せっかく手に入れた高級タワマンの隣の部屋で、日夜、売春が行われていたら—。居住者にとっては気の滅入る話だが、すでに「タワマン売春」は蔓延している。潜入取材でその実態と対策を探った。
前編記事『隣の部屋からスッキリした顔の男が…!「タワマンで売春横行」のヤバすぎる実態』より続く。
「本番は1万5000円」
実態を知るべく、本誌はタワマン売春部屋への潜入取材を行った。X氏から教えられたホームページには、「マンション型メンズエステ」と記載されていたが住所はなし。「予約はこちら」と書かれた携帯番号に電話すると、応対に出た女性がカタコトの日本語でこう語った。
「本日ですね。すぐ入れますよ。うちの子はみんな美人だから心配ない。地下鉄の銀座駅近くの『●●(飲食店の名前)』の前に着いたらまた電話してください」
指定された場所から電話すると、告げられたのは築地エリアに建つタワマンだった。
玄関ドア前のインターフォンで部屋番号を押す。すると電話とは違う声の女性が、「はーい」と応答した。エレベーターホールの手前にもオートロックがあり、同じ作業を繰り返す。
エレベーターで10階へ。インターフォンを押すと、大きな瞳が印象的な、キャミソール姿の小柄な東南アジア系の女性がドアを開けてくれた。年齢は20代中頃か。
女性に促され、1LDKの室内に入る。部屋には施術用のマットが敷かれていた。
「基本料金は8000円になります。4000円追加でスペシャルです」
やはりカタコトの日本語でそう伝えてきた女性。スペシャルってなに?
そう尋ねると、彼女は拳を上下に振る動作をして見せた。本番はできるの?
この問いにはこう答えた。
「初めては本番できない。何回か来てくれたら、合計1万5000円でダイジョウブ」
その後、上手とはいえない指圧マッサージを受けながら取材すると、女性は来日したばかりのベトナム出身の留学生。先に来日していた先輩に紹介され働き出した。こういった違法風俗のオーナーの素性はさまざまだが、彼女の店の経営者は中国人だという。