巻き添えで異世界に喚び出されたので、世界観無視して和菓子作ります 1

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実家の和菓子のお店に自分が作った和菓子を並べることと、和菓子カフェをひらくことが夢の小百合。
その一つ目の夢が叶うその日に、小百合は異世界に召喚されてしまった。しかも巻き添えで。
何の後ろ盾もない小百合に、召喚の責任者であるセリウスは小百合の保護をすると手を差し伸べてきた。
小百合は厳しく教えてくれていた祖父の言葉を胸に、異世界でも前向きに和菓子を作り、夢を叶えようとするのだった。

タイトルと絵柄と和菓子につられて買った一冊。
先入観もありますが和服の女性というだけで、落ち着いていて佇まいが清楚で凜として。と思っていましたが、小百合は凜としながらも芯は強く、そして可愛い女の人でした。
コミカルなシーンも表現含めて仕草すら可愛いんですよ。
そんな小百合はまるで小さな落雁のようで、しっかり形作りながらも繊細でほろほろするような、そんな印象です。
これはヒロイン惚れかな？と思いながら読み進めていましたが、小百合に付きそうセリウスも不器用で無表情で、でも小百合の心の内を微細に感じ取って相手を思いやって接してくれる優しい人です。

今の所本当に嫌な人が全然出てこなくて、勝手に和菓子のように心が温かくなるようなほっと出来る作品だと思ってますので、お好きな和菓子を食べながら読んでみてください。
私は和菓子じゃありませんが抹茶パフェを食べながら読みました。

お祖父さんの教えと、セリウスが大福を食べるところと炊き出し後の小百合のいねむりがお気に入りです。
次巻が楽しみです。
それまでに食べたい和菓子を探しておこうと思います。