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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼い頃に誘拐され、そしてその育て親に虐待を受けて育った裕二。彼は静岡の鄙びた街にある旅館・清風館に宿泊し、夜空の星を眺め、近くの土地の地質調査を行っていた。一方、清風館の女将の娘・千遥は故郷を出て東京へ進学することを考えていた。しかしこの二人の出会いには20年前の大災害の悲劇が隠されていた・・・・・・。
運命の大きな悪戯に翻弄された裕二と千遥。二人だけでなく裕二の両親をはじめとした親族の悲しみ、千遥の両親の苦しみは想像に堪えないですね。伊岡さんの作品は好きで愛読させて戴いてますが、ときどき今作のような大きな驚きを与えられますね。
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【人は運命に抗うことができるか?】二十年前に町を襲った豪雨。開店休業状態の旅館にふらりと現れた大学生。事故死した父。すべてが一つに繋がる時、慟哭が読者を襲う。
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なかなか興味深いテーマだった。それぞれの人生がどこかでぶつかるのは想定していたが、まさかそこか。
しかも、三重、四重に家族を転々と…
冷静に考えればあり得ない設定かもしれないが、納得の結末に心安らいだ。
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だいすきな両親がいて、何も不自由なく生きてきた自分には
想像してもしきれんくらい苦しい現実。
その中で、人との出逢いが考え方やすきなことを変え
より自分らしく生きれる人生にしていく。
考えさせられるけど前向きにもなれた。
別々だと思った話が繋がっていく後半は
止まらなかった。
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序章
十万光年の花火
清田千遥(一九八八年三月)/津村裕二(四歳~八歳)/
清田千遥(一九八八年三月)/津村裕二(八歳~十二歳)/
清田千遥(一九八八年三月)/
坂井裕二(十二歳~十六歳)/
清田千遥(一九八八年三月)/坂井裕二(十六歳)
海の扉
清田千遥(一九八八年七月)/坂井裕二(十九歳)/
清田千遥(一九八八年七月)/坂井裕二(十九歳)/
清田千遥(一九八八年七月)/
坂井裕二(一九八七年十九歳)/
清田千遥(一九八八年七月)/
坂井裕二(一九八八年十九歳~二十歳)
終章
時が行きつ戻りつしながら千遥と裕二の世界がはっきりしてくる。序章の世界はどこにどうかかわるのかを推測しながら読んだ。終章で、あぁそうだったんだねと腑に落ちる。みんな しあわせにね
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幼い時から父親に当たり屋をやらされていた坂井裕二。父を交通事故で亡くし、大学進学を休学していた旅館の娘清田千遥。
二人の人生が星空の下で動き出す。
織姫と彦星のように千里見川の両岸にいた二人が惹かれ合う間に明らかになっていく事実は、切ないが心が温かくなる。
裕二と実母の再会シーンがどう描かれるのか楽しみであったが、予想外でありながら温かい気持ちになれた。限りなく星5つに近い物語。
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さすがの伊岡瞬作品。ページをめくる手が止まらなかった。気を衒った仕掛けがあるわけでもなく、推理を促してくるわざとらしさもなく、でも続きが気になって仕方ないという。
ラストは珍しくハッピーエンドといってもいいような終わり方でなんだか嬉しかった。
そこだけやや説明不足…というか、端折った感じはあったかな。
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だいたいの小説って、この物語の終章の前で終わることが多いと思う。その先については読者に任せる。いろいろな想像ができる。でも、この話は救いまで書きたかったのかな。その気持ちはとてもわかる。とても安心して物語が終わってゆく。途中中弛み感があったので星3つ。
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冒頭の台風による土砂崩れから逃げる家族の話から始まり、20年後に旅館の娘だった清田千遥は、東京からやってきた大学生の坂井裕二と出会う。この坂井裕二の義理の親、父を巡るお話。
冒頭の赤ん坊と坂井裕二の関係性は、何となく想像ができましたが、やはりどのような経緯があったのかが、焦点な気がしました。
坂井と同じ様な境遇の八木沢は、隆に養子とした選ばれなかったことで坂井をライバル視するけど、八木沢も不器用ながらも、生きるために正しい生き方をしてきたのだと思う。不思議なふたりの関係性だけど、どちらもお互いを最後は認める節があるのは、微笑ましい。
坂井の養父となり養子にした隆も、成功者としての生き方と優しさの裏に、彼なりの子どもたちを救う信念を感じました。下手なウインクとか、どうしても憎めないおじさん。
お金によって親の優劣が決まる部分もあるかもしれませんが、本当の親であれば血が繋がっていてもなくても、子どもの将来を本気で心配するもの。
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裕二が、本来ならあきひろ(漢字忘れちゃった)として生きるはずだったのに、祐二として生きてきて、今更「あなたには別の人生を歩むルートもあったんですよ」と突きつけられて、「今まで生きてきた裕二は?あきひろとしてのおれは?」と悩むシーン、正直共感できなかった。私にはそんな経験ないしと思って。もちろん,辛いだろうなと思うけどそれだけだった。長い間、裕二として生きてきたなら「本当はあきひろですよ」と言われてもピンと来ないんじゃないかなとすら思ってた。
急に話変わるし超自分語りやけど、亮ちゃんが辞めるまでeighterだった私は関ジャニ∞がグループ名変わるのは個人的にすごくショックだった。どうして今まで大切にしてきたグループ名を変えられて、今までの関ジャニ∞として歩んできた歴史を終わらせなければならないのかが本当にわからない。関ジャニの改名について考える時にこの本を思い出した。裕二の苦しみの1%の苦しみも味わってないだろうけど、こういう種類のしんどさだったのかなと思った。
最後に千遥が「理解ある嫁さん」ポジだったのは、ちょっと安易な締め方なのではと思ってしまった。オチよりも、その直前、クライマックスが盛り上がりすぎてオチのスッキリ感に欠けてしまった。このオチにするために千遥のパートがあったのかと思うと、余計にオチが小さく感じた。
あと、裕二が大学を諦めようとしたシーンだったかな?読んでしばらく経つからあんまり覚えてないけど、その時に千遥が「諦めるな!いい環境にいるんだから!」って言うのが綺麗事にしか聞こえなくてイライラしてしまった。人のことに自分の事情を押し付けて介入しすぎじゃないかな。
誰か、この本の中での克明が登場した意味、克明の物語への影響を教えてほしい。なぜあの子が裕二と仲良くするシーンがあったのか。裕二が「放って置けない性格」なのを表すために?
いろいろこの本について悪いこと書いてしまったけれども、この本を読んで星に興味が出てきた。小学校とか中学校の頃は興味なさすぎて理科の点数悪かったのに、星に関する本を読もうかなと思って本屋で探してみた。積読が減ったら星関連の本買おうかな
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深く複雑で壮大
過去から現在にかけて2人の人生が近づいていく。
裕二には幸せになってほしい。
坂井隆はきっといい人であってほしい。
そう願いながら読み、裏切られ、
それでも助かった子供がいるならいいと思った。
「わたしはお母さんの子だけど、お母さんのための子じゃないんだよ」
この言葉はとても心に刺さった。
母の思いと娘の思いは時にすれ違う。
それは相手のことを思うからこそだろう。
私自身、この言葉は忘れずにいたい。
裕二の産みの母、昭代の長い長い20年、
庭に立て看板を立てた思い、
再会できた時の気持ちは想像すらできない。
千遥の父の苦しみも
時枝の苦しみも。
様々な要素が絡み合った物語だが、
私には親子の苦しみと絆の物語だと感じた。
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めっちゃ良かった!途中、最近よく読んでる町田そのこに近いドラマを思い浮かべ、また違う伊岡瞬だなと思ったり、やはり精神的に辛い残酷さもあって伊岡瞬だなと思ったり、とても楽しめた。2人の主人公を交互に、時間軸をずらしつつも徐々に絡み合わせていく構成は、理解し易くとても上手い。真相に近付いていくスピード、どれも絶妙にちょうど良く、これこそ「ページをめくる手が止まらない」と言って良いんじゃないか。しばらく放置されることになる序章が突然絡み出す時の衝撃と、終盤へ向かうに従って増していく感動、終わり方もこれ以上ないと思う。とても素晴らしかった。
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とても読みやすい、しっかりとした文章。いつも安定していて安心して読める作家さんだと思う。
本作は あの人この人の繋がりが ドラマティックなややこしさがあるけれど、ロマンティックな話だった。星が絡むと あれやこれやと ロマンティックになるもんなんだな。
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【2024年46冊目】
こんっなにも運命に弄ばれる話だなんて聞いてないんですけど!!第一部が終わった時点で辛すぎて目眩がしました。あまりにも過酷すぎる。運命のいたずらという言葉もありますが、いたずらで済まされるかぁ!と叫びたくなる残酷さ。
冒頭の話がどう繋がっていくのだろうと思いながら読みましたが、まさか、そんな感じだとはね…!全てが繋がった時、「わー!」ってなりました。良かったとか悪かったとかじゃなくて、やっぱり運命が人を弄びすぎ…
というか、主人公(男)の辛さメーターが振り切り過ぎてる。バランスが悪い、人生と一緒か…それでも何とか収まるところに収まって良かったです。
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伊岡瞬さん,最近はイヤミス寄りの作品が多いので,その覚悟でビクビクしながら読み出しました。
最初から引き込まれるのはいつもの事ですが、過去と現在とが交互に描かれる中,それぞれの登場人物が思わぬところで交差していく書き方のうまさよ。
主人公どうなっちゃうの〜不幸になっちゃうの〜とずっっとハラハラさせられ気になて一気に読んでしまった。
最後は意外なハッピーエンド!とても素敵な作品でした。久々にましたミステリー?読んでほっこりした気分になりました。幸せなら気分になりたい方、是非ご一読を!