概要
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!本当にいい本は、読み終わった後もあなたと対話し続ける
「祈り」を感じました。
木山喬鳥様の素晴らしいレビューで語られているように、このエッセイ集には喜怒哀楽様々の、滴るような生の感情が溢れています。
様々な内容がある中で、敢えてより個人的な所感を語るのであれば、私が特に魅せられ心を掴まれたのは、その「ざらついた」読後感かもしれません。
筆者の語りからは、言葉に対する使命感ともいうべき強い想いと、読者の尊厳への深い敬意を感じました。
しかしそれ故に懊悩し、その姿を赤裸々に私達の目の前に晒してもくれる。
そこには常に、語ることのもつ加害性と、黙することの無力さの間で揺れる、どこまでも真摯な物書きの影が落ちていました。
儚い生を歩むこと、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!一 燈 を 提 げ て 暗 夜 を 行 く
もはや私小説です。
本作は亜咲加奈さんが暮らしのなかで抱かれた所感を綴ったエッセイなのですが────
創作への意気込み、意欲、喜び、畏れ
日々の事柄への憤懣、楽しみ、その他のいくつもの感情。
語り尽くせない多くの気持ちが各話に詰められています。
赤裸々に吐露される気持ちの数々には
〝何もそこまで〟と思わされる事もあります。
良い読み物にはこの〝何もそこまで〟というあたりまえのラインを越えた表現が往々にしてあるものです。
本作で、作者である亜咲加奈さんは文章を書くことをこう表しています。
〝名も知らぬ誰かが見つけて、その心に小さくもあたたかな火を灯せるかもしれないその時が来るかもしれな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!WEB小説家に読んで欲しい、学びの書
このエッセイは、特にカクヨムを始めたばかりのWEB小説家にとって大事なことが、作者の経験に基づいて語られる、貴重な学びの書になっています。私も、何度も何度も読みました。そして勉強しました。また、作者の個人的な体験があちこちに書かれていて、「おお、そんなことまで書いていいのか?」と心配になるほどです。
もちろん、書き手ごとにやり方はあるわけで、何を採用して吸収するのか、何は理解と尊重にとどめるのか、それはエッセイの読み手次第になりますが、対比して考える貴重な機会を与えてくれます。
このエッセイで紹介された作家さんの作品を読んで、親しくなった方も沢山おりますし、それがまたそれぞれの技量の成…続きを読む