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キッチンから世界を変えていこう!一人ひとりの食生活から、壊れた食のシステムに働きかける「GROWキャンペーン」

Some rights reserved by mamaloco

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いま世界では全ての人が十分に食べることができる食料が生産されているにも関わらず、8人に1人、およそ9億人が空腹に耐えながら暮らしています。

なぜこんなことになってしまうのでしょうか?

その一つに、世界の食料システムが不公正な仕組みになっているからだと言われています。そこで、この壊れた食のシステムに働きかけるために「キッチンから世界を変えていこう!」と呼びかけているのが「GROWキャンペーン」です。

GROWキャンペーンとは

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このキャンペーンは食料問題の改善に向けて、私たちの普段の食生活から意識を高めていく取り組みで、国際協力NGO「オックスファム」によって進められています。オックスファムとは、貧困を克服しようとする人々を支援し、貧困を生み出す状況を変えるために活動する団体。1942年にイギリスではじまり、現在は世界90カ国以上に広がっています。GROWも各国それぞれで進められていて、日本では2012年9月から始まりました。

食料問題の背景には食料生産を脅かす気候変動や、大企業による貧しい農民の土地や資源の収奪、食料価格の高騰など、様々な課題がありますが、日本でGROWキャンペーンを推進する「オックスファム・ジャパン」の森下麻衣子さんが

食のシステムを変えていくためには、様々な政策を変えていかなければなりません。そのためにオックスファムでは政策提言をしていますが、それだけではなくて、私たち消費者一人ひとりの食生活やライフスタイルも変わっていく必要があります。

と話すように、現在の巨大な流れを変えていくには私たちの意識と行動も変えることが大きな一歩となりそうです。

では、具体的に私たちは何ができるでしょうか?

そのヒントとなるのが「GROWメソッド」です。

明日につながる5つの約束

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GROWメソッドとは、食べ物を選んだり料理をするときに、大切にしたい約束ごと。

1.SAVE FOOD (残さない)
2.SEASONAL (旬を大切にする)
3.LESS (肉を減らす)
4.SUPPORT (支援する)
5.COOK SMART (賢く調理する)

どれも今日から始められることばかりで、すでに実践していることもあるでしょう。特に「SAVE FOOD (残さない)」は当然のことだと考えている人も多いと思います。しかし、日本では食料の約3分の1を捨てています。みなさんも買った食材を100%消費できていますか?

GROWではこのメソッドに沿って料理ユニット「南風食堂」が考案したレシピをウェブサイトで紹介しています。例えば「SAVE FOOD」では、カボチャの皮を細かく刻んでディップやスープに入れたり、余った大根を干して煮物やサラダにしたりと、ちょっとした工夫で無駄なくおいしく味わえるレシピが満載です。

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食卓に物語をつくる「友産友消」

丁寧に料理をすることも大切ですが、GROWがもう一つ提案しているのが「友産友消(ともさん ともしょう)」です。

「友産友消」は「友だち」が作ったものを「友だち」として食べること。つまり、おすそわけをしたり農家さんとつながったりすることで、単なる「料理」が「作り手の見える食」になり、より大切においしく味わうことができます。

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十分な食べ物があるのに、お腹をすかせている人がいます。その8割は、小規模農家や漁師など、食料生産に直接携わる人たち。その一方で先進国では、大量の食料が破棄されています。この「壊れた世界の食料システム」の一つの原因は、食べる人と作る人、食べる人と大地とのつながりが絶たれてしまっていることにあると私たちは考えます。

国内産のものでも誰が作ったかわからないのに、外国からの輸入品だと余計に見えないですよね。「知る」ことだけで解決できないこともありますが、食べ物の背景に少しでも想像力を働かせることは、大切な一歩だと思います。「友産友消」には、こうしたつながりを取り戻そう!という思いが込められています。

と森下さんも、食べ物の背景を知るという発想を持つことで、次のステップにつながるきっかけになることを期待しています。

会社の人たちとお弁当を持ち寄ったり、週末に友達とポットラックパーティを開いたり、マルシェに行ってみたり…できることから始めてみませんか?

世界の食料システム、というと普段の食生活とは離れた大きな問題に感じてしまいますが、「おすそわけ」から考えてみるとつながりを感じやすいと思います。地球や大地にとって良い食べ物は、私たちの体にも良い食べ物。あなたの家のキッチンから、誰もがいつでも安心して食べるこのできる世界を一緒につくっていきましょう。