NATO事務総長「アフガン安定化は利益」、戦略の重要性強調
[ワシントン 28日 ロイター] アフガニスタンの駐留米軍基地でコーランが焼却されたことに対する反欧米感情が高まる中、北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長は28日、アフガン情勢の安定化はNATO全体の利益になるとして、同国における戦略の重要性を強調した。
ラスムセン事務総長はワシントンで開かれた会議で、「コーラン焼却問題でわれわれは逆境に立たされているが、アフガンの安定化という目的を見失ってはならない」と発言。米当局者も27日、駐留米軍の任務をアフガン治安部隊の訓練へと徐々に移行させるという方針に変わりはないと発表している。
アフガンでのNATOの戦略は、同国で治安を守れる優秀な軍や警察を組織することにあるが、コーラン焼却問題以降、国内ではデモが拡大し、25日には内務省内で米兵2人が殺害される事件も発生し、混乱が続いている。
アフガン駐留米軍をめぐっては、オバマ大統領が今秋までに3万3000人を撤収させる方針を表明しているが、それ以上の計画についてはまだ分かっていない。
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