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世界選手権で活躍するメジャーブランドのなかで、最も早く電動オフロードモデルを市場に投入したのはKTMでした。そのKTMが市場投入から10年を経て、待望の新型フリーライドEを2025年モデルとして用意しました!

ピークパワーは19.2kW、トルクは37Nm以上、最高速は95km/hです

2022年2月の過去記事でお伝えしたとおり、KTMグループことピーラー モビリティは2023年に、低電圧で欧州A1ライセンスで乗ることが可能なフリーライドE LVをデビューさせる予定でした。しかし、今回2025年モデルとして発表された電動フリーライドは「E LV」ではなく、KTM製電動オフロード車の初作の名前である「フリーライドE」を継承した新型車でした。

今回公表された新型フリーライドEは旧型から一新されたフルモデルチェンジ版であり、新しい自社製電動ドライブトレインは、公称出力11 kW、ピーク出力19.2 kW、トルク37 Nm、最高速度95 km/hという諸元を有し、わずかではありますがピーク出力は旧モデルよりアップしています。

フリーライドEの過去のモデルについては、こちらをご参照ください。

重量29 kgのMX50リチウムイオンバッテリーは、旧モデルよりも20%容量が向上した5.5kWh仕様。脱着可能な構造となっていて、交換に要する時間は10分以内と説明されています。寿命は1,000回以上の充電サイクルに耐えうる設計で、標準的なエンデューロでの使用による航続時間は、2〜3時間ほどとのことです。

走行モードはエコ、ノーマル、スポーツの3つが用意され、電気の回生もオフ、ミッド、ハイの3つから選択することができます。トラクションコントロールはホイールスピンを制限することも、増加させることも選べるので、技量や走行コースに合った設定を与えることが可能です。

画像: 新型フリーライドEは66W充電器が付属しており、家庭用電源でのフル充電に要する時間は8時間です(20〜80%充電は4〜5時間)。なお液冷式モーターの最大速度は12,000rpmです。 www.ktm.com

新型フリーライドEは66W充電器が付属しており、家庭用電源でのフル充電に要する時間は8時間です(20〜80%充電は4〜5時間)。なお液冷式モーターの最大速度は12,000rpmです。

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一般的なICE(内燃機関)搭載オフロードバイクは転倒すればフツーにエンストしますが、エンストが物理的にあり得ない電動車はライダーがバイクから離れたときに、リストバンド式キルスイッチで駆動力を止める方式がポピュラーです。

新型フリーライドEはリストバンドの着け外しなどの煩わしさから乗り手を解放する、ロールオーバーセンサーを採用しています。センサーが正確に転倒したことを検知し、勝手にバイクが走り出すことがないように電力を遮断するこのシステムは、安全性を高めるありがたいものといえます。

画像: 新型フリーライドEを駆る、ワールド エンデューロ スーパー シリーズ(WESS)王者のマヌエル レッテンビヒラー。一般的な現代のスクーターのように、前後ブレーキの操作を左右ハンドブレーキレバーでできるフリーライドEは、初心者もエキスパートも、オフロードでのブレーキ操作や足による荷重コントロールに、右ハンドブレーキ/右フットブレーキの構成よりも集中しやすいというメリットがあります。 www.ktm.com

新型フリーライドEを駆る、ワールド エンデューロ スーパー シリーズ(WESS)王者のマヌエル レッテンビヒラー。一般的な現代のスクーターのように、前後ブレーキの操作を左右ハンドブレーキレバーでできるフリーライドEは、初心者もエキスパートも、オフロードでのブレーキ操作や足による荷重コントロールに、右ハンドブレーキ/右フットブレーキの構成よりも集中しやすいというメリットがあります。

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過去、フリーライドEは日本に導入されることはなかったですが・・・

バッテリーやモーター同様、新型フリーライドEは走破性を高めるためにまったく新しい車体が与えられました。安定性と快適性を向上させるべく、ホイールベースは1,455mmに延長。バッテリーとパワートレインをストレスメンバーとして、クロームモリブデン鋼フレームを極力スリム&軽量化。さらにリアサブフレームを、軽量なアルミ/ポリアミドガラス繊維構成にすることで、整備状態での車重を112kgに抑えています。

画像: 新型フリーライドEの前後サスペンションはアジャスタブルなWP製品を採用。トラベル量はフロントが250mm、リアが240mmとなっています。 www.ktm.com

新型フリーライドEの前後サスペンションはアジャスタブルなWP製品を採用。トラベル量はフロントが250mm、リアが240mmとなっています。

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画像: 新型フリーライドEのシート高は910mmで、この数値は旧モデルから普遍です。エキスパートはオフロード走行におけるシート高の重要性を理解していますが、街乗りメインのユーザーはとにかくシート高の低さを求めるので、日本市場に導入された場合はここがネックになるかもしれませんね。 www.ktm.com

新型フリーライドEのシート高は910mmで、この数値は旧モデルから普遍です。エキスパートはオフロード走行におけるシート高の重要性を理解していますが、街乗りメインのユーザーはとにかくシート高の低さを求めるので、日本市場に導入された場合はここがネックになるかもしれませんね。

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新型フリーライドEは今年12月にオーストリアのKTM生産ラインからロールオフされ、2025年1月より認定KTMディーターにて販売される予定です。なおこの認定ディーラーとは、一般的なKTMディーラーを指すわけではなく、フリーライドE取り扱いをKTMから許可されたディーラーを指します。

アメリカでは2017年よりフリーライドEの販売が一部認可ディーラーにより始まりましたが、これまで日本はフリーライドEを一般客相手にディーラーが販売することがありませんでした。現在、KTMのグローバルサイトのディーラーロケーターを見ると、未だ日本にはフリーライドE取り扱い認可店舗はゼロで、日本市場への導入のアナウンスはありません・・・。この新型フリーライドEが市場投入されれば、喜ぶ日本のユーザーも少なからずいると思うのですけどね。いつの日にか導入されることを夢見つつ、こちらの動画で新型フリーライドEの走りっぷりをご堪能ください。

画像: - YouTube youtu.be

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