Amazonが米国時間7月22日に発表した第2四半期の業績は、ウォール街が予想していた水準に達したとはいえなかった。しかし、ウォール街はかなり高い業績を予想していたのであり、実際の結果はそれほどではないにしても割に良い方だ。Amazonにとって最も強調する価値のある成長分野の1つは、何といっても電子書籍デバイス「Kindle」だ。そして、同デバイスと、Appleの「iPhone」「iPad」やモバイルOS「Android」といったサードパーティーデバイス用アプリの前に開けている巨大なデジタル書籍市場である。
Amazonの最高経営責任者(CEO)であるJeff Bezos氏は22日の決算発表で、Kindleシステムを同社の「急速な成長」分野と言い表した。
映画「華氏451」ではないが(使い古された連想で恐縮だが)、iPadが大きなセンセーションを巻き起こしてすぐに、多くの人がKindleはすぐに燃やされる(kindling)だろうと予測した。Kindleより高価格のiPadにははるかに多くの機能があり、「App Store」は、美しいデザインのゲーム、ニュースリーダー、その他デベロッパーたちの驚くべき手腕が発揮された多彩なアプリを取り揃えている。さらにはKindleブックストアのライバルにあたるAppleの「iBooks」アプリまである。最も重要なのは、iPadはAppleのデバイスであるということかもしれない。つまりiPadにはSteve Jobs氏とその配下の敏腕マーケティングチームが付いている。Jeff Bezos氏を悪く言うつもりはないが、Bezos氏とは比較にならない。
iPadは非常に大きな成功を収めているが、それ自体驚きでもある。iPadが初めて発表されたとき、実に多くの人々が「iPod touchを大きくしただけのもの」と言って冷笑していたからだ。2010年春に発売されたiPadは初日に合計30万台販売され、同時に1億のアプリと、(Amazonの好業績により深く関係している)25万の電子書籍がダウンロードされた。
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