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【特集】23年に含み損が最大の銘柄のトップは「ニ」で始まる、では含み益は?
24年の日本株戦略はこれだ(データ分析編~その1)
個人投資家は2024年の相場をどのよう見ているのか。
キャピタルゲインやインカムゲインで期待する銘柄はなにか。
そして使い勝手が改善された新NISA(少額投資非課税制度)は、どのように利用するのか。
これらを探るため『株探』編集部は、個人投資家にアンケート*を実施し、約3300人から回答データを得た。その中身を、これから3回に分けて、紹介する。
*アンケート名は「調査!24年の日本株戦略」。実施期間は2023年11月27日から12月10日。アンケートの告知は『株探』および兄弟サイト『みんなの株式』のウェブサイト、メールマガジン、公式ツイッター、公式フェイスブック等で実施。
億り人は全体の2.7%、上級者は8.8%
初回は、23年の運用成績や、含み益そして含み損の大きい銘柄などについて見ていく。株式投資は先の先を読み解くゲームだが、先を見るにも、まず現状を正しく理解することは欠かせない。
自分の状況をより正しく理解する一助としてもらうために、全回答者のデータを、億り人と上級者と比較しながら読み進められるようにした。
なお億り人は日本株の運用資産が1億円以上の人で、全回答者の2.7%にあたる89人となり、上級者は同じく8.8%の288人になる。
上級者とそれ以外のレベルの定義は、下の表に示しているように、投資に必要な知識、投資法の完成度、満足いく成果を上げているかなどの状況で回答者が選択した分類で分けている。
では、23年の運用成績から見ていこう。
■日本株投資のレベル別の定義と回答割合
注:回答は3273。上記の選択肢以外に「その他」が5%
■日本株の運用額の動向
注:回答は左から順に3273、288、89
約70%の投資家が儲かる中で、億り人と上級者はほぼ全員がリターン獲得
まず、運用成績は全体では68.4%が「利益・含み益」があるとの回答だった。その中で、億り人と上級者は、ほぼ全員がリターンを手にしている状況だった。
■2023年の運用成績の動向
注:回答は左から順に3273、288、89
絶好調の背景にあるのが、良好な相場環境。23年の日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)は、2000年以降で3番目の上昇率を見せた。
この上昇相場の波を、上級者も億り人もほぼ全員が乗りこなすことができた。
■日経平均株価とTOPIXの年間騰落率のトップ10(2000年以降)
上級者も億り人も、市場平均をアウトパフォームする
では、23年に勝っていると回答した人は、どれくらいの上昇率だったのか。逆に負けている人は、どれくらいの凹みとなっているのか。
まず上昇率は、以下のようになる。全体・上級者・億り人とも、日経平均やTOPIXの年間騰落率の範囲にある「10%~30%」が最も多い。ただ2位と3位の上昇率が、全体と上級者・億り人と異なった。
全体の2位は「5%~10%未満」と市場平均をアンダーパフォームしたのに対して、上級者・億り人の2位は「30%~50%未満」で市場平均をアウトパフォームしている。
上級者と億り人の場合、日経平均とTOPIXの年間騰落率を上回る「30%以上のリターン」を上げた人は、どちらも4割近くになる。一方、全体では、2割に満たない水準にとどまった。
■23年のプラスパフォーマンスの動向
注:回答は左から順に2238、281、87
下落率は以下のようになる。
■23年のマイナスパフォーマンスの動向
注:回答は左から順に964、6、2
上級者・億り人の4割超が「バリュー」重視
この差はどこから生まれたのか。その参考になるのが、
「投資戦略」
「投資対象の銘柄サイズ」
「平均的な保有期間」
――のデータになる。なお、銘柄サイズと保有期間の区分は下記の通り。
■銘柄サイズと区分の定義
まず投資戦略を見ると、3カテゴリーとも「バリュー」がトップで、次に「グロース」、3位が「不定」、4位が「テクニカル・需給」の順番は同じだった。
顕著な違いは、トップのバリュー派の割合。全体では30%強だが、上級者と億り人は40%を超えている。
■投資戦略
注:回答は左から順に3273、288、89
次に投資対象にする銘柄サイズを見ると、3カテゴリーとも「大型株」がトップ2以内に入っている点で共通しているが、その割合が違う。全体と比べると、上級者と億り人が多くなっている。
■投資対象の銘柄サイズ
保有期間は、投資戦略や銘柄サイズと比べて、より差が鮮明になった。上級者と億り人は1位「超長期」、2位「長期」で共通し、どちらも両方を合わせた割合は80%を超えている。
これに対して全体については、1位は「長期」だが、その割合は30%未満に留まり、「超長期」は3位で割合は20%強となっている。長期と超長期の割合の合計も50%を超える程度になっている。
■平均的な保有期間
注:回答は左から順に4788、419、129。回答は2つまで。割合は回答人数ベース
上級者と億り人は、「バリュー」「大型株」「長期保有」の割合が高かったことが、先に見たパフォーマンスの違いをもたらした可能性がある。
これは、23年の日本株市場をTOPIXのスタイル別指数で見ると、大型&バリュー優位の展開だったことと一致する。上級者と億り人は、この波にうまく乗れたことが、高パフォーマンスを上げる原動力となった可能性がある。
■23年のTOPIXのスタイル別パフォーマンス
出所:QUICK・ファクトセット
上級者・億り人の基本データ、そして含み損益の大きい銘柄は?
最後に、回答時点での含み益および含み損の最大の銘柄を紹介する。その一覧表は、次から示す回答者の属性情報の後に掲載している。
■年齢
注:回答は左から順に3273、288、89
■性別
注:回答は左から順に3273、288、89
■職業
注:回答数は左から順に3273、288、89
含み益と含み損が最大の銘柄のランキングは
含み益の大きい銘柄のトップ5は、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、日本たばこ産業<2914>、トヨタ自動車<7203>、三菱商事<8058>、レーザーテック<6920>となった。
トップ10で見ても、レーザーテック<6920>を除くと、バリュー系銘柄で、配当利回りが高水準の銘柄が占めた。
一方の含み損の大きい銘柄の上位5はニデック<6594>、ソシオネクスト<6526>、日本M&Aセンターホールディングス<2127>、エムスリー<2413、楽天グループ<4755>と、グロースないしは時価総額がそれほど大きくない銘柄が多く、また業績がさえない銘柄が多くなっている。
上級者と億り人の含み損益の銘柄については、次ページの株探プレミアム会員専用ページで閲覧可能となっている。
次回は2024年の日本株市場の見通しと攻め方、キャピタルゲインやインカムゲインの期待値が高い銘柄ランキングを紹介する。
■含み益(左)と含み損が最大の銘柄ランキング(30位以内)
注:回答数は左から3022、2981
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
...
真弓重孝、高山英聖(株探編集部)
個人投資家は2024年の相場をどのよう見ているのか。
キャピタルゲインやインカムゲインで期待する銘柄はなにか。
そして使い勝手が改善された新NISA(少額投資非課税制度)は、どのように利用するのか。
これらを探るため『株探』編集部は、個人投資家にアンケート*を実施し、約3300人から回答データを得た。その中身を、これから3回に分けて、紹介する。
*アンケート名は「調査!24年の日本株戦略」。実施期間は2023年11月27日から12月10日。アンケートの告知は『株探』および兄弟サイト『みんなの株式』のウェブサイト、メールマガジン、公式ツイッター、公式フェイスブック等で実施。
億り人は全体の2.7%、上級者は8.8%
初回は、23年の運用成績や、含み益そして含み損の大きい銘柄などについて見ていく。株式投資は先の先を読み解くゲームだが、先を見るにも、まず現状を正しく理解することは欠かせない。
自分の状況をより正しく理解する一助としてもらうために、全回答者のデータを、億り人と上級者と比較しながら読み進められるようにした。
なお億り人は日本株の運用資産が1億円以上の人で、全回答者の2.7%にあたる89人となり、上級者は同じく8.8%の288人になる。
上級者とそれ以外のレベルの定義は、下の表に示しているように、投資に必要な知識、投資法の完成度、満足いく成果を上げているかなどの状況で回答者が選択した分類で分けている。
では、23年の運用成績から見ていこう。
■日本株投資のレベル別の定義と回答割合
レベル | 知識 | 投資法 | 成果 | 割合 |
初心者 | △ | × | ―― | 17% |
初級者 | ○ | △ | ―― | 37% |
中級者 | ○ | ○ | △ | 32% |
上級者 | ○ | ○ | ○ | 9% |
■日本株の運用額の動向
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | 100万円~300万円未満 | 18.8% | 5000万円~1億円未満 | 19.4% | 1億円~3億円未満 | 82.0% |
2位 | 500万円~1000万円未満 | 17.2% | 3000万円~5000万円未満 | 18.4% | 3億円~5億円未満 | 7.9% |
3位 | 1000万円~2000万円未満 | 14.8% | 1億円~3億円未満 | 13.5% | 10億円以上 | 5.6% |
4位 | 300万円~500万円未満 | 14.1% | 1000万円~2000万円未満 | 12.8% | 5億円~10億円未満 | 4.5% |
5位 | 100万円未満 | 13.4% | 2000万円~3000万円未満 | 12.5% | ||
6位 | 2000万円~3000万円未満 | 6.8% | 500万円~1000万円未満 | 7.3% | ||
7位 | 3000万円~5000万円未満 | 6.6% | 300万円~500万円未満 | 5.2% | ||
8位 | 5000万円~1億円未満 | 5.0% | 100万円未満 | 3.1% | ||
9位 | 1億円~3億円未満 | 2.2% | 100万円~300万円未満 | 2.8% | ||
10位 | 不明 | 0.6% | 3億円~5億円未満 | 2.1% | ||
11位 | 3億円~5億円未満 | 0.2% | 5億円~10億円未満 | 1.4% | ||
12位 | 10億円以上 | 0.2% | 10億円以上 | 0.7% | ||
13位 | 5億円~10億円未満 | 0.1% | 不明 | 0.7% |
約70%の投資家が儲かる中で、億り人と上級者はほぼ全員がリターン獲得
まず、運用成績は全体では68.4%が「利益・含み益」があるとの回答だった。その中で、億り人と上級者は、ほぼ全員がリターンを手にしている状況だった。
■2023年の運用成績の動向
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | 利益・含み益 | 68.4% | 利益・含み益 | 97.6% | 利益・含み益 | 97.8% |
2位 | 損失・含み損 | 29.5% | 損失・含み損 | 2.1% | 損失・含み損 | 2.2% |
3位 | 不明 | 2.2% | 不明 | 0.3% |
絶好調の背景にあるのが、良好な相場環境。23年の日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)は、2000年以降で3番目の上昇率を見せた。
この上昇相場の波を、上級者も億り人もほぼ全員が乗りこなすことができた。
■日経平均株価とTOPIXの年間騰落率のトップ10(2000年以降)
順位 | 日経平均 | TOPIX | ||
年 | 騰落率 | 年 | 騰落率 | |
1位 | 2013 | 56.7% | 2013 | 51.5% |
2位 | 05 | 40.2% | 05 | 43.5% |
3位 | 23 | 28.2% | 23 | 25.1% |
4位 | 03 | 24.5% | 03 | 23.8% |
5位 | 12 | 22.9% | 17 | 19.7% |
6位 | 17 | 19.1% | 12 | 18.0% |
7位 | 09 | 19.0% | 19 | 15.2% |
8位 | 19 | 18.2% | 21 | 10.4% |
9位 | 20 | 16.0% | 04 | 10.2% |
10位 | 15 | 9.1% | 15 | 9.9% |
上級者も億り人も、市場平均をアウトパフォームする
では、23年に勝っていると回答した人は、どれくらいの上昇率だったのか。逆に負けている人は、どれくらいの凹みとなっているのか。
まず上昇率は、以下のようになる。全体・上級者・億り人とも、日経平均やTOPIXの年間騰落率の範囲にある「10%~30%」が最も多い。ただ2位と3位の上昇率が、全体と上級者・億り人と異なった。
全体の2位は「5%~10%未満」と市場平均をアンダーパフォームしたのに対して、上級者・億り人の2位は「30%~50%未満」で市場平均をアウトパフォームしている。
上級者と億り人の場合、日経平均とTOPIXの年間騰落率を上回る「30%以上のリターン」を上げた人は、どちらも4割近くになる。一方、全体では、2割に満たない水準にとどまった。
■23年のプラスパフォーマンスの動向
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | 10%~30%未満 | 43.3% | 10%~30%未満 | 49.5% | 10%~30%未満 | 44.8% |
2位 | 5%~10%未満 | 24.0% | 30%~50%未満 | 24.6% | 30%~50%未満 | 20.7% |
3位 | 5%未満 | 12.5% | 5%~10%未満 | 7.5% | 5%~10%未満 | 10.3% |
4位 | 30%~50%未満 | 11.9% | 50%~80%未満 | 7.1% | 5%未満 | 5.7% |
5位 | 50%~80%未満 | 3.0% | 2倍~5倍未満 | 3.9% | 80%~100%未満 | 5.7% |
6位 | 不明 | 2.5% | 80%~100%未満 | 3.6% | 50%~80%未満 | 4.6% |
7位 | 80%~100%未満 | 1.4% | 5%未満 | 2.8% | 2倍~5倍未満 | 4.6% |
8位 | 2倍~5倍未満 | 1.1% | 不明 | 0.7% | 不明 | 2.3% |
9位 | 5倍~10倍未満 | 0.2% | 5倍~10倍未満 | 0.4% | 5倍~10倍未満 | 1.1% |
10位 | 10倍~20倍未満 | ―― | 10倍~20倍未満 | ―― | 10倍~20倍未満 | ―― |
11位 | 20倍以上 | ―― | 20倍以上 | ―― | 20倍以上 | ―― |
下落率は以下のようになる。
■23年のマイナスパフォーマンスの動向
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | ▲10%~▲30%未満 | 32.2% | ▲10%~▲30%未満 | 50.0% | ▲5%~▲10%未満 | 50.0% |
2位 | ▲5%~▲10%未満 | 27.9% | ▲5%未満 | 16.7% | ▲10%~▲30%未満 | 50.0% |
3位 | ▲5%未満 | 17.6% | ▲30%~▲50%未満 | 16.7% | ▲5%未満 | ―― |
4位 | ▲30%~▲50%未満 | 11.5% | 不明 | 16.7% | ▲30%~▲50%未満 | ―― |
5位 | ▲50%~▲80%未満 | 4.1% | ▲5%~▲10%未満 | 0.0% | ▲50%~▲80%未満 | ―― |
6位 | 不明 | 3.6% | ▲50%~▲80%未満 | 0.0% | ▲80%~▲100% | ―― |
7位 | 元本を超える減少 | 2.1% | ▲80%~▲100% | ―― | 元本を超える減少 | ―― |
8位 | ▲80%~▲100% | 0.9% | 元本を超える減少 | ―― | 不明 | ―― |
上級者・億り人の4割超が「バリュー」重視
この差はどこから生まれたのか。その参考になるのが、
「投資戦略」
「投資対象の銘柄サイズ」
「平均的な保有期間」
――のデータになる。なお、銘柄サイズと保有期間の区分は下記の通り。
■銘柄サイズと区分の定義
サイズ | 時価総額 | 区分 | 期間 |
超大型株 | 1兆円以上 | 超長期 | 3年以上 |
大型株 | 3000億円~1兆円未満 | 長期 | 1年以上~3年未満 |
中大型株 | 1000億円~3000億円未満 | 中長期 | 3カ月以上~1年未満 |
中型株 | 300億円~1000億円未満 | 中期 | 1カ月以上~3カ月未満 |
小型株 | 100億円~300億円未満 | 中短期 | 1週間以上~1カ月未満 |
超小型株 | 100億円未満 | 短期 | 1日以上~1週間未満 |
超短期 | 1日未満 |
まず投資戦略を見ると、3カテゴリーとも「バリュー」がトップで、次に「グロース」、3位が「不定」、4位が「テクニカル・需給」の順番は同じだった。
顕著な違いは、トップのバリュー派の割合。全体では30%強だが、上級者と億り人は40%を超えている。
■投資戦略
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | バリュー | 31.9% | バリュー | 45.8% | バリュー | 42.7% |
2位 | グロース | 26.6% | グロース | 22.9% | グロース | 23.6% |
3位 | 不定 | 13.5% | 不定 | 8.3% | 不定 | 19.1% |
4位 | テクニカル・需給 | 13.2% | テクニカル・需給 | 7.3% | テクニカル・需給 | 6.7% |
5位 | 株主優待狙い | 6.3% | 株主優待狙い | 6.9% | その他 | 3.4% |
6位 | テーマ | 3.9% | その他 | 3.8% | テーマ | 2.2% |
7位 | その他 | 2.3% | テーマ | 3.5% | 株主優待狙い | 2.2% |
8位 | イベント | 1.2% | イベント | 1.0% | イベント | ―― |
9位 | オプション・先物 | 0.6% | オプション・先物 | 0.3% | オプション・先物 | ―― |
10位 | 不明 | 0.5% | 不明 | ―― | 不明 | ―― |
次に投資対象にする銘柄サイズを見ると、3カテゴリーとも「大型株」がトップ2以内に入っている点で共通しているが、その割合が違う。全体と比べると、上級者と億り人が多くなっている。
■投資対象の銘柄サイズ
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | 大型株 | 28.5% | 大型株 | 39.9% | 不定 | 37.1% |
2位 | 不定 | 28.0% | 超大型株 | 29.5% | 大型株 | 34.8% |
3位 | 中型株 | 27.1% | 中型株 | 24.3% | 超大型株 | 24.7% |
4位 | 小型株 | 22.7% | 不定 | 24.3% | 中型株 | 21.3% |
5位 | 中大型株 | 21.8% | 中大型株 | 19.8% | 小型株 | 15.7% |
6位 | 超大型株 | 15.9% | 小型株 | 14.9% | 中大型株 | 12.4% |
7位 | 超小型株 | 4.6% | 超小型株 | 3.1% | 超小型株 | 2.2% |
8位 | 不明 | 0.9% | 不明 | ―― | 不明 | 0.0% |
注:回答は左から順に4893、449、132。回答は2つまで。割合は回答人数ベース
訂正:上記の表で「億り人」について集計ミスが判明したため、表と関連する文章を修正しました。
保有期間は、投資戦略や銘柄サイズと比べて、より差が鮮明になった。上級者と億り人は1位「超長期」、2位「長期」で共通し、どちらも両方を合わせた割合は80%を超えている。
これに対して全体については、1位は「長期」だが、その割合は30%未満に留まり、「超長期」は3位で割合は20%強となっている。長期と超長期の割合の合計も50%を超える程度になっている。
■平均的な保有期間
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | 長期 | 29.3% | 超長期 | 47.9% | 超長期 | 43.8% |
2位 | 中長期 | 28.7% | 長期 | 36.5% | 長期 | 31.5% |
3位 | 超長期 | 23.6% | 中長期 | 20.5% | 不定 | 23.6% |
4位 | 中期 | 17.8% | 不定 | 14.2% | 中長期 | 16.9% |
5位 | 中短期 | 16.7% | 中期 | 8.7% | 短期 | 9.0% |
6位 | 短期 | 12.7% | 短期 | 8.3% | 中短期 | 9.0% |
7位 | 不定 | 12.7% | 中短期 | 6.9% | 中期 | 9.0% |
8位 | 超短期 | 4.6% | 超短期 | 2.4% | 超短期 | 2.2% |
9位 | 不明 | 0.2% | 不明 | ―― | 不明 | ―― |
上級者と億り人は、「バリュー」「大型株」「長期保有」の割合が高かったことが、先に見たパフォーマンスの違いをもたらした可能性がある。
これは、23年の日本株市場をTOPIXのスタイル別指数で見ると、大型&バリュー優位の展開だったことと一致する。上級者と億り人は、この波にうまく乗れたことが、高パフォーマンスを上げる原動力となった可能性がある。
■23年のTOPIXのスタイル別パフォーマンス
出所:QUICK・ファクトセット
上級者・億り人の基本データ、そして含み損益の大きい銘柄は?
最後に、回答時点での含み益および含み損の最大の銘柄を紹介する。その一覧表は、次から示す回答者の属性情報の後に掲載している。
■年齢
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | 50代 | 26.4% | 60代 | 28.8% | 60代 | 29.2% |
2位 | 60代 | 26.2% | 50代 | 28.5% | 50代 | 28.1% |
3位 | 40代 | 18.8% | 70代以上 | 25.3% | 70代以上 | 24.7% |
4位 | 70代以上 | 16.7% | 40代 | 11.8% | 40代 | 13.5% |
5位 | 30代 | 9.3% | 30代 | 4.2% | 30代 | 3.4% |
6位 | 20代 | 2.5% | 10代 | 0.7% | 10代 | 1.1% |
7位 | 10代 | 0.2% | 20代 | 0.7% | 20代 | ―― |
■性別
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | 男性 | 87.0% | 男性 | 94.1% | 男性 | 93.3% |
2位 | 女性 | 12.7% | 女性 | 5.9% | 女性 | 6.7% |
3位 | その他 | 0.3% | その他 | ―― | その他 | ―― |
■職業
順位 | 全体 | 割合 | 上級者 | 割合 | 億り人 | 割合 |
1位 | 会社員等 | 41.4% | 会社員等 | 48.1% | 会社員等 | 28.1% |
2位 | 定年退職後 | 22.5% | 定年退職後 | 48.1% | 定年退職後 | 28.1% |
3位 | 自営業 | 10.9% | 会社役員等 | 15.3% | 専業投資家 | 13.5% |
4位 | パート・派遣社員等 | 6.5% | 自営業 | 11.6% | 会社役員等 | 9.0% |
5位 | 会社役員等 | 5.8% | 専業投資家 | 9.5% | 自営業 | 9.0% |
6位 | 専業主婦・主夫 | 3.7% | パート・派遣社員等 | 7.9% | 専門職 | 3.4% |
7位 | 専門職 | 2.8% | 専門職 | 3.7% | 専業主婦・主夫 | 3.4% |
8位 | 専業投資家 | 2.4% | 専業主婦・主夫 | 3.7% | パート・派遣社員等 | 2.2% |
9位 | その他 | 2.0% | その他 | 2.6% | その他 | 2.2% |
10位 | 求職中 | 1.1% | 学生 | 1.1% | 学生 | 1.1% |
11位 | 学生 | 0.7% | 求職中 | 0.5% | 求職中 | ―― |
含み益と含み損が最大の銘柄のランキングは
含み益の大きい銘柄のトップ5は、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、日本たばこ産業<2914>、トヨタ自動車<7203>、三菱商事<8058>、レーザーテック<6920>となった。
トップ10で見ても、レーザーテック<6920>を除くと、バリュー系銘柄で、配当利回りが高水準の銘柄が占めた。
一方の含み損の大きい銘柄の上位5はニデック<6594>、ソシオネクスト<6526>、日本M&Aセンターホールディングス<2127>、エムスリー<2413、楽天グループ<4755>と、グロースないしは時価総額がそれほど大きくない銘柄が多く、また業績がさえない銘柄が多くなっている。
上級者と億り人の含み損益の銘柄については、次ページの株探プレミアム会員専用ページで閲覧可能となっている。
次回は2024年の日本株市場の見通しと攻め方、キャピタルゲインやインカムゲインの期待値が高い銘柄ランキングを紹介する。
■含み益(左)と含み損が最大の銘柄ランキング(30位以内)
順位 | 銘柄名<コード> | 順位 | 銘柄名<コード> |
1位 | 三菱UFJ<8306> | 1位 | ニデック<6594> |
2位 | JT<2914> | 2位 | ソシオネクス<6526> |
3位 | トヨタ<7203> | 3位 | 日本M&A<2127> |
4位 | 三菱商<8058> | 4位 | エムスリー<2413> |
5位 | レーザーテク<6920> | 5位 | アステラス<4503> |
6位 | INPEX<1605> | 6位 | 楽天グループ<4755> |
7位 | 三井住友FG<8316> | 7位 | Aバランス<3856> |
8位 | NTT<9432> | 7位 | 住友化<4005> |
9位 | 丸紅<8002> | 9位 | アンジェス<4563> |
10位 | オリックス<8591> | 9位 | 日産自<7201> |
10位 | 三菱HCキャ<8593> | 11位 | SBG<9984> |
12位 | イオン<8267> | 12位 | QDレーザ<6613> |
13位 | 野村マイクロ<6254> | 12位 | WSCOPE<6619> |
14位 | 伊藤忠<8001> | 14位 | ヤクルト<2267> |
15位 | トリドール<3397> | 14位 | IHI<7013> |
15位 | カバー<5253> | 16位 | 円谷フィHD<2767> |
15位 | 三井物<8031> | 17位 | INPEX<1605> |
18位 | 海帆<3133> | 17位 | CAICAD<2315> |
18位 | 信越化<4063> | 17位 | ライオン<4912> |
18位 | 三菱重<7011> | 17位 | レーザーテク<6920> |
18位 | ゼンショHD<7550> | 21位 | ミンカブ<4436> |
22位 | OLC<4661> | 21位 | サイバー<4751> |
23位 | 霞ヶ関C<3498> | 21位 | 神戸鋼<5406> |
23位 | 日本製鉄<5401> | 21位 | ホンダ<7267> |
23位 | 東京海上<8766> | 21位 | NTT<9432> |
26位 | ソシオネクス<6526> | 26位 | フロンテオ<2158> |
26位 | ルネサス<6723> | 26位 | ギグワークス<2375> |
26位 | スクリン<7735> | 26位 | Eインフィニ<7692> |
26位 | 郵船<9101> | 29位 | モノタロウ<3064> |
30位 | みずほFG<8411> | 29位 | チェンジHD<3962> |
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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