Twitterが、Coverを買収した。Coverは、ユーザーが自分の端末用にカスタマイズ可能なロック画面を作成することのできる「Android」ベースのアプリを提供している。
「Gmail」の元プロダクトリーダーTodd Jackson氏が、Edward Ho氏とGordon Luk氏とともに共同創設したCoverは米国時間4月7日、その買収を発表し、Twitterとの親和性は高いと感じると述べた。
「TwitterはCoverと同様に、Androidのとてつもない可能性を信じている」とCoverのチームはブログに記した。「スマートフォンは、もっと便利でコンテキストに応じた、はるかにスマートなものになり得るというCoverと同じビジョンを、Twitterは共有する。われわれはその実現に向けて協力していく」(Coverブログ)
2013年10月にリリースされたばかりのCoverは、Android市場において瞬く間に注目を集め、膨大な数のユーザーを獲得した。同アプリによって、ユーザーは最もよく使用するアプリに基づいてカスタマイズ可能なロック画面を作成することができる。さらに重要な点は、同アプリが、コンテキストを認識して、ロック画面に異なるアプリを表示することである。例えば、ユーザーが車内にいる場合は、「Pandora」と電話アプリが表示されたりする。職場にいる場合は、「Evernote」や「Dropbox」がロック画面から簡単にアクセスできるようになったりする。
その概念は、ベンチャーキャピタリスト(VC)らにとって魅力的なものだった。2013年に創設されたばかりであるにもかかわらず、同社は同サービス提供開始時点で、First Round CapitalやPayPal共同創設者のMax Levchin氏といった幅広い分野のVCから170万ドルのシード資金を調達できていた。
Coverは今回の発表において、今のところ、「Google Play」ストアでの同アプリの提供を継続する予定だと述べた。同チームは、「Twitterにおいてさらに優れたものを構築」する計画だという。買収条件は公表されていない。
ソーシャルネットワークに主眼を置くTwitterが、Coverで何をしようとしているのかは現時点では明らかではない。Twitterの株主らは、モバイル基盤の拡大を同社に求めているが、今回の買収がその方向への一歩なのかもしれない。しかしCoverと同様に、Twitterの広報担当者は今回の買収に関する計画については固く口を閉ざしたままであり、「(Coverの)ブログ投稿の内容以外に公表する情報はない」と述べた。
Coverも、ブログ投稿以外に何かを述べるつもりはないようだ。しかし同社が、モバイルを中心とするTwitter向けの何か新しいものに取り組んでいることは間違いないようである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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