海外旅行保険を学ぶ
STEP4.
クレジットカード付帯海外旅行保険の
注意点
クレジットカードに付帯された海外旅行保険には、
気をつけなければいけないことがあります。
クレジットカード付帯海外旅行保険とは?
クレジットカード付帯海外旅行保険とは、クレジットカードに付帯されたサービスの1つです。
この付帯サービスにはカードを所有しているだけで保険が有効となる
「自動付帯」と、そのカードで旅行代金を支払わないと有効にならないものや、年間一定額以上クレジットカードを使用していないと有効にならない「利用付帯」があります。
自分のクレジットカードに海外旅行保険がついているから安心と思っても、実際は「利用付帯」だったので保険が適用できなかったなんてことがあるかもしれません。また、クレジットカードによっては、年間一定額以上のカード利用が必要など、各社で適用条件が異なります。
適用条件を理解して使用するにはとても有効なサービスなので、まずは内容を確認しましょう!
クレジットカード付帯海外旅行保険の落とし穴!?
クレジットカード付帯海外旅行保険の適用条件を満たした場合、次に注意すべき箇所は補償内容と現地での対応についてです。
:補償は足りているか?
カードの種類によって異なりますが、クレジットカードに付けられた海外旅行保険には以下のような傾向がみられます。特に治療費用については、海外の医療費用でも解説したように、高額になるため十分な補償があることが重要となります。
- (1) 病気死亡の補償がないことが多い
- (2) 賠償責任の補償が少額であることが多い
- (3) 治療費用の補償が少額であることが多い
各カード会社の海外旅行保険の補償額については、海外旅行保険付クレジットカード比較を参考にしてください。一般のクレジットカードに付けられた海外旅行保険では、治療に関する補償が少額であることが多いため、補償内容を自分で選択できる「フリープラン」に対応した海外旅行保険に加入し、不足する補償を補うなどの対応が必要となります。
とある年会費無料のクレジットカードAの場合
疾病死亡補償 | 賠償責任 | 傷害治療費用 | 疾病治療費用 |
---|---|---|---|
0円 | 2000万円 | 200万円 | 200万円 |
クレジットカード付帯の保険と、海外旅行保険の補償内容を保険料を比べた比較表もございますので、合わせてご確認ください。
補償内容を選ぶページ クレジットカード付帯の保険と海外旅行保険の補償内容比較
補償内容の一部を抜粋すると、疾病死亡補償(病気死亡)がないことがわかります。
ただし、疾病死亡補償(病気死亡)は加入している生命保険でもカバーできますので、そちらでカバーできるのであれば問題はありません。
賠償責任については保険会社のセットプランで加入する場合は少なくても5,000万円、多くの場合は1億円となっておりますので、比較すると補償内容が見劣りしてしまいます。
欧米などは日本と比べ「賠償」という意識が強いので万一の際に十分な補償をしておいたほうが安心ではないでしょうか?
治療費用については、このカードの場合は200万円までしか補償がありません。 海外の医療費用でも解説したように、医療費が高額になるため十分な補償があることが重要です。
価格.com 海外旅行保険契約者の高額保険金支払例
支払保険金額 | 渡航先 | 性別 | 事故・病気 | 支払保険金種類 |
---|---|---|---|---|
約363万円 | アジア | 女性 | 事故 | 傷害治療費用保険金 |
約436万円 | アジア | 女性 | 事故 | 傷害治療費用保険金 |
約363万円 | アジア | 男性 | 病気 | 疾病治療費用保険金 |
約928万円 | 北米 | 夫婦 | 事故 | 傷害治療費用保険金 |
約337万円 | 北米 | 女性 | 事故 | 疾病治療費用保険金 |
※上記保険金支払事例は一例です。
上記は平成26年(2014年)に価格.com保険で海外旅行保険を加入した方に発生した高額保険金支払事例となります。
支払保険金はすべて病院での治療費となります。
このように200万円を超える保険金支払事故が発生しているので、クレジットカードの補償内容で不足はないか十分に検討をする必要があります。
:現地でのトラブル対応は充実しているか?
海外旅行保険の特徴は現地でかかった医療費などのキャッシュレスサービスや空港での手荷物遅延・航空機遅延時の補償です。
ただし、一部のクレジットカード付帯海外旅行保険では、医療費を立て替えなければいけない場合があります。また、空港での手荷物遅延・航空機遅延時の補償は付帯されていない場合がほとんどです。
:持病(既往症)でも補償されるか?
クレジットカード付帯海外旅行保険のほとんどが、既往症(持病)については、補償の対象外としています。持病(既往症)についても補償したい場合は、補償を特約としてつけることができる海外旅行保険に別途加入する必要があります。
※持病(既往症)の補償は商品ごとに異なり、補償されない商品もございます。
保険期間はどれくらい?
クレジットカード付帯海外旅行保険はどのカードをみても保険期間が最長90日までのものが多いです。留学やワーキングホリデーなどで90日以上渡航される場合でも、90日分しか補償されません。
最初の90日はクレジットカード付帯海外旅行保険を利用し、91日以降は海外旅行保険に加入したいという相談を受けることがありますが、そのような組み合わせをすることができません。91日目以降も補償が必要な場合は必ず海外旅行保険に加入する必要があります。
180日間渡航する際に90日までしか補償されない場合のイメージ図
- このページは、保険の概要についてご紹介したものです。取扱商品、各保険の名称や補償内容などは引受保険会社によって異なりますので、ご契約にあたっては、必ず「重要事項説明書」をよくご確認ください。ご不明な点などがある場合には、代理店までお問い合わせください。