただ、ここには「Romo」本体のバッテリの持ちが約2時間という制約があります。USBで充電できるので大容量バッテリを背負わせておくか、下面にあるUSBポートでコンセントから充電し続ける‥‥という必要がありそうです。

ペットがビデオ通話の着信を取るのか!? と思われるかもしれませんが、2度目の通話からは自動的に着信するそうです。

14,500円という価格はべらぼうに高い訳ではありませんし、自分で開発ができるという人にとっては、面白いおもちゃになるのでは、と思いました。プログラミングができない人は、面白いアプリが登場するように、アイデアで開発コミュニティを支援するといったことができるでしょうか。

なんとなく「chumby」を思い起こしながら記者発表会に参加していたのですが、うまいこと開発コミュニティが発展することを祈りたいと思います!

Romo(ロモ)公式サイト┃体感型エデュケーショナルロボット

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