おしゃれに老いる、素敵に老いる、小さくて快適な暮らしのための、スッキリする断捨離。ところでお金は?住まいは?親の介護は?お墓はどうしよう?
日本でしばしば話題になる「老い支度」だが、ドイツ人はどうしているのか?合理的で節約を重んじているのか?親子関係はどのようなものだろう?
日本とドイツにルーツを持つサンドラ・ヘフェリンが、実際のインタビューをもとに綴る実用エッセイ、『ドイツ人は飾らず・悩まず・さらりと老いる』が、この春、講談社より刊行される。2025年3月下旬の発売に先駆けて、ドイツ人の「老い方エピソード」をお届けする。
『ドイツ人は飾らず・悩まず・さらりと老いる』連載第6回
『「同じ服が50着も!?」…もう「終活」断捨離で悩まない、実は親想いな“ドイツ式の考え方”』より続く
戦争経験者特有の“物欲”
実家の片付けについて、ある時は日本で、ある時はドイツで、ドイツ人にいろいろとインタビューをしました。
「やっぱり『物に対する度を越した欲』ってあるのよ。戦争を体験した人特有なのかな?」
こう語るのは、あるドイツ人女性です。超高齢で祖母が亡くなった時、忘れられない出来事があったのだとか。