学研全訳古語辞典 |
いつ-かは 【何時かは】
分類連語
①
いつ…か。いつになったら…か。▽実現がむずかしいことについて、待ち望む気持ちをこめた疑問の意を表す。
出典源氏物語 明石
「いつかはさる人の御有り様を、ほのかにも見たてまつらむ」
[訳] いつになったらそのような(すばらしい)お方のお姿を、ちらっとでも拝見できるだろうか。
②
いつ…か、いや、…ない。▽反語の意を表す。
出典古今集 雑下
「君をのみ思ひこしぢの白山(しらやま)はいつかは雪の消ゆる時ある」
[訳] あなただけを恋い慕ってはるばる越えて来た越路(こしじ)(=北陸道)の白山は、いつ雪の消えるときがあるか、いや、消えるときはない、(私の思いと同様に)。
なりたち
代名詞「いつ」+係助詞「かは」
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