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第13話:決戦!虚構の古戦場(前編)

・2021年8月25日付

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・2023年5月31日付

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 様々なまとめサイト勢力等がある情報に釣られたのは、七月三日の出来事だったのである。二日の深夜に何かが起こったらしいが、その真相は謎に包まれていた。全ては特定のまとめサイトが晒し上げられ、炎上した事だけ。その炎上事件に対し、歓迎ムードだったのは草加市だけでなく様々なコンテンツに関係するメーカーである。


【まさか、こう言う流れになるとは】


【これでコンテンツ流通の正常化が進めばいいのだが――】


【しかし、まとめサイトその物の規制が必要な時代かもしれない】


【転売屋と共に、SNS上では悪そのもの――彼らが正義になることはあり得ない】


【だからと言って、オークションサイトのアカウントを持っているユーザーが全て転売屋と認識されるような事は――】


 メーカーの反応も様々で、炎上勢力の一掃を歓迎する一方で無関係な人物が晒しあげられる事を懸念する声もある。炎上した所も民度の低いサイトや中堅どころのサイトのみで、あのサイトをピンポイントで壊滅させる事は出来なかったようだ。


「結局、便乗で妨害しそうな勢力を一掃できただけか」


 スマホで一連のニュースをチェックしていたのはビスマルクであり、彼女は別件を含めて懸念が残っている。まとめサイトを対処できたとして、ヴァーチャルレインボーファンタジーを一連の事件に利用したのは誰なのか――そこに関しては解決していない。仮にSNS炎上を芸術と認識するあの勢力が元凶としても、彼らは何の為に炎上させたのか疑問は残るだろう。


 では、ヴァーチャルレインボーファンタジーを炎上させようとした狙いとは? 本当に、ストーリー再現を狙っているのであれば今のままで再現度はどうなっているのか? 気になったビスマルクは、SNS上でヴァーチャルレインボーファンタジーを改めて検索する。何度かワード検索は行っているが、小出しの情報だけで大きな情報にまでは到達していない現実があった。


(まさか――?)


 とある小規模サイトに掲載された寄稿らしき記事、そこに書かれていたのは衝撃的な内容だったのである。メーカーに独占される可能性のあった作品を、密かにユーザーが先手を打って生み出した――と言う一文があった。それ以上に、登場人物にもビスマルクが驚くべき情報を発見する。


「一体、彼らは何の為に呼び出されたのか?」


 ビスマルクは新たな疑問を持たざるを得なかった。そこに書かれていた登場人物、その中にマルスと似たような騎士は確認出来たが、他は全く違う人選と言うべきか。一体、これは何を意味しているのか?



 同じサイトを確認し、似た疑問を持っている人物はもう一人いた。それは、舞風まいかぜである。彼女もヴァーチャルレインボーファンタジーに疑問を持つ個所はあったのだが、この寄稿で解決をしていた。


(やっぱり、そう言う事だったのね。マルスの設定が微妙に異なる箇所も、これで納得と言うべきか)


 今回遭遇したマルスは、他の作品に登場するマルスとも異なる箇所もあって、本当にあの作品のマルスなのか疑問の箇所もあった。しかし、この寄稿によってそれを解決できそうなヒントを得る事が出来たのも事実である。


「二次創作の二次創作――同人的には三次創作とも言うべき存在、それが七つの鍵の所有者」


 他サイトも検索し、六代の一件、黒のシュヴァリエ――SNS上で炎上していた様々な案件、それが具現化した可能性もあった。寄稿の記事によると、今回のヴァーチャルレインボーファンタジーを巡る事件は、二次創作市場の縮小化などを懸念した勢力が起こした可能性を指摘している。民度の低い勢力による炎上、キャラの改悪、カップリング論争など――そうした案件が彼らを召喚するまでに至り、二次創作者に剣を向けたのだ、と。


「そうなると、彼らが倒すべき本当の敵は蒼流の騎士――?」


 最初の蒼流の騎士の正体がまとめサイトの管理人だったのは、既に情報が拡散している。しかし、その管理人を物理手段で倒したとしても――何の解決にもならない。暴力や圧力等で解決したと炎上するのは目に見えていた。では、どうするべきなのか――。舞風は指をくわえて見ているしか――と思われた矢先、スマホにメールが入った事を知らせる着信音が鳴る。


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