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シャオミ新スマホ「Xiaomi 15 Ultra」先行レビュー 2週間使った正直な感想

Andrew Lanxon (CNET News) 翻訳校正: 編集部2025年03月03日 06時38分

 2週間ほど「Xiaomi 15 Ultra」を先行して使ってみた。「Snapdragon 8 Elite」を搭載しAI機能など強化されたが、注目のカメラに関しては、実はあまり大きな変化はない。

Xiaomi 15 Ultra(Andrew Lanxon/CNET) Xiaomi 15 Ultra(Andrew Lanxon/CNET)
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Xiaomi 15 Ultra(Andrew Lanxon/CNET)
Xiaomi 15 Ultra(Andrew Lanxon/CNET)

 昨年の「Xiaomi 14 Ultra」は2024年の最高のスマホのひとつだった。特に1インチの大型イメージセンサーが強烈で、スマホカメラとしては珍しく、どんな状況でも素晴らしい写真を撮れた。そのおかげで写真好きの間でも高評価だった。

 そしてその後継機となる「Xiaomi 15 Ultra」が登場した。「Snapdragon 8 Elite」という高性能なプロセッサーを備え、AI関連機能が強化された。最近のスマホはみんな「AI搭載」を売りにしており当然の流れだ。とはいえ、カメラの進化は控えめで、写真愛好家が少し興味を持つ程度の微調整にとどまっている。

 Xiaomi 15 Ultraはグローバル版がバルセロナのMWCで発表され、今月末に英国やヨーロッパ各地で発売予定。価格は英国ではストレージ512GBモデルが1299ポンド(約19万5000円)だ。

Xiaomi 15 Ultra(Andrew Lanxon/CNET) Xiaomi 15 Ultra(Andrew Lanxon/CNET)
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  1. ●カメラ機能について
  2. ●Photography Kitはやっぱり便利
  3. ●強力なプロセッサー搭載
  4. ●多彩なAI機能
  5. ●ソフトウェアサポートはまずまず
  6. ●その他の部分も手堅い
  7. ●総評:トップクラスのカメラスマホなのは間違いない

●カメラ機能について

 肝心のカメラに関しては、14 Ultraが搭載した1インチセンサー「Sony LYT-900」をそのまま使っている。高性能なセンサーで、登場してから日が浅いため文句はあまりないが、2024年の「勝ちパターン」をさらに強化してくれるかと期待した分、少し物足りない印象だ。

 レンズに関してもパワーアップを期待していたが、むしろスペック上はやや後退している印象だ。14 Ultraではf/1.6〜f/4に可変する珍しい可変絞りがあり、夜景を撮るときの星形(スターバースト)効果が楽しかった。ところが15 Ultraではf/1.6固定に変更され、ソフトウェアやアルゴリズムで同じような効果を出す。正直、ちょっとがっかりしてしまった。

 ポートレートモードは背景ボケの強さを調整できるが、撮影後の画像がその設定通りに保存されないことがあるなど、初期ソフトウェアの不具合も見受けられた。実際の可変絞りがなくなった分、街灯のスターバーストも撮れなくなったのが個人的には残念だ。同効果は14 Ultraの夜景撮影の醍醐味だっただけに、ソフトウェア処理に置き換えられたのは悲しい。

 超広角レンズの絞り値もf/1.8からf/2.2となり、そこも少し退化したと感じる。唯一のカメラ面での進化は、望遠側の画素数が増えたおかげでズーム写真の画質が向上した程度だ。

 それでもカメラとしての実力は高い。Leicaの認定を受けており、Leica監修のカラー設定が複数ある。筆者はコントラストの強いモノクロモードが好みで、街スナップでは味のある写真になる。参考までにテストショットの作例を載せてみる。

 そんなわけで、全体としては素晴らしい出来だが、14 Ultraから大幅に進化したかというと微妙、というのが正直な感想だ。

Photography Kitはやっぱり便利

 14 Ultraでも販売されていた「Photography Kit」は、15 Ultraにもある。同キットはケースと電動グリップ(シャッターボタン付き)、それから67mmの一般的な写真用フィルターを取り付けられるリングがセットになっている。パチッとはめるだけで装着できるし、グリップも最高だ。スマホのバッテリー寿命も少し伸びるうえに、シャッターボタンや設定ホイールでコンパクトカメラのように撮影できる。グリップなしで撮るよりずっと快適な写真が撮れる。

 なお、今回のPhotography Kitは若干アップデートされていて、ホールド感を高めるサムグリップが追加された。さらに、ソフトタッチでねじ込み式のシャッターボタンもついていて、オリジナルの小さいボタンより押しやすくなっている。街撮りや旅行先で写真をたくさん撮りたい人は、このキットを買っておいて損はないと思う。

●強力なプロセッサー搭載

 Xiaomi 15 Ultraに搭載されているSnapdragon 8 Eliteチップは、OnePlus 13などですでに高いパフォーマンスを見せてきたものだ。実際、ベンチマークテストでも良いスコアを出すし、普段使いでもサクサク動く。

 ゲーム面でも優秀で、「原神」のような要求の高いゲームを最高設定で60fpsを維持しながらスムーズにプレイできる。8 Eliteは単なるパワー重視のチップではなく、AI処理も強化されていて、そこに関連する機能がいろいろ搭載されている。

●多彩なAI機能

 Xiaomi 15 Ultraは標準で「Google Gemini」とその拡張版を搭載する。「Gemini Live」や「Circle to Search」などの会話型機能も使える。さらにXiaomi独自の機能として、生成系AIのテキストツールがあり、プロンプトに応じて文章ブロックを作成したり、録音の文字起こしツールも用意している(日本語にも対応)。忙しいテック系ライターにはありがたい機能だ。

 画像系のAIツールもいくつか入っていて、生成AIで画像の背景を追加したり、不要な物を消したり、画像のシャープ化をしたりといった操作も可能。どれも期待通りによく動くが、なぜか音声文字起こしも含め、すべてのAIツールがネット接続必須となっている点には注意が必要だ。(搭載プロセッサのSnapdragon 8 EliteはオンデバイスAIが売りだった)

Android 15を搭載(Andrew Lanxon/CNET) Android 15を搭載(Andrew Lanxon/CNET)
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●ソフトウェアサポートはまずまず

 15 UltraはAndroid 15を搭載して発売される。Xiaomiは4世代分のAndroidアップデートと6年間のセキュリティサポートを約束している。これはSamsungやGoogleの最新フラッグシップ機(7年間のOS&セキュリティサポート)よりは少ない。高価格帯のスマホなのだから、そこはライバルを超えるくらいの意気込みが欲しかったところだ。

とはいえ6年もサポートがあるなら、そこまで不満を抱く人は少ないとも言える。最近の調査では、3年以上スマホを使い続ける人の割合は3分の1程度で、OnePlus 13と同等のサポート期間だと考えれば悪くない。

●その他の部分も手堅い

 バッテリー持ちは良好だが、突出しているわけではない。動画ストリーミングの負荷テストではOnePlus 13より良かったものの、「Galaxy S25 Ultra」ほどには粘らなかった。とはいえ普段使いなら1日は楽に持つと思うし、他のスマホと同様に夜にフル充電すれば安心だ。

 6.7インチのディスプレイは明るくて色鮮やかで、動画や色の多いゲームを楽しむにはもってこいだ。防水防塵もIP68相当で普段使いにも安心だ。

●総評:トップクラスのカメラスマホなのは間違いない

 総合的には、最新フラッグシップとして必要な機能は一通りそろっている。ただ、カメラ周りの革新がもっと欲しかったという印象だ。それでも、撮れる写真のクオリティはトップクラスなのは間違いない。普段のメインカメラとしてAndroidスマホを探しているなら、検討する価値は十分あるだろう。

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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