ここ最近、『おそ松さん』の人気が上がっている話をよく見かけます。
『A応P』が唄っているこのアニメのオープニングソング『はなまるぴっぴはよいこだけ』も同時に有名になっています。
<a href=”http://www.nicovideo.jp/watch/sm27307176″>【ニコニコ動画】[高画質] おそ松さん OP</a>
この曲、特定のクラスタで第1話放映直後、もしくは放映前から話題になっていました。その理由は、「作詞:あさき」「作曲・編曲:96」という表記。
話題になっていたのは、主に音楽ゲーム、すなわち音ゲーのファン。理由は、この二名が音ゲー、とりわけコナミの音ゲーであるBEMANIシリーズのプレイヤーにとってはよく知られている名前だったからです。
同作もすっかり有名になってしまい、ファンの人ではとっくに調べた人も多いでしょうが、ゲームミュージックブログとしてはやはり書いておかないと、ということで、主に知らなかった人向けに書いておこうと思います。まあ願わくばここを導入口として音ゲー人口とゲーム音楽人口が少しでも増えるといいかなということで。
主にBEMANIシリーズで活躍するあさき&96
まずあさき、96両氏とも、コナミデジタルエンタテインメント(以下コナミ)所属の作曲家であります。そして今までコナミの音ゲーであるBEMANIシリーズ(BEATMANIAⅡDX、ポップンミュージック、ギタドラなど)にコンポーザーとして参加しており、そのことでBEMANIシリーズのプレイヤーにとっては知名度が高い存在になっています。
普段他の媒体や他社のゲームなどに曲を提供することはほとんどありませんが、『おそ松さん』OPの表記にもあるようにOPテーマ制作がKonami Digital Entertainmentなので、そこから今回担当になったと推測されます。
両氏とも提供数が多いのはギタドラシリーズ、その他リフレクビートやポップンミュージックでの作曲(あるいは作詞、演奏、コーラス、その他)をよく目にします。
あさき曲
おそ松さんOPから知った人はああいう曲調のものばかりと連想されるでしょうが、実はお二人とも非常にバラエティに富んでいます(ゲーム音楽の作曲者ではゲームによって要求が異なるためか、非常にバラエティが豊富でイメージと真逆のものを作るということはとてもよくあります)。
実際あさき曲といえば、本来はロックやメタルといった感じのギター基調中心のものが多く、そこに独特の神秘性やおどろおどろしさが加わる曲を作る人として有名でした。ギタドラシリーズの『蛹』、『ツミナガラ…と彼女は謂ふ』、『memento mori -intro-』、『この子の七つのお祝いに』ポップンミュージックの『雫』、リフレクビートの『魚氷に上り 耀よひて』、『黒点』あたりが有名でしょうか。
余談ですがあさきさんの場合、作品のムービーやジャケットが「恐怖の画像」扱いされることがよくあります(主にあまもさんというデザイナーの仕業)。迂闊に検索してジャケット画像見たり動画見たりすると、人によってはもう頭の中に残りまくります。
■【閲覧注意】魚氷に上り 耀よひて – YouTube
ただ、前述のように曲のバラエティは多く『万物快楽理論』『イ号零型』などの曲も。
■(Level 8) Pop’n Music 17 Glossolalia 万物快楽理論 – YouTube
BEMANIシリーズでは有名な『凛として咲く花の如く』の作詞も同氏。あと最近アイドルコンテンツ的な感じでも広まっている(&何故か芽兎めうが社畜キャラになっているので)『ひなビタ♪』の『虚空と光明のディスクール』などの作詞も。
そしてそういうのだけを知っている人がから見ると、何故かご乱心に見える『マッハマンの歌』『去る金合戦』(あさきのくりむ童話名義)なども。ただ、おそ松さん的にはこっちのほうがわかりやすい人が多いかもと。
96曲
作曲の96さんですが、ギター曲がとりわけ有名。作曲では『一網打尽』『百鬼夜行』『幻想雷神記』『Shining Wizard』などなど。
ちなみに ギター演奏曲もとても多く、BEMANIシリーズの曲での参加数も多いです。個人的には泉陸奥彦さんとセッションしてる「DRAGON KILLER」が好き。
とはいえギターが前面に押し出されている曲だけではなく、それ以外のバラエティもあることは、OP曲を聴けばおわかりかと。
あさき&96=大日本鉄倶楽部
ですが、この二人が共同で曲を作ると、何故かネタ曲風になりがちという傾向もかなり。それなのに曲だけ聞くとガチだったりするので尚更(まあ電波曲ってたいてい曲単品は真面目なんですけど)。
代表的なのが、このアニメのコメントでもよく見かける大日本鉄倶楽部名義の曲。『お米の美味しい炊き方、そしてお米を食べることによるその効果。』
でもやっぱり歌詞無しで聞くとガチメタル。ジャケットの二人があさき&96なのかどうかはご想像におまかせします。ほかにも『たまごの物理科学的 及び調理特性に関しての調査、そしてその考察』など、タイトル表記する人泣かせの曲が。
でもって、今回のアニメと繋がる。これらのことを以前から知っていた人は多いでしょうけど、どのくらいの方面を知っていたかで驚いたり納得したり。
さて、今回の二人の曲ですが、個別にアルバムが出ていたりしますので以下(何故かあさきアルバムは配信がなくて、96アルバムはコナミスタイル限定でAmazonがないという)。
レッツ音ゲー
あとゲームですが、iOSでリフレクビートやギタドラ、jubeatなどがあります(ただどれもあさき&96曲は追加購入だったと思う)。あとPSPやPS2のポップンとかにも収録されています(ナンバーによる)。
『はなまるぴっぴはよいこだけ』を含めて最新の曲はゲームセンターにあるBEMANIシリーズに入っていますので、興味があれば試してみてはいかがでしょうか。
■TVアニメ「おそ松さん」のOPテーマが「BEMANI」シリーズで配信開始 – 4Gamer.net
両氏の曲に関して言えばギタドラが多いですが、ギターやドラムで敷居が高いと思った場合、ポップンミュージックやリフレクビートからがおすすめかと。
今日書いた簡単はあくまで自分から見た概略的なものなので、それ説明以上のものを曲と共に知るには実際実機でプレイしてみるのがいいかと。そして他の多くのコンポーザーの曲を知って、いろいろ興味を広げるとなおよいかと。
さらにそこから他の曲を聞いてプレイしてみて、音ゲー曲や他社のも含め音ゲーそのもの、そしてゲーム音楽に興味を持つ人が少しでも増えれば嬉しいです。
ちなみに音ゲーでは、下手だとゲーセンでプレイするのが恥ずかしい、馬鹿にされそうみたいな思い込みがあるかもしれませんが、少なくとも下手で、初心者で悪いなんてことは全くなく、バカにする人のほうが普通に非難される側なので。むしろ初心者に優しくしないジャンルは先細りになるし、親切な人もけっこういるかと。ただ後ろに並んでいる場合は順番は次に譲るというようなマナー程度は知っていてもよいかなくらい。
最後にBEMANIシリーズの偉い人の有名な発言。