「一人勝ち」と言われる米国経済にとって最大の脅威は政治リスクだ。このことが改めて認識させられる出来事が起きた。 米連邦議会は12月21日未明、期限切れ寸前で政府の予算執行を来年3月まで延長する「つなぎ予算案」を可決した。つなぎ予算が成立しなければ、政府機関の一部が閉鎖に追い込まれるところだった。 綱渡りの成立になってしまったのは、トランプ次期大統領が直前になって連邦債務の上限を停止する措置を盛り込むよう求めたからだ。 米国では連邦債務の上限が1917年以来法律で定められているが、昨年1月に現行の限度額(31.4兆ドル)に達している。これにより、米国債は史上初のデフォルト(債務不履行)に陥りかけた