2007年時点では、米国はウェブの世界ではまだ主要な市場だ。しかし10年後には、状況は大きく変わっているかもしれない。中国は成長市場であると言われているが、大きな人口を抱えるほかの国々もまた成長するはずだ。インドやアフリカ諸国がその例だ。
多くのウェブ2.0アプリケーションや(R/WWを含む)ウェブサイトは、そのユーザの50%超を米国市場が占めているにすぎず、実際、comScoreは2006年11月に、トップウェブサイトの3/4が国際トラフィックであると報告している。comScoreは米国のウェブ資産のトップ25のうち14サイトでは、米国内からよりも米国外からの訪問者の方が多いと述べている。これには、米国サイトのトップ5であるYahoo!サイト、Time Warner Network、Microsoft、Googleサイト、eBayが含まれる。
しかしこれはまだ初期段階であり、国際市場からの収益は現時点ではあまり大きくない。10年後には、収入はおそらく国際的なウェブから得られるようになっているだろう。
個人化は2007年の大きなテーマであり、特にGoogleについてはそうだ。Read/WriteWebでは、Googleの個人化に関する特集週を設けた。しかし、last.fmからMyStrands、Yahooのホームページなど、この潮流は多くのWeb 2.0新興企業やその他の企業でも重要な役割を果たしていることが見て取れる。
次の10年間では何が起こるだろうか。最近、われわれはGoogleの個人化を担当するリードソフトウェアエンジニアであるSep Kamvarに、将来「個人用PageRank」システムが現れるかどうかを尋ねた。彼は、次のように答えた。
「個人化にはさまざまなレベルがある。Web Historyに登録しているユーザーに対しては最も深い個人化を提供できるが、Web Historyに登録していないユーザーに対しても、Googleはどの国から検索しているかに基づいて検索結果を個人化している。これを推し進めていくと、個人化は人によって異なるものになるだろう。Googleと情報を共有してくれるユーザーほど、得られる結果はそのユーザーに合わせたものになる」
他のことはともかく、Googleが今後数年の間に個人化をどう利用していくのか、そしてプライバシー問題をどう処理していくのかを追うのは楽しいことだ。
この記事で大部分は扱ったつもりだが、この予測に対してどう思うかを聞かせてほしい。ここに取り上げたもののほかにも、読者が今後10年間で重要になると予想する潮流はあるだろうか。
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