Microsoftは、「Windows 11」とされる次期Windowsの発表という大きなイベントを目前に控えたこのタイミングで、累積更新プログラムのサービスパイプラインをテストする目的で、新しいWindows 10プレビュービルドのリリースをしばらく中断すると発表した。
同社は米国時間5月26日、Windows 10 Insider ProgramのDevチャネル向けにビルド21390をプレビュービルドとして公開したが、今回はビルド21390.1000を「累積更新プログラム」の形式でリリースした。このビルドには新機能は一切含まれておらず、ビルド21390の既知の問題も修正されていない。
同社は、ビルド21390に関するブログ記事を更新し、Insider Programの参加者に対して、サービスパイプラインのテストを行うために、当面の間ビルド21390に複数の累積更新プログラムを公開していくと説明した。
MicrosoftのWindows Insider Programチームは、「私たちはこれまでも、リリースされたビルドに累積更新プログラムを提供するサービスパイプラインのテストをDevチャネルで行ってきた。これまでは毎週、新しいビルドが公開され、次のビルドに移行する前に、そのビルドに対する累積更新プログラムを出していた」と述べている。
「しかし私たちは、まだ同じビルドに対して複数の累積更新プログラムを用意し、それぞれの上に相互に適用するテストを行う必要がある。このため、今後数週間にわたって、Build 21390をベースとした複数の累積更新プログラムを順次リリースしていく」(同ブログ記事)
Microsoftは、6月24日にWindowsの新しいバージョンについて説明する大規模イベントを開催する準備を進めている。このバージョンでは、「Sun Valley」というコードネームで呼ばれるユーザーインターフェースの大幅な刷新が行われる可能性が高い。
Windowsに詳しい業界関係者の中には、このバージョンの名称が「Windows 11」になると予想している者もいるが、単に「Windows」と呼ばれるようになると考えている者もいる。Mary Jo Foley記者は、米ZDNetの記事で、今回の発表は「Windows 10 21H2」に関するものではなく、一般消費者向けの新しいバージョンのWindowsに関するものになると予想している。
Microsoftは5月にWindows 10の機能更新プログラム「21H1」を公開したばかりだが、これはWindows 10 2004を利用しているユーザーが簡単にアップグレードできるように設計された小規模な更新プログラムだった。Microsoftは先週、機械学習を用いて、どのWindows PCを安全にアップグレードできるかを判断する更新プログラムをロールアウトしていることを明らかにした。
Microsoftは、Windowsの各リリースの正常性について説明する記事で、「また、機械学習(ML)トレーニングのロールアウトの第1段階を開始し、Windows 10バージョン2004のデバイスを対象として、Windows 10バージョン21H1に自動的に更新します。Windows 10の新しいバージョンをインテリジェントに展開し、スムーズな更新エクスペリエンスを提供するために、すべてのフェーズで機械学習のトレーニングを継続します」と述べている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。