[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/
デジタル時代の本人確認方法動向

マイナンバーカードを用いた公的個人認証(JPKI)の活用事例

田上利博 (サイバートラスト)

2024-12-13 06:00

 前回の記事では、「国民を詐欺から守るための総合対策」などの内容に触れ、「犯罪収益移転防止法」(犯収法)や「携帯電話不正利用防止法」(携帯法)における対面および非対面の本人確認手法について、マイナンバーカードなどのICチップ情報の読み取り方法への政府見直し案などを解説した。今回は、マイナンバーカードを用いた公的個人認証(JPKI)の活用事例などについて紹介する。

SNS型ロマンス詐欺に対するマッチングアプリ事業者への政府要請

 2024年9月10日、デジタル庁と警察庁の連名でマッチングアプリ事業者が加盟する関係団体などに対し、マッチングアプリにおける公的個人認証サービスの積極的な活用に関する要請文書が出された。同年9月13日の会見で、河野太郎氏(当時のデジタル大臣)は、以下のように述べている

出典:デジタル庁「令和6年9月13日 大臣記者会見」
出典:デジタル庁「令和6年9月13日 大臣記者会見」

 SNS型ロマンス詐欺の被害状況については、2024年11月5日に警察庁が「令和6年9月末におけるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」を公表(PDF)している。この最新情報では、2024(令和6)年1~9月までのSNS型ロマンス詐欺の認知件数は2570件(前年同期比1461件増)、被害額は約271億円(同159億円増)となっている。

※SNS型ロマンス詐欺:SNSなどを通じて実際に対面することなく交信を重ねるなどして関係を深めて信用させ、恋愛感情や親近感を抱かせて金銭などをだまし取る詐欺のこと。(警察庁より)

 SNS型ロマンス詐欺の被害実態の内訳は、男性が1596人(62.1%)、女性が974人(37.9%)で、男性は50~60歳代、女性は40~50歳代の被害がそれぞれ半数を超えており、前年同期比で認知件数は1461件増、被害額は159.0億円増といずれも約1.7倍となっている。

出典:警察庁「SNS型ロマンス詐欺の被害発生状況」
出典:警察庁「SNS型ロマンス詐欺の被害発生状況」

 SNS型ロマンス詐欺で最初に接触するツールは、男女ともにマッチングアプリが最多となり、次いで「Instagram」または「Facebook」となっている。

出典:警察庁「SNS型ロマンス詐欺の被害発生状況」
出典:警察庁「SNS型ロマンス詐欺の被害発生状況」

 SNS型ロマンス詐欺における手口と被害の実態、実際の事例や気を付けるべきポイントについて、警察庁が解説しているので参考にしていただきたい。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    カスタマーサポート業務で生成AIはどう使えるか、代表的な活用場面を解説

  2. ビジネスアプリケーション

    新規アポ率が従来の20倍になった、中小企業のDX奮闘記--ツール活用と効率化がカギ

  3. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  4. ビジネスアプリケーション

    9割以上のエンジニアが肯定、生成AIはアプリケーション開発をどう変えるか

  5. 運用管理

    急がれるメインフレームのオープン化に、COBOLの既存ロジックを崩さずに移行できるリホスト方式

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]