塩素酸
塩素のオキソ酸の1つ
塩素酸(えんそさん、英: chloric acid)は塩素のオキソ酸の1つで、化学式 HClO3 の化合物。+5価の塩素を中心にヒドロキシ基1つと酸素原子が2つついた構造を持つ。
塩素酸 | |
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別称 Chloric(V) acid | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7790-93-4 |
ChemSpider | 18513 |
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特性 | |
化学式 | HClO3 |
モル質量 | 84.45914 g mol−1 |
外観 | 無色 |
密度 | 1 g/mL, solution (approximate) |
水への溶解度 | >40 g/100 ml (20 °C) |
酸解離定数 pKa | ca. −1 |
構造 | |
分子の形 | 三角錐形 |
危険性 | |
主な危険性 | 酸化剤 (O) 腐食性 (C) |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 臭素酸 ヨウ素酸 |
その他の陽イオン | 塩素酸アンモニウム 塩素酸ナトリウム 塩素酸カリウム |
関連物質 | 次亜塩素酸 塩酸 亜塩素酸 過塩素酸 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
化学的性質
編集遊離酸は単離できない。
希硫酸と塩素酸バリウム水溶液を混合すると、不溶性の硫酸バリウムが析出して塩素酸水溶液を生じる。
水溶液は強酸で、強力な酸化剤でありしたがって漂白作用がある。冷たい水溶液はおよそ30%まで安定で、そこから慎重に減圧することで40%まで濃縮することができる。温めたりそれ以上の濃度にすると分解して様々な化合物を生じる。
塩素酸塩
編集塩素酸塩はいずれも不安定で取り扱いに注意を要する。火薬や爆薬の原料として、また漂白にも使われる。日本国内では、塩素酸塩類は消防法に基づく危険物第1類に指定されている。