国連高官がシリア反体制派撤退の地区訪問、「激しい攻撃の跡」
[国連/ジュネーブ 7日 ロイター] シリアを訪問している国連のバレリー・アモス人道問題担当事務次長は7日、反体制派の拠点だった西部ホムスのバブアムロ地区を訪問した。同市の状況について「激しい攻撃を受けている」とし、住民はほとんど残っていないと述べた。アモス氏の報道官が明らかにした。
アモス氏は、一般市民に救援物資を届ける人道支援団体の無制限アクセスを当局に求めるため、9日までシリアを訪問している。7日はバブアムロ地区を訪れたほか、ムアレム外相と会談した。
一方、赤十字国際委員会(ICRC)のハッサン広報官は、シリア赤新月社が7日にバブアムロ地区入りし、約45分にわたり滞在したことを明らかにした。大半の住民は既に避難していると述べた。赤新月社が同地区入りしたのは10日ぶり。
ICRCと赤新月社はまた、ホムスから約3キロ離れた村アベルで食料や毛布などを配布。支援物資を受け取った人はバブアムロ地区から避難した住民が大半を占めたという。両団体は4日もアベルで支援物資を提供している。
反体制派勢力は1日、政府軍の激しい攻撃によりバブアムロ地区から撤退。これを受けて、赤十字が同地区へ支援物資を運ぶ許可を得たと発表していたが、シリア当局はこれまでのところ、赤十字の同地区入りを認めていない。
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