Unix netstat でFQDNを省略させない方法

このドキュメントの内容は、以下の通りです。

• はじめに
• アドレス省略させない方法

はじめに

Unix(FreeBSDやLinuxとかMac)でTCP/IPの通信をどこのホストとしているのか、調べたいときがあります。そんなときによく使われるのが netstat です。ほんとに、このプログラムは、対象と通信できているのかとか、調べるときですね。netstat は、どこのホストと何番ポートで通信していて、そのコネクション（接続）のステータスは、なんですよ、といった情報を教えてくれます。

便利な netstat コマンドですが、 netstat -a を実行したときに、FQDN(ホスト名)が長いと省略されてしまうことがあります。省略すると困ることがありますよね。foo.bar.hoge.com が foo.bar までしか表示してもらえないとか、そういう状況のことです。

具体的には以下のような形で表示されます。 vm2 とかが省略された表示です。

Active Internet connections (including servers)
Proto Recv-Q Send-Q Local Address          Foreign Address        (state)
tcp4       0    372 vm2.ssh                10.0.0.111.52319       ESTABLISHED
tcp4       0      0 vm2.ssh                10.0.0.111.49907       ESTABLISHED
tcp4       0      0 localhost.smtp         *.*                    LISTEN

IPアドレスで表示すれば、省略を免れることができるかもしれませんが、FQDNで教えてくれないと、わかりにくいんだよ、ということもありますし、grep をドメインとかでできたほうが便利なこともあります。

アドレス省略させない方法

netstat コマンドに アドレス(ホスト名)を省略させない方法は、 -T オプションを使うことです。オプションは、OSによって異なるので、気を付けてください。

• Linux は、 netstat -a -T
• FreeBSD は、 netstat -a -W

Linux の例

netstat -a -T

実行してみると、以下のような形で表示されます。

Active Internet connections (including servers)
Proto Recv-Q Send-Q Local Address          Foreign Address        (state)
tcp4       0    372 vm2.foo.bar.hoge.com.ssh                10.0.0.111.52319       ESTABLISHED
tcp4       0      0 vm2.foo.bar.hoge.com.ssh                10.0.0.111.49907       ESTABLISHED
tcp4       0      0 localhost.smtp         *.*                    LISTEN

たった１つのオプションをつけるだけで、FQDNが省略されずに、ちゃんと表示されます。素晴らしいです netstat コマンド！

---