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白根 元(しらね げん、Gen Shirane, 1924年5月15日 - 2005年1月16日)は、日本出身の物理学者強誘電体中性子散乱などの研究で知られ、生涯の過半をアメリカで過ごした。原著論文は700報以上に上る。兵庫県西宮市出身。

生涯

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東京大学工学部を卒業後、東京工業大学で高木豊らとともに強誘電体の研究に従事した。ジルコン酸鉛の発見で注目され、渡米してペンシルベニア州立大学で強誘電体の研究を行なった。一時帰国した後、再び渡米してブルックヘブン国立研究所に移った。同所の高速中性子炉を用いて、中性子散乱の研究を亡くなるまで行なっていた。

3軸中性子分光法において重要な「分解能指数」という概念を確立し、ソフトフォノン分子性導体マグノンなどの研究を行なった。1960年頃から外国の研究者を招聘して共同研究にあたり、1980年代には「日米協力中性子散乱研究事業」のアメリカ側代表として来日している。これらの功績から、1973年にオリバー・E・バックリー凝縮系賞2003年日本中性子科学会功績賞を贈られた。2005年にニューヨーク州サフォーク郡で死去した。

参考文献

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  • 遠藤康夫『白根元博士を偲んで』 日本物理学会誌、Vol.60(8)、P.655、2005年