一体いつ、ゴーヤ入りエスプレッソがぶっかけられるのかとビクビクしながら読んでいたら、最後まで角砂糖~付け合わせにグラニュー糖を添えて~でした。何を言っているのかわからねえぜ。 厨二病的な黒歴史を思い出して布団でごろごろするのとは別な意味で、なんかもう幸せそうで幸せそうでこっちまで幸せな気分になって布団でごろごろしそうになります。 蒼野海って男女どっちなんだろうと考えながら読み進めましたが、さっぱりわからん。
読み手の心の中に痛いほど突き刺さる作者の「感性度」は檸檬の様に酸っぱくて、果物ナイフのように危うい。 何だろう———、若い青い、眩い感性が、星のように散りばめられた作品で、その完成度にただただ、羨望する———。「ねぇ、」このネーミングだけで、この作者のポテンシャルを感じます。 いやぁー、素晴らしい才能にまた出会えたことに感謝。
強くたくましく達観しているようなやよいさんに、少しずつ氷を溶かすようにして樹が距離を近づけていく様子がとても微笑ましい。でもそこにはどこか切なさの抜け切らないところがあって、それに余計にドキドキさせられてしまいました。“歳ばかりくって、悪いことばかり覚えたけれど。悪いことばかり起こった訳じゃない。”擦れた大人が小さな希望を見つける、大人な恋愛物語。