Dropboxは米国時間3月9日、ドキュメント共有/アナリティクスプラットフォームを手がけるDocSendを1億6500万ドル(約180億円)で買収する契約を締結したと発表した。
DocSendが提供するソリューションのユニークな点は、企業におけるドキュメント共有を、電子メールによる添付ファイルの送受信ではなく、セキュアなリンクを通じてやり取りできるようにするところにある。また、このプラットフォームはエンゲージメントやアクセスの分析機能を搭載しているため、ユーザーは各ドキュメントの閲覧状況や利用時間を追跡できる。
DropboxはDocSendのほか、2019年に買収したHelloSignの技術を利用することで、ドキュメントワークフローを管理する製品スイートを構築しようとしている。この製品スイートは同社の成長戦略と、法人向け製品へのシフトにおける重要なコンポーネントとなる。
Dropboxは、「DocSendのセキュアな共有機能とパワフルなドキュメント分析機能は、大規模なコンテンツ管理におけるわれわれの専門性をさらに際立たせるものとなる。DropboxとDocSend、そしてHelloSignを組み合わせることで、世界中の企業がエンドツーエンドの重要なドキュメントワークフローを管理し、ビジネス上の有意義な成果につなげられるよう支援するための、セルフサービス型製品の完全なスイートを提供していく」と説明している。
DocSendとHelloSignの買収は、Dropboxがオンラインファイルストレージの枠を超え、長期的な成長の可能性を確立させようといかに取り組んでいるのかということを示しているといえる。また同社は現在、チームの構造を再編し、中核となるDropboxのエクスペリエンスや、離れた場所で働く分散型のチーム向けの新サービスへの投資などの最優先の課題に注力しようとしているようだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。