映画「
柚木麻子の同名小説を実写化した本作では、新人賞を受賞したにもかかわらず未だ単行本も出ない不遇な新人作家が、文豪に愛された「山の上ホテル」で“文壇下剋上”を仕掛けるさまが描かれる。のんが新人作家の相田大樹こと中島加代子、田中が加代子の担当編集者・遠藤道雄、滝藤が大御所作家・東十条宗典、若村が東十条を親身に支える妻を演じた。
のんは自身の役について「小説にかける情熱だけは純粋で、それ以外はどう思われてもいいっていうキャラクター。すごく楽しかった! 普段は言えないような暴言を吐いたり、啖呵を切ったり、首を絞めたり、面白いシーンがたくさんありました」と振り返る。田中は「加代子の敵か味方か、何を考えているのかよくわからない人物。策士的なところもあって、僕もミステリアスでクレバーと常日頃言われているので(笑)」と続けた。
劇中で着物を着用した滝藤は「普段はまったく着ませんが、ああやって日々を過ごせたらとても素敵だな」と述べ、「(東十条という役は)僕が作り上げたというより、ここにいる皆さんに東十条にさせていただいた。とても助かりました」と共演者に感謝を伝える。1日だけの撮影だったと話す若村は、のんと滝藤との掛け合いを回想し「2人の攻防を見ていて、そこで私の堪忍袋の尾が切れる(笑)。とても楽しかったですね」と語った。
のんは、あるシーンで約800万円の白い着物姿で撮影に臨んだことを明かし「それでお鍋を食べなければいけなかった。すごく怖かったです! 一度醤油がこっちに倒れてきたことがあって、危機一髪で回避しました。よかったあ」と胸を撫で下ろす。堤は「僕が思う文豪のスタイルを実体化した。家は木造の豪邸に住んでいるべし、と。あの家を探すのにはだいぶ苦労しましたが、ぴったりの家が見つかって意図した通りの映像が撮れた」と手応えをのぞかせた。
イベントでは、のんが予告編にも一部が収録されている“文豪コール”を再現し、会場を沸かせる。最後にのんは「登場人物の1人ひとりが面白いので、ぜひ推しを見つけてください。日々溜め込んだものを加代子が代わりに吹っ飛ばしてくれると思うので、ストレス解消に劇場へお越しいただけたらうれしいです」とメッセージを送り、イベントは幕を下ろした。
「私にふさわしいホテル」は全国で上映中。
奇妙礼太郎STAFF @strange_staff_
文豪コール🍾🍾 https://t.co/2GWtANZ9XE