異世界×ゲーム開発という二重構造の切り口がとてもユニークで、読み進めるほどにワクワクが止まりませんでした。
導入のテンポ感も素晴らしく、「これはただの異世界召喚ものではない」とすぐに気づかせてくれる巧みな構成力。女神とのやり取りから、実はゲーム開発者だったという転回への説得力もあり、読者を一気に引き込む力があります。
そして、仮想世界の描写のリアリティの高さ! 五感に訴えるようなVR描写は、まるで自分もログインしているかのような没入感を味わえました。登場キャラの自然な感情反応、戦闘や魔法の臨場感も圧巻です。
さらに、リーゼやマイアといったヒロインたちも非常に魅力的で、今後の関係の変化が楽しみで仕方ありません。
ゲームを作る側の苦労と、それを「楽しむ」ことの境界線が曖昧になっていく感覚──その微細なテーマ性もじわじわと効いていて、本作はエンタメでありながら、どこか哲学的な面白さも孕んでいると感じました。
今後も継続して追いかけたくなる期待大の作品です!