先日、とても使いやすいノートがあることを知って購入してみました。実はこのノート、『TVチャンピオン』の「全国文房具通選手権」を3連覇した“文具王”こと高畑正幸さんがこだわりぬいて作ったノートだそうです。
それがこちらの「アクセスノートブック」
「アクセスノートブック」の特長は検索性のよさ。とにかく目的のページに素早くアクセスするために、さまざまな工夫が盛り込まれた逸品なのです。最近はスマホやタブレットで撮影したデータをデジタル化し検索性を高めた製品も登場していますが、検索ワードを入力しなくても視覚と手の感覚をたよりにぺらぺらめくるだけで、時には本能と直感だけで目的のページに瞬時にたどり着ける快感は、やはり紙製のノートならでは。
それでは、よ〜く考えられた小さな工夫の積み重ねをチェックしていきましょう。
アクセスノートブックは全部で200ページ。このすべてに大きめの文字でページ番号が印刷されており、このページ番号を使って素早く目的のページを検索することができます。
これはいいですね。目次(次項参照)とリンクさせれば検索性がグッとアップします
冒頭に目次ページが用意されています。本文ページと同じ200行あるので、この目次を記入することで検索性がアップするだけでなく、ノート全体の中身をざっと把握することもできます。
目次ページには、日付、タイトル、ページ番号を書き込めます
左手にノートをとれば、右手の親指は自然と表紙の小口側(ノートが開くほうです)中央の凹みに誘導されます。まずは目次でノートのページをチェック、目的のページを見つければ素早く移動できます。
凹みにはまった親指でノートをめくれます
「アクセスノートブック」はカバンに入れて持ち運んでも傷みにくいハードカバーノート。ただし、裏表紙はページのめくりやすさを考えて、折れ目が入っています。この折れる構造のおかげで、片手でも簡単にぺらぺらめくることができます。
この部分が折れるようになっています
つまり、こんな状態でページをめくることができるわけです。このアイデアには思わず「さすが文具王!」と感嘆いたしました
ノート部分は5mm方眼をベースに構成されています。2行ごとに方眼の交点が小さく抜かれているので1cm単位での利用にも便利です。また、用紙は書いた文字が読みやすい淡いクリーム色を採用。ボールペンやシャープペンシルでの書き味にこだわっています。ただし、万年筆ではインクが裏に抜けてしまう場合があるのでご注意ください。
方眼タイプのノートって実際に使ってみるとかなり使い勝手がいいんですよね
「アクセスノートブック」の大きさは、一般的なノートに多いA5サイズよりも天地左右が10mmほど大きくなっています。もちろんこれには理由があって、ビジネスでは標準のA4用紙を二つ折りにして挟んでもはみ出さないサイズなのです。
A4の資料をノートからはみ出さずに貼り付けられます。これはすばらしい! このアイデアを実現する文具王に脱帽です
また、A4資料を貼り付けるときに便利なガイドがすべてのコーナーに印刷されています。これもユーザー目線に立ったすばらしいアイデアですね
高級ノートの多くで採用される「糸かがり」ではなく、「PUR製本」という新しい技術を採用しています。無線綴(と)じの一種ですが、背の部分の仕上げが柔らかいのが特長です。そのため、どのページでも均等に広く柔軟に開くことができます。
どのページでも広く開きます
ページの最後に透明ポケットが取り付けられており、ちょっとした資料や領収書、チケットなどを入れておけます。もちろんA4サイズの資料を二つ折にして入れるのもOK。
最終ページ(200ページ目)の次のページに透明のポケットが付いています
資料はもちろん領収書などのちょっとしたものを収納できます
大事に使い込んだノートほど、失くしたときのショックは大きいもの。少しでも手元に戻ってくる可能性を高めるため、見返しには拾ってくれた方へのメッセージとともに名刺を貼り付ける欄が用意されています。
特に社内での紛失は戻ってくる確率が高いはず。そんなときに1枚の名刺がとても役立ちます
そして、こんなメッセージも添えられています
小さなアイデアをいくつも実現して完成した「アクセスノートブック」。これほどまでに完成度が高いとはビックリです。ものづくりのあるべき姿がこのノートからうかがえた気がします。いや〜、感動したなあ〜。
なお、カラーリングは3種類。筆者は、表紙がグレーで蛍光グリーンのバンド(バンドはデザイン的な意味もありますが、ページに資料を貼り付けたり、ポケットに資料などを挟んだりして、ノートがぶ厚くなってしまった場合でも、ノートをしっかりととめることができます)のものを購入しました。ほかには表紙がホワイトでピンクのバンド、表紙がブラックで赤のバンドのものがあります。また、サイズが縦長に小さくなった「アクセスノートブックポケット」もあります。