人間も動物も、出会いは突然。どんなに遠く離れていても、必ず、結ばれるご縁があることを多くの人は察していることでしょう。
元保護猫の女の子「みりん」ちゃんと、飼い主のX(ツイッター)ユーザー・みりん たいやきさん(@hon_mirin1012)もそうして出会いました。飼い主さんにとって「まったくの予想外」だったというエピソードを振り返ります。
山積みになった荷物から、子猫がひょっこり!
2020年10月12日、飼い主さんは家の小屋にある荷物の山から鳴き声がすることに気づきました。
「あわてて掘り起こすと、そこには小さな子猫が……。どうやら風邪をひいて弱っているようでした。驚いて、近所の人に助けを求めると『山に置いておいで』と。でも、子猫は懸命に鳴いて生きようとしていたので、そんなことはできないと思いました。そして病院へ連れて行ったのです」
当初、子猫の里親を探すつもりだった飼い主さん。ところが、意外な展開が待ち受けていました。
「母が、子猫に『みーちゃん』という名前を勝手につけて呼び出したのです。とても人懐こく、いつのまにか『みりん』と命名され、我が家の一員になりました」
初めての猫との暮らしにびっくり
飼い主さんは、犬と暮らした経験はありましたが、猫と暮らすのは初めて。みりんちゃんのやんちゃぶりに驚かされる日々が始まりました。
「障子や柱をよじ登ったり、何でもおもちゃにして遊んだり……。そのため、物を極力減らした結果、家の中がすっきりしました。まさか、玄関や網戸まで開けられるとは思いませんでした。みりんの一挙手一投足に驚かされましたね」
こうして、飼い主さんの生活は、すっかり、みりんちゃん中心の生活に。そして、新入りの保護猫「たいやき」くんも家族に加わりました。
「しばらくして、母は高齢のため施設に入居しました。私は、ひとりで暮らすようになり、寂しく思うことも。でも、帰宅すると、みりんとたいやきが出迎えてくれるので心が和らいでいます。私にとって、ふたりは最高のパートナーになりました。長風呂すると呼びに来たり、夜は一緒に寝たり……。朝は、私が起きるのを待っています。そんなふたりのことが愛おしくてたまりません」
愛猫に幸せを感じてもらうために
みりんちゃんは、現在、4歳を迎えました。
飼い主さんによると、とても甘えん坊な性格ですが、弟のたいやきくんの前では“お姉ちゃん”らしく振る舞っているそうです。
「たいやきのことを、とてもかわいがっています。そして、たいやきが見ていないところで、そっと私に甘えてくるところがかわいいです。私が『ごろん』と言うと、寝転がってくれる芸達者な一面も。人懐こく愛嬌がある子で、来客があると“ドヤ顔”を披露して、みんなを楽しませてくれます」
最後に、みりんちゃんとともに歩む未来について、飼い主さんは次のように語ってくれました。
「みりんを迎えるまで、猫を迎える予定はなく、ご縁を感じたこともまったくありませんでした。今は、みりんとたいやきが家族になってくれたことに幸せを感じています。ふたりに『この家に来てよかった』と思ってほしい。そのために、のびのびと快適に過ごせる環境を整えていきたいです。また、SNSなどで、たくさんの人にみりんとたいやきを知ってもらい、かわいがってもらえることも嬉しいですね」
みりんちゃんとたいやきくんは、これからも飼い主さんのベストパートナーとして寄り添い続けることでしょう。