[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

奥村さんのお茄子

伝説の漫画家、高野文子の5冊目となる単行本作品集の最後を飾るのが『奥村さんのお茄子』。 ずっとずっと遥か遠くからはるばるやって来たという謎の女性が唐突にヘンテコな質問をしてくる「1969年6月6日の木曜日、お昼なに召し上がりました?」。はなしは当然、1969年6月6日木曜日のお昼のことを中心にして進んでいき、謎の女性はどうやら宇宙人であることがぼんやり分かってくるのだけど……。 と、そんなことは案外どうでもよくて、物語のさいごの調査報告とともにお唄がはじまります。誰かの忘れ去られた他愛のない1日も、誰かの忘れられない特別な1日も、そんなものが積もり積もってできる日々のすべての一瞬一瞬、そんな一瞬のどれでもいいひとつにちょっと目を向けてみれば、そこには無数の奇跡がひっそりと息づいている、それはとてもひとつの物語では語りつくすことのできない無数の奇跡、そこでは小さな草や虫や影から宇宙人までもがひと息に登場する。 語りつくことができないのなら、せめて、お唄にしてみましょう。 ぼーがいっぽんあったとさ…… ちなみに、このお唄をさいごまでうたって、この本をいちばんさいしょから読み返してみると、そこには無数の奇跡が、さらにお外に出て散歩をしてみるともっとたくさんの無数の奇跡が……。

影絵が趣味
影絵が趣味
1巻を試し読み
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
※本棚・フォローなどの各アクションメニューはこちらへ移動しました(またはフローティングメニューをご利用ください)